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この記事でわかること
・スマートフォン向け『アナザーエデン 時空を超える猫』のコンソール版を発売するきっかけ
・発売を直前に控えた平澤プロデューサーの本音と、シリーズの生みの親・加藤正人氏からのアドバイス
・新キャラクター「ラミュ」のデザインのこだわりや声優・大空直美さんの起用理由
2026年9月17日(木)、遂に『アナザーエデン ビギンズ』が発売される。
スマートフォン向けRPG『アナザーエデン 時空を超える猫』のメインストーリー第1部をベースに、シナリオを手掛けた加藤正人氏が新たな解釈を加えて再構築した本作には、フルボイスでの会話劇や新たなバトルシステム「チェインスキル」など、多くの新要素が投入されている。
▲『アナザーエデン ビギンズ』ファイナルトレーラー
発売を目前に控えたこのタイミングで、GameWithでは本作のプロデューサーであり、開発を手掛けるスタジオ「スタジオプリズマ」代表を務める平澤信之介氏にインタビューを実施。

▲平澤信之介氏
コンソール版を作ろうと思った理由から、シナリオを手掛ける加藤正人氏とのやりとり、そして発売直前の正直な気持ちまで、たっぷりとお話を伺った。
目次
コンソール版の「アナザーエデン」を作った理由
──スマートフォン向けの『アナザーエデン 時空を超える猫』を、新たにコンソール向けに展開しようと考えた一番のきっかけを教えてください。
平澤信之介氏(以下、平澤)
『アナザーエデン 時空を超える猫』は2017年にリリースし、もうすぐ10周年を迎えます。そんな中で、「もっとこのIPを大きく広げていきたい」という思いが強くありました。

▲『アナザーエデン 時空を超える猫』タイトル画面
そのタイミングで、ちょうど会社としてもコンソールに挑戦していこうという流れがあり、会社の方向性と、私たちチームが目指していた方向性がぴったり合致したんです。そこで、第1弾として「アナザーエデン」をリリースしたい、という話になったことが大きなきっかけです。

──発売を目前に控えた今、開発期間を振り返って率直にどうだったかを教えてください。
平澤
正直なところ、不安の方が大きかったというのが実情です。
ライトフライヤースタジオとして大型のコンソールタイトルを開発した経験がなく、チームメンバーのほとんどがライブサービスの経験しかない中で、しっかりとコンソールタイトルを作っていけるのかというところが、スタート時点での不安でした。
そこに対して、実際に第一線で戦えるような、お客様に満足してもらえるコンソールらしいタイトルに仕上がったというのは、大きな安心であり、手応えでもあります。比較的手に取りやすい内容と価格で、多くの方に楽しんでもらえる内容にできたと、自信を持って言えます。

──発売前の今の心境をお聞かせください。
平澤
どうなることやらという気持ちです(笑)。
9月には様々なタイトルが発売されるので、負けていられないという思いはあります。ただ、運用型のタイトルで培ってきたノウハウを活かして頑張ってきたものの、どれくらい受け入れてもらえるかは正直不安な部分もあります。
もちろん、楽しみな部分も大きいですけどね。
──アナウンストレーラーや発売日告知トレーラーを公開した後、視聴者からの反応で印象に残っているものはありますか。
平澤
一番印象的だったのは、2月5日の初報のときの盛り上がりです。
『アナザーエデン』のコンソール版を作るという発表自体は、8年ほど前に当時のプロデューサーが既に言っていたのですが、そこからお客様には何の音沙汰のないまま8年が経ったところで、いきなり「Nintendo Direct ソフトメーカーラインナップ」で発表になりました。
▲Nintendo Direct ソフトメーカーラインナップ 2026.2.5
『アナザーエデン ビギンズ』の紹介は21:50頃から
──もちろん、私も見ていました。すごい盛り上がりでしたね。
平澤
ありがとうございます(笑)。配信をゆるっと見ていたら、いきなり『アナザーエデン ビギンズ』の情報が発表されるという展開だったので、普段から『アナザーエデン 時空を超える猫』を遊んでいただいているお客様の盛り上がり方が凄まじかったですね。
我々も会社で視聴していましたが盛り上がっていました。楽しかったですね(笑)。

