
Steamで配信中のアクションRPG『ルナリウム星の旅』のプレイレビュー。
手描きの絵柄がかわいい少女2人の旅ですが、中身はパリィ主体の本格ソウルライク。少女2人の関係性と、実際のプレイ動画や魅力を紹介します。
滅びゆく世界を旅する少女2人のアクションRPG!かわいい絵柄と本格ソウルライクの二面性
『ルナリウム星の旅』は、滅びかけた世界を少女2人で旅する見下ろし型アクションRPGだ。
キャラデザインがかわいい。剣を振る騎士のエイウと、魔法で支えるルーン。2人の距離感もいい。
……という話だけを聞いて、のんびり遊べる作品だと思ったあなた。
このゲーム、Steamのタグに「ソウルライク」が付いている。
かわいい絵柄に惹かれて本作を起動した筆者を待っていたのは、想像していたよりずっと歯ごたえのあるアクションだった。
本稿では、エイウとルーンという2人の関係性と、実際に触って分かった戦闘の手応えについてお伝えしたい。
Steamの説明では主人公の名前が「エイヴァ」になっていますが、ゲーム内では「エイウ」と表示されるため、当記事では「エイウ」に統一しています。
※翻訳による表記揺れの可能性が高いため、今後修正される可能性もあります。
目次
かわいいキャラとシンプルなストーリー・操作

▲エイウの故郷ファイアリーフ。まだ穏やかな緑が残っている。
本作の舞台は、「ニール」と呼ばれる漆黒の物質に侵食されつつある世界だ。ニールは生き物の体を蝕み、魔物へと変えてしまう。

▲倒した敵の体を乗っ取り、魔物にしてしまう「ニール」。
魔物退治に1人で飛び出していってしまった主人公エイウが、魔物に襲われて動けなくなっているところをルーンが助け、共に行動をするようになるところから本作のストーリーが始まる。
主人公のエイウは軽装の騎士。剣を振る腕は確かで、危険な旅に出ることになっても物怖じしない、かなり向こう見ずな性格だ。
かと思えば、裁縫の名手であるおばあちゃんが大好き。剣士としては頼もしいのに、根っこはおばあちゃんっ子。このギャップがかわいい。

▲おばあちゃんにマントをもらって満面の笑み。カワイイ!!
もう1人の少女ルーンは、山奥の祠に暮らす「スターフェアラー」。神秘の魔法を操る、伝説として語られる存在だ。ただし本人は人と暮らすことに慣れていないらしく、エイウとは対照的に落ち着いた、というより控えめな物腰をしている。

▲控えめで天使のようなルーン。カワイイ!!
見下ろし型の視点なので画面の情報が把握しやすく、序盤で戸惑うことはない。
ルーンは基本的に自動でエイウに追従して戦うが、プレイヤーの操作でルーンの技を発動させることもできる。
戦いも休息も2人で。システムに表れる信頼関係
プレイしていて感心したのは、エイウとルーンの関係が、ゲームのシステムそのものに落とし込まれているところだ。
まずは回復。エイウの回復手段はルーンから渡された腕輪で、使うとその場で2人そろって祈りを捧げる。

エイウの体力が少なくなってくると、ルーンはすかさず「無理をするな!」と教えてくれるのも尊い。
ベンチでの回復もそうだ。セーブポイントを兼ねた休憩地点だが、ここでも2人は並んで腰かける。座っている間はエイウとルーンで言葉を交わすこともできる。

▲ベンチには並んで座る。フィールドにあるベンチが幻想的で美しい。
なかでも、ルーンが使用する「スターブレイク」は、ニールの塊を破壊できる技だ。戦闘だけでなく、道を塞ぐニールを壊して先へ進むのにも使う。
▲スターブレイクでニールの塊を破壊。行き止まりに見えた先へ道が開ける。
ルーンは自動で遠くから敵を弓で援護してくれるので、一緒に戦っている感じがうれしい。
敵を斬り伏せるのはエイウ、塞がれた道を通れるようにするのはルーン。2人でひとつの戦力になっているのがグッとくる。
パリィと回避を使い分ける、歯ごたえのある戦闘
かわいい絵柄の裏側にあるのは、攻撃を見切ってカウンターを返す、パリィ主体の歯ごたえのある戦闘だ。
迫ってくる敵の攻撃に合わせてパリィを決める。金属音と、敵が大きくのけぞる動きが同時に返ってくる。この手応えが、とにかく気持ちいい。
▲敵の武器が十字に光ったときは連続パリィを狙う。
とはいえ、パリィ一本に寄せればいいわけでもない。パリィできない強い攻撃の場合はローリングでの回避も必要だ。

▲敵が赤くなったらパリィができない攻撃が来る。
ジャストタイミングで回避ができるとすぐ攻撃に移れるスキルも用意されており、回避のほうにもきちんと狙う理由がある。
雰囲気や2人の少女の絆もさることながら、歯ごたえのある戦闘も本作の魅力だ。
刺繍とスキルで自分好みの戦い方をつくる育成要素
エイウが身につけているマントは、ルーンの祠にある機織り機でレベルアップできる。
マントの機織りはルーンがしてくれているようだ。ほんといい子だよルーンは……!!

