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ロボットアニメで例えたら「連邦の白いヤツ」みたいなもんで、子どもの頃の筆者は「働くクルマ」をヒーローのように感じていた。災害や工事の現場に駆けつけては、ピンチの人たちをさっそうと救ってくれる。本当に胸のすく光景だ。
そんななか見つけちゃいましたよ、Steamで!なんと、災害現場に光より早くはせ参じて、重機を使ってインフラや道路を建設しちゃうゲームの体験版があるじゃないの。
今回紹介する『RoadCraft(ロードクラフト)』は、働くクルマにロマンしか感じない大きなお友達に間違いなく刺さる作品に仕上がっている。
目次
体験版なのに同時接続1万人を超えた注目作

開発はフロリダのSaber Interactive、と聞いてピンとくる人がいるかもしれない。『RoadCraft』は同社の過去作、『SnowRunner(スノーランナー)』と『MudRunner(マッドランナー)』の関連作品だ。
過去作のファンに後押しされ、2025年2月のSteam Nextフェスで体験版の配信を開始するや、たちまち同時接続者数は1万を超えた。体験版ながら高い人気を誇る注目タイトルである。
しかし本作は過去の2作品と比べ少し毛色が違う作品だ。なんせ「ランナー」ではなく「クラフト」なんだからね。
ルートファインディングが楽しい。道がないなら作っちゃえ

▲マップでルートを確認し目的地へ向かう。しかし現地に行くまでなにがあるかわからない。深い水たまりに行く手を阻まれることも。
本作の内容をざっくり言うと、重機を操作して災害復興を行うシミュレーションだ。道路やライフラインが寸断された被災地を探索しながら、各種車両の機能を使い分けてさまざまな仕事を担う。
Saber Interactiveによると、「移動」に主眼を置いていた過去2作品と違い本作は、地形の変形や再構築といった「クラフト」がメインのゲームだという。
とは言っても、どんなヒーローだってピンチの人を助けるためには、まず現場に向かわなくてはならない。ルート開拓や探索が引き続き重要なのは本作も変わりない。
しかしプレイフィールは、過去作に比べ圧倒的にカジュアルだ。燃料の概念は廃止され、細かく切り替えていたギアはすっきり整理された。地形に囚われて身動きが取れないなんてことも激減している。

▲作りこまれた車両のインテリア。めったに乗る機会のない重機の運転席をじっくり鑑賞できるのも本作の魅力。
遊びやすくブラッシュアップされた本作だが、道なき道を探索してルートを切り開いていくシリーズの醍醐味は健在。それどころか「道がないなら作ったらいいじゃん」とばかりに、整地して道路を敷設したり、川に橋を掛けたりと、各車両が連携してルートを作り出す過程が面白いゲームに仕上がっている。
障害物をあらゆる手段で取り除き、カメのような速度でぬかるみを進み続け、泥だらけになりながら悪路を踏破した先でプレイヤーを待つものは──
信じられないほどの達成感。気分は最高!
現場監督はキミだ。手順通りに工程を組み立てる試行錯誤が楽しい

▲木をわし掴みにして切り刻むharvester。「え、こんな重機があるんだ」と驚きの連続だ。
マジで達成感が凄まじいんで「もうこれでゲームクリアでいい」感が漂うが、泥だらけのヒーローのお仕事はここからが本番。
インフラが寸断され崩壊した街の惨状をなんとかできるのはアナタだけだ。いや、最大4人までマルチプレイできるから、都合4人のアナタたちで力を合わせて人々を救うのだ。
手順は簡単。重機を使ったミニゲーム風のタスクをこなすだけ。ダンプカーで砂を運んでドシャーっと下す、UFOキャッチャーの要領でクレーンを操作して物資を積載する、ロードローラーでアスファルトを踏み固めるなど。

