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美しい自然の中で「石になる」異色のシミュレーション『Stone Simulator – Just Be a Rock』プレイレビュー。印象的な風景を写真として保存できるフォトモードも搭載
PC
2025年3月3日 発売中
レビュー
総合点
カジュアル
ゲーマー

美しい自然の中で「石になる」異色のシミュレーション『Stone Simulator – Just Be a Rock』プレイレビュー。印象的な風景を写真として保存できるフォトモードも搭載

最終更新 :
Stone Simulator – Just Be a Rock

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目次

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Stone Simulator – Just Be a Rock

Stone Simulator – Just Be a Rock

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「石になる」ゲームという異色の体験

Stone Simulator – Just Be a Rock

STFGamesがリリースした『Stone Simulator – Just Be a Rock』は、プレイヤーが文字通り「石」となり、移り変わる世界の中で静かに存在し続ける、瞑想的なシミュレーションゲームである。四季折々の自然環境の中に身を置き、無限に流れる時間を眺めることが本作の体験の中心となっている。

このゲームでは、特別な操作スキルは求められない。美しく作り込まれた自然の風景の中で、プレイヤーはただ「石」としてそこに在り続ける。流れる雲、降り注ぐ雨、照りつける太陽、そして季節の移ろいを、動くことのない視点から見守るのだ。普段の生活では意識することのない、自然と時間のスケールに没入する感覚が味わえる。

Stone Simulator – Just Be a Rock

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“何もしない”を貫いたゲームデザイン

Stone Simulator – Just Be a Rock

操作として許されているのは、カメラの移動ズームイン・アウトのみである。それ以外の行動は一切できない。この徹底ぶりは、他の「何か動かない存在」になりきるゲームとは一線を画している。たとえば、木になるゲームでは根を伸ばしたり、成長したりといった変化があるが、本作では本当に「何もしないこと」が貫かれている。

Stone Simulator – Just Be a Rock

とはいえ、周囲に広がる緑豊かな山々や穏やかな水面など、自然の美しさに心を奪われるはずだ。しばらく観察しているうちに、単調に見えた風景の中に、鳥のさえずり、風の音、雨粒の響きといった微細な変化が感じ取れるようになる。環境音のリアリティも高く、まるでその場にいるかのような臨場感をもたらしてくれる。

Stone Simulator – Just Be a Rock

また、石も意外に“話せる”やつだ。ズームインを繰り返すと「あと百万回くらい押さないと」や「進むわけないじゃん」といった皮肉めいたセリフを吐き、「俺のスピードは地質時代レベルだよ」と人間との時間感覚の違いを強調する。飽きてしまえば「もう終わり、次は氷河期までな」と言い放つなど、無機物ながらどこかユーモラスな一面も持っている。

ゲーム内の時間は実時間の約10分で半日が経過するほど速い。やがてこの感覚に慣れてくると、「今日は鳥のさえずりが多い、仲間を連れてきたのだろうか」「風が強い日だ、草葉の揺れが大きい」といった“石らしい”感想を自然と抱けるようになる。

Stone Simulator – Just Be a Rock

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静けさの中に潜むユーモアと深み

Stone Simulator – Just Be a Rock

本作の魅力の一つに、「予測不能な馬鹿げた出来事」の存在がある。今後のアップデートでは、UFOとの遭遇や歴史的イースターエッグといったさらなるユーモア要素の追加が予定されている。現在のバージョンでも、石が夜に見る「空を飛ぶ夢」など、思わず笑ってしまうような仕掛けが施されている。

実績システムも個性的だ。たとえば「雨の日貯金」は初めて雨に打たれると解除され、「おめでとう!君はROCKスターだ」は1日生き延びると獲得できる。中でも「存在の危機」は15日間何もしないことで達成されるが、2025年4月6日時点で達成率はわずか5%程度と高難度である。なにしろ、プレイヤーは本当に「何もせずに在る」だけなのだから。

Stone Simulator – Just Be a Rock

さらに「フォトモード」も搭載されており、印象的な風景を写真として保存できる。撮影した画像は、コントラストや彩度を調整することでアート作品のように仕上げることも可能だ。

本作の本質的な魅力は、忙しい日常から解き放たれ、ただ「そこにある」ことを体感できる点にある。強敵に立ち向かうでもなく、困難を乗り越えるでもなく、ただ自然の中で時間とともに静かに過ごす。それだけで心が穏やかになっていくような、不思議な感覚が得られる。

他のプレイヤーや配信者の反応を見れば、自分では気づけなかったユーモアや哲学的な味わいにも出会えるかもしれない。STFGamesも頻繁にアップデートを行っており、今後の展開にも期待が持てる。「石」が主人公である以上、こちらから探しに行くことはできない。ひたすら、何かがやって来るのを静かに待ちたいところだ。

Stone Simulator – Just Be a Rock

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発売日など基本情報

発売日

2025年3月3日

会社

STFGames

ジャンル その他シミュレーション
対応ハード PC
価格
PC : 527円(税抜)
公式Twitter

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