大筋を変えずに深めた、第1部の物語
──『アナザーエデン 時空を超える猫』メインストーリー第1部を改めて描くにあたり、どのような部分が再構築されているのでしょうか。
平澤
メインストーリー第1部は、『アナザーエデン 時空を超える猫』でも最初にリリースしたストーリーです。非常に好評をいただいておりまして、「この物語が大好き」と言ってくださる方が多いんです。
そのため、体験そのものをなるべく変えないということをすごく大事にしました。大筋は、意図的に変えていません。

ただ、当時描ききれなかった部分や、各キャラクターを深掘りできる伸びしろはたくさんあったので、そこを肉付けすることを大事にしました。その結果として、2周目にあたる「ニューゲーム+」も生まれています。

──フルボイス化によって、テキストで読むのと声で聞くのとでは、プレイ体験にどんな違いが生まれましたか。
平澤
やっぱり文字で読むのと声で聞くのとでは、特に喜怒哀楽が出るシーンにおける臨場感がまったく違います。
感動的な場面はよりグッとくるようになりますし、コミカルなシーンはより楽しくなる。あらためて、声の力はすごいなと感じました。

新要素「チェインスキル」の設計意図
──本作で新たに追加された「チェインスキル」は、どんな設計意図から生まれたものですか。
平澤
プロジェクトを始めるにあたって、最初は『アナザーエデン 時空を超える猫』のバトルシステムをそのまま持ってくることからスタートしました。コマンドを選んで攻撃し、敵が反撃してくるという、いわゆるコマンドRPGと呼ばれるシステムですね。
ただ実装してみると、10年前のシステムだけに、テンポ感や爽快感の面で最近のゲームと比べると見劣りすることがすぐに明確になりました。
しっかりとトレンドを取り入れたシステムを考える必要があるということで、かなり試行錯誤を重ねました。いくつものパターンを試した中で、「チェインスキル」が一番良いという結論に至りました。

コマンドRPGは、戦闘中の動的な判断だけでなく、事前のパーティ編成を考える楽しさも魅力です。その編成の楽しさをより高め、うまくパーティや装備を組み合わせるとスキルの連鎖が繋がって気持ちいい、という体験を実現できるシステムとして、取り入れました。
新キャラクター「ラミュ」のデザインのこだわり
──19人のプレイアブルキャラクターは、どのようにして選ばれたのですか。
平澤
『アナザーエデン 時空を超える猫』とは異なり、『アナザーエデン ビギンズ』では、物語を進めていく中でキャラクターが仲間になっていく形式にしました。そのため、物語の中でキャラクターが登場するタイミングも含めたバランスを検討して決めました。

各時代にきちんとキャラクターが分かれているか、「チェインスキル」との兼ね合いでの属性や武器種といった要素のバランスを取っていった結果、今の構成になりました。
──『アナザーエデン ビギンズ』のオリジナルキャラクターとして「ラミュ」を新たに生み出した狙いを教えてください。
平澤
今回、新しいキャラクターを登場させたいという思いは最初からありました。その中で、どういう出し方がいいかを話し合っていく過程で、2周目にあたる「ニューゲーム+」や、そこで展開されるマルチエンディングのアイデアが出てきたため、そのキーになるキャラクターとしてラミュを登場させることになりました。

最初は枠だけ作ってどうしようか考えていたところに、すっぽりはまる場所ができたので、そこで活躍する形になりましたね。
──ラミュのキャラクターデザインには、どんな意味やこだわりが込められていますか。
平澤
ラミュは、2周目以降に登場する特別な砂時計や1周目では見られない部分の物語に、すごく深く関わってくるので、そこを意識したデザインになっています。

