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紫毒姫
ある酒場で男が鯨を飲んでいた。鯨のようにではなく鯨を飲んでいた。半ば強制的に誘われ、断る道はなく話を聞いてみた。約束の様に感じたんだ。 小説の道化や落伍者の様な主人公になれても、それと同時に、それをかの著者達のように書き留められぬであります。彼等にはなれないのでありますよ そう男は酒を入れなおしていた。解決も終わりも窓口がない飲みなので、タチが悪かった。本当に父方の太刀を幾度も質に出していた
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赤兜
芸術家というものは、つくづく困った種族である。鳥籠とりかご一つを、必死にかかえて、うろうろしている。その鳥籠を取りあげられたら、彼は舌を噛かんで死ぬだろう。なるべくなら、取りあげないで、ほしいのである。 誰だって、それは、考えている。何とかして、明るく生きたいと精一ぱいに努めている。昔から、芸術の一等品というものは、つねに世の人に希望を与え、怺こらえて生きて行く力を貸してくれるものに、きまっ
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