▲お裁縫も得意なルーン。すごい!カワイイ!

▲エイウのおばあちゃんとも話が合うみたい。
マントに付ける「刺繍」はダメージ上昇などの恩恵を持つ装備品で、敵からのドロップやフィールドでの拾得によって手に入る。

▲刺繍をつけ変えて自分の戦闘スタイルを作り上げよう。
スキルはベンチに座って解放する形式。戦闘中に得られる通貨「ウィル」を支払っていくと、使える連携技が増えていく。

▲スキルを解放すると使える技や回復の回数が増える。
筆者はあまりアクションゲームが得意ではないが、こまめにスキルを解放し強化していきつつ進むことで、ボスを倒すことができた。
雑魚敵を倒していればウィルはすぐに溜まる点もうれしい。
歯ごたえのあるボス戦と、手厚い救済設計
本作は、冒頭で触れた「ソウルライク」のタグは伊達ではなく、雑に攻撃を振り続けるだけでは勝てないようになっている。回復にも制限があるため、限られたリソースで敵を倒す必要がある。
ボスは道中の敵とは違う独自のモーションを持っているので、まずは動きを覚えて、回避やパリィのタイミングをつかむところから始まる。そのぶん、大きな敵を倒したときの爽快感は格別だ。

▲ボスは道中の敵とは別物。まずは動きを覚えるところから始まる。
ただ、それで置いていかれるわけではない。本作は死亡してもペナルティがない。リソースを失うこともなく、ボスの手前には必ず祭壇(復活ポイント)があるので、再戦のテンポがいい。
何度も挑戦し、敵の動きを覚えて連続パリィが決まったときや、ボスを倒せたときは思わず声が出た。……が、かわいい女の子が何度も倒されるのは心が痛い。
早くパリィができるようにならなくては……という気持ちになった。

▲庭でパリィの練習もできる。エイウ、もう君を殺したくないんだ!
アクションが苦手でも、本作ではイージーモードが用意されており、ゲームの途中でも変更できる。
歯ごたえはあるが、アクションが苦手という人でも、根気強く戦っていけば道が開けるというのがうれしいところだ。
ここは惜しい!翻訳の粗さと日本語レビューの少なさ
気になった点も正直に書いておきたい。
インディーゲーではよくあることだが、日本語訳に粗い箇所がある。急に英語が表示されたり、ルーンの口調が途中で変わったりする場面があった。ストーリーを読み進めるうえで致命的というほどではないが、 物語に浸っているときに水を差されるのは確かに惜しい。
ただ、修正の速度も速く、リリース直後は進行不能になるバグがあったが、すぐに修正され、Steamの評価も「非常に好評」まで上がっている(2026年8月5日)。この対応の速さは素直に頼もしい。
そしてもうひとつ、日本語のレビューがまだごくわずかしかない。執筆時(2026年8月5日)では、日本語のレビューはまだ6件だ。
そのため購入には判断材料が少ないと感じるかもしれないが、このまま埋もれさせるには惜しいゲームであると筆者は感じた。
かわいさも歯ごたえも。ソウルライク入門にもいい一本

女の子2人のバディもの、静かで美しい世界観のインディー、歯ごたえのあるアクション。このどれかに惹かれるなら、『ルナリウム星の旅』はプレイしてみる価値がある。
逆に、親切な設計に慣れていて歯ごたえを求めていない人には、序盤から手強く感じられるはずだ。
しかし、スキル・刺繍などを組み合わせ、何度も再戦することでプレイヤースキルを上げ、ボスを倒す爽快感は何物にも代えられない。
ストーリーもわかりやすいため、これまでソウルライクゲームに手を出してこなかった、という人でも、気軽に遊ぶことができると思う。
エイウとルーンのことが気になったなら、ぜひ手に取ってもらいたい作品だ。
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GameWith編集者情報

| 大好きなゲームは『MOTHER2』。初めてクリアしたのは『マール王国の人形姫』。最近はSlay the Spireにハマり、A20を全キャラで攻略済。お酒とご飯が大好き。 |
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