睡眠時間を猛烈に削り取る、やりこみ度抜群なシミュレーションRPG襲来
寒さも厳しくなる昨今、皆様いかがお過ごしだろうか。体調を崩しやすい時期でもあるので、睡眠時間など健康には気を使いたいところ。
かくいう筆者は猛烈に睡眠時間を削り取られていた。元凶は、さる2023年1月26日に発売したSRPG『魔界戦記ディスガイア7』。
“史上最凶のシミュレーションRPG”として知られる『魔界戦記ディスガイア』シリーズ最新作となる本作だが、そのやり込み度合いはまさしく“桁違い”。
本記事では、一気にクリアまで駆け抜けた筆者によるクリアレビューをご紹介しよう。
目次
「史上最凶」の名にふさわしいボリューム感に圧倒
『魔界戦記ディスガイア』シリーズといえば、“桁違い”のステータス、レベルといったド派手な数値が飛び交う戦闘と、限界までキャラを育てられる育成システムが印象深いが、その魅力は本作でも健在。
手塩にかけて育てたキャラクターたちが、とてつもないダメージ量を叩き出して敵をなぎ倒していく姿に夢中にさせられ、気がつけばまたキャラクターたちの育成に戻っている……という抜けられない楽しさが待っている。
ここからは、そんな本作のシナリオや育成のやりこみ具合をさらに深堀りしていく。
個性的すぎるキャラたちが織りなす、見どころ満載のシナリオ!
まず、語りたいのが本作のシナリオ部分。最初にまとめると、ギャグと突然のシリアスが入り交じる混沌としたシナリオとなっており、情緒はジェットコースター状態だった。
たとえば、主人公「フジ」が持つ「人情アレルギー」は、他人に優しさを見せたり気遣ったりすると、吐血してしまうというもの。
素直になれないフジを誇張した感じで描いているのだが、実はその裏には彼の命に関わる隠しごとがあり……と、急にシリアスな一面を覗かせる。ヒートショックで死にそうになるが、これが本作のシナリオだ。
性善説を信じすぎている「ピリリカ」、軽薄なダメ人間に見える「ウェイヤス」など、仲間たちの個性も強すぎる。
だが、それぞれが壁に当たったり、悩みやトラウマを抱いていたりと一筋縄ではいかない。
凸凹すぎる仲間たちが、物語を通して成長し、自分自身や仲間たちと真の意味で向き合っていく熱い物語に、心震わされる場面が多々あった。
コミカルなノリの中に見え隠れする重たい設定、そして王道ともいえる団結への流れなど、メリハリが効いていて飽きることなく楽しめるシナリオだった。
選びきれないほどのキャラ数。
思いのままのパーティを限界まで育成!
次に触れておきたいのが、本作の育成面。シリーズ最大級となる45体の汎用キャラクターに加え、フジたちメインキャラクターも加わるため、どこから育てるか楽しく悩むことができる。
キャラクターごとに伸びやすい能力などは異なり、専用の「固有魔ビリティー」によって戦闘中の得意な分野も異なってくる。
全マップで出撃メンバーはほぼ自由なので、それぞれの得意分野を活かせるようにバランス良く組んでもよし、完全に見た目の好みだけで選んでもよしとなっている。
使いたいキャラが決まったら次は育成。
本作もシリーズの例にもれず、最大レベル9999、そこから放たれる億超えのダメージなど"桁違い"の育成を楽しめるが、単なる周回以外にもさまざまな育成法が用意されている。
「チート屋」で経験値の入手量を増やしたり、「部隊屋」でリーダーの獲得経験値を割り振る部隊に配属したり、「ドリンクバー」で獲得経験値を割り振ったりと、自分好みの方法で育成ができるのも嬉しいポイントだ。
また、戦闘で傷ついた分は「魔界病院」でお金を払えば回復してくれるのだが、ストーリーを進めていくと回復した分だけ「ガ邪ポン」を回せる機能が追加。
こちらは回すだけ装備やスキル書が手に入るので、いわば回し得。こちら目当てでもついつい周回したくなってしまい、気がついたらやめられなくなっていたことも日常茶飯事だった。
これだけ育成要素が充実していると、「敵が弱すぎてやり応えが減ってしまうのでは?」と思われるかもしれないが心配ご無用。
「チート屋」であえて敵を強くすることもできる上、クリア後のやり込みコンテンツで想像を絶する強さの敵も出てくる。むしろここからが本番と言っていいボリューム量だと感じた。
“桁違い”を超えて“規格外”の進化を遂げたバトルやアイテム育成に熱中!
大迫力かつ戦略的!