▲唐突に始まるUFOキャッチャーのような操作。各手順を積み重ねてミッションを遂行する。
製品版では40種類以上の重機がアンロックされ、それぞれに固有のアクションが用意されるとのこと。ミニゲーム風とはいえ歯ごたえは満点だ。資材は物理演算で処理されリアルな挙動がプレイヤーを翻弄する。
各作業には定められた手順があり、効率よく進めるための工程が重要。資材を集め、車両の機能を見極めたうえで、適切な運用を考えるのが楽しい。
破壊された街を再建し復興に一歩ずつ近づいていく達成感はひとしおだ。さっきから達成感とうるさいが、本作のゲームプレイを強烈にドライブさせているのは、この波のように押し寄せる「達成感」の嵐なんだから仕方がない。
数々の困難を乗り越えた先にしか見えない景色があるってもんだ。
フォトリアルで美しいグラフィックで思うがままに泥んこになれる

▲遠景までしっかり描画されたグラフィック。水面やライティングなどの環境表現が美しい。
製品版には4平方キロメートルの広さのマップが8種類用意される。沿岸部や山間部、はたまた砂漠など、さまざまな環境が舞台となる。
ぬかるんだ路面に積もった瓦礫や水没した家々にいたるまで、本作は大規模な自然災害に被災した街の光景を、新開発の独自エンジンSwarm Engineで克明に描き出す。
まるで写真を見ているような精細さ目に飛び込んでくるグラフィックに、プレイ中は後ろ髪をひかれっぱなし。つい寄り道しては時間を溶かしてしまう。
刻一刻と移り変わる天候も必見。土砂降りの雨が去った後に差し込む日差しなど、環境表現の美しさには思わず目を奪われる。

▲泥の表現は一級品。泥に足を取られるのを実体験できる。
本作を特徴付けるのは泥の表現。触れたら冷んやりとした感触まで伝わってきそうな存在感が凄いのだ。物理演算でリアルタイムに制御され、車両が通るたびに路面の状態を変化させる。
次第に泥だらけになっていく汚れ表現などは、家に帰ったら間違いなく母親に叱られるレベル。もちろんゲームだからそんな心配はない。思う存分、泥遊びに興じることができる。
「まだゲームのすべてを見せていない」開発者の意気込みが凄い

▲体験版ではやれることも限定的。使える車両も少ない。
体験版ではチュートリアルを兼ねた3つのマップをプレイできた。Saber Interactiveのブログによると「まだゲームのすべてを見せていない」とのこと。エンジンのオン/オフやヘッドライト、運転手の3Dモデルなど、まだまだ実装されていないものも多いという。寄せられたフィードバックを基に引き続き改善すると明言している。
日本では2025年5月21日のリリースを予定している。今からウィッシュリストに登録して、指折り数えて待ちたい期待作だ。
全2作では大量のDLCや拡張パックが発売された。気の早い話だが、そちらの展開も気になるところ。
泥だらけのヒーローはアナタだ

▲さまざまな障害を乗り越え、ようやく目的地にたどり着く達成感がやみつきになる。
子どもも大人も大好きな働くクルマ。その中でも一番の人気は「パトカー」なんだとか。
パトカーにしろ、建築現場で活躍する重機にしろ、その仕事に従事する「名もなき人」たちに支えられて現場は成り立っている。本当のヒーローは、実は身近にいる人なのかもしれない。
『RoadCraft』は、そんなヒーロー気分を手軽に体験できるゲームだ。あえて苦難を積み上げてクリアする達成感を爆上げしてくる感じ、たまんないねぇ。
「泥だらけのヒーロー」ってのが胸熱で妙に涙腺がゆるんでしまったのは、家族には内緒だ。
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発売日など基本情報
発売日 |
PC: 2025年5月21日 PS5: 2025年5月20日 Xbox: 2025年5月20日 |
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会社 |
Focus Entertainment |
ジャンル | シミュレーション |
対応ハード | PC / PS5 / Xbox |
価格 |
PC : 6,345円(税抜)
PS5 : 未定
Xbox : 未定
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公式HP | |
公式Twitter |
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