超ド級に戦局を覆す「弩デカ魔ックス」
ここからは本作の新要素の数々をご紹介。まずは、目玉となる「弩デカ魔ックス」について触れよう。
「弩デカ魔ックス」を選択するとキャラクターが規格外のサイズに巨大化し、マップ外から相手を押しつぶすような強力な攻撃を仕掛けられるようになる。
一箇所に固まった敵を一掃するのは気分爽快なのだが、その一方で使える技が限られるというデメリットも存在。
また、敵も弩デカ魔ックスを使ってきてこちらを壊滅させてきたりと、ド派手な中でも駆け引きがさらに面白く進化していると感じた。
■ フィールド効果「弩ビリティー」にも注目
弩デカ魔ックスすると発動するフィールド効果、「弩ビリティー」にも注目したい。
キャラクターごとに効果も異なり、「ターン終了時、SPが10%回復」「全体麻痺」など強力なものが多い。
そして「弩ビリティー」の1番面白いところは、「フィールド全体に影響する」という点。
「敵にも味方にも作用する」という要素を考えながら、誰で弩デカ魔ックスをするのかを練っていく点も、本作の戦略性をさらに引き上げているように感じた。
ド派手な演出にも注目!
神器の力で戦況を動かす「神討モード」
本作には大いなる力を持つ「神器」を使えるキャラクターが存在しており、フジやヒガンなどが該当する。
神器を持つ彼らは、戦闘中に神器の力を解放する「神討モード」が使用可能。「防御の一定値無視」や「2回行動」といったような強力な効果で、戦局を一変させることができる。
また、「神討モード」でしか使えない必殺技もあり、何よりも演出がかっこいい。明らかにオーバーキルになってしまっても思わず打ちたくなるような熱が込もっている。
極限まで育成できるのはキャラだけじゃない!
奥が深すぎる「アイテム転生」
『魔界戦記ディスガイア』シリーズの“桁違い”の育成は非常に有名だが、今作はアイテム育成も“規格外”に行える。
「アイテム界」でランダム生成マップを攻略していき、装備を強化していくのはシリーズおなじみ。そこから、レベル上限に達すると新たに「アイテム転生」が解放される。
アイテム転生を行うと、スキルや一部能力値を引き継いだ状態で、次の武器へ「転生」させることができる。つまり、これを繰り返していくと、自分だけの最強装備を作り上げることができるという形だ。
普通だと剣でしか使えないアビリティを槍に引き継いで使ったり、ステータス面で最強の装備を目指したりと、育て方は無限大。実際にやってみても、時間がいくらあっても足りないほどだった。
魔心エディットで知恵比べ!
一味違ったPvP「オンラインAI対戦」
新モードの「ランクバトル」は、全国のディスガイアプレイヤーの軍団とオンラインで対戦し、レートを競い合うPvPコンテンツとなっている。
ランクバトルはすべてAIが戦闘を行うため、一見すると「戦略性が薄くなってしまうのでは?」と思われるかもしれない。
しかし、ここで繰り広げられるのはド級にやり込めるほどの"ガチンコ勝負"。事前に「魔心エディット」によって組んだ通りにしかキャラクターは動かないため、いかに必勝法を組むか試行錯誤することになる。
相手によって最適な動きは当然異なるため、対戦ごとにどれが最効率だろうと考えていく、新たなやりこみ要素として昇華されているシステムに感じた。
ミニゲームも楽しめる「魔界観光」などサブ要素も充実!
各マップのクリア後はレベル上げの周回で訪れることが多くなると思うが、「魔界観光」でクリア後の世界を直接探索できる。
訪れるタイミングによって住人たちの会話が変わってくるのも細かいが嬉しい点で、ついつい様子を見たくなってしまうポイントだった。
また、エリアごとに「悪魔詰将棋」などのミニゲームも遊べるのもポイント。悪魔詰将棋は魔心エディットを使用した、いわば「詰将棋」のような形式となっており、こちらもやりごたえあるコンテンツとなっている。
まだまだ終わらない『ディスガイア7』
ここまで『魔界戦記ディスガイア7』がいかにやり込めるかについてご紹介してきた。
巨大化した一撃で戦局を一変させる弩デカ魔ックスなど、まさに“桁違い”を超えて“規格外”の進化をとげた本作は、不眠不休で遊べてしまう史上最凶のSRPGの名にふさわしいと感じた。
気になるクリア時間は…?(タップで開閉)クリアまでの時間は35〜45時間くらいとなるが、それはストーリーに限った場合の話。育成にのめり込むと倍の60時間はおろか、100時間以上楽勝でやり込める内容となっている。
そんな『ディスガイア7』は、2023年2月2日(木)より追加DLCが配信開始。「ラハール」や「エトナ」、「アデル」「マオ」など歴代シリーズキャラクターが参戦し、フジやピリリカとオリジナルストーリーを繰り広げる。
各キャラは3Dグラフィックで参戦し、オリジナルシナリオを進めることで獲得可能。こちらもやり込みをさらに広げてくれるコンテンツとなっているので、ますます眠れない日々が続きそうだ。
発売日など基本情報
発売日 |
Switch: 2023年1月26日 PS5: 2023年1月26日 PS4: 2023年1月26日 PC: 2023年10月4日 |
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会社 |
株式会社日本一ソフトウェア |
ジャンル | シミュレーションRPG |
対応ハード | Switch / PS5 / PS4 / PC |
タグ | |
価格 |
Switch : 6,980円(税抜)
PS5 : 6,980円(税抜)
PS4 : 6,980円(税抜)
PC : 6,980円(税抜)
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最大プレイ人数 |
1人
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公式HP | |
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