実際にプレイしてもらった後に「そういうことだったのか」とわかるようなモチーフを散りばめているので、ぜひ楽しんでもらいたいです。
──ラミュ役に大空直美さんを起用した理由を教えてください。
平澤
『アナザーエデン 時空を超える猫』でもそうなのですが、基本的に声優さんの選定は、キャラクターを生み出したシナリオライターが行っています。シナリオを書いているときに頭の中にあるイメージをもとにしていますね。
ラミュは元気なキャラクターなので、元気な声の演技がイメージに合うという理由で選んでいました。実際のボイスを聞いてみると、ラミュ役にぴったりだったとのことでした。見た目も相まって魅力的なキャラクターになったと思います。
シリーズの生みの親・加藤正人氏との二人三脚
──加藤さんとビギンズの企画案を進めていく中で、プロデューサーとして特に惹き込まれた部分はどこでしょうか。
平澤
加藤さんに「コンソール版を作りたい」という話を持っていったとき、すごく喜んでいただきました。加藤さんにとっても、第1部という物語は当時苦労しながら生み出した、愛着のある物語です。それを大事にされているんだなと感じました。
その上で「マルチエンディングをやってみたらいいんじゃないか」というアイデアも加藤さんが出してくれました。IPをより広げていきたいという思いに応えて、色々な提案をしてくれましたし、「好きにいじっていいよ」と言ってくれる懐の広さもあります。
加藤さんのクリエイターとしての大きさに助けられてリリースまでたどり着けたと感じているので、大先輩として本当に尊敬しています。

──企画を進める中で、加藤さんと意見がぶつかった場面はありましたか。
平澤
普段から加藤さんって「これってどうですかね?」と相談したときに、「それは違うんじゃない?」とはっきり言ってくれるんです。「こういう理由で違う」とズバッと指摘してくれるので、そのたびに「なるほど、確かに」と納得することが多いです。
なのでぶつかる前に大体話が終わっている、という感じです(笑)。

コンソールならではの音を浴びて欲しい
──本作の楽曲や効果音には、コンソール版ならではのどんなこだわりが加えられていますか。
平澤
元々、素晴らしい楽曲がたくさんあるのですが、『アナザーエデン 時空を超える猫』はスマートフォン向けに作られているため、テレビなどに繋いだときの音の広がりまでは考慮されていませんでした。
そこでまず、既存の楽曲をコンソール環境で聴いても遜色のないクオリティに引き上げるところからスタートしています。
その上で、一緒にタッグを組んでいるプロキオン・スタジオさんにコンソール化の話をしたところ、ぜひ参加したいと言っていただけたので、楽曲のアレンジに加えて、新曲も収録しています。
ぜひ、スピーカーで音を浴びてみてほしいです(笑)。
▲『アナザーエデン ビギンズ』スポットライト
──バトルの難易度やアクセシビリティなど、プレイヤーが調整できる設定にはどのようなものがありますか。
平澤
本作の難易度は1種類です。従来型のRPGらしく、レベルを上げていけば強くなるという部分を大事にしているので、倒せないからといって難易度を下げるのではなく、敵を倒してレベルを上げていく、王道の形式にしています。
逆に言えば、きちんと育成していけばボスを倒せる難易度になっています。ぜひ、焦らず進めていただければと思います。

それ以外の操作性の部分は、コンソールに合わせてかなりチューニングしているので、色々と触ってみていただければと思います。
読者へのメッセージ
──『アナザーエデン 時空を超える猫』をすでにプレイしている人と、本作ではじめてシリーズをプレイする人に向けて、注目してほしいポイントをそれぞれ教えてください。
平澤
本作は、『アナザーエデン 時空を超える猫』を今も遊んでいる方、少しお休みしている方、どちらにも楽しんでもらえる内容になっていると思います。特に、アナザーエデンを追いかけてくれている方にとっては、少し遊ぶと、「この物語がただのリメイクではない」ということがすぐに伝わるはずなので、ぜひ深いところまで掘ってみてほしいです。
離れてしまった方にも、当時感じていたであろう「遊びづらい」「スマホゲームのRPGだから」といった懸念は、かなり払拭されていると思うので、ぜひもう一度遊んでみてほしいです。

また、これまで『アナザーエデン』を知らなかった方にとっても、王道のRPGとして、しかも比較的手軽に遊べる作品としてしっかり作り込んでいます。この機会にぜひ知っていただき、楽しんでもらえたら嬉しいです。

──東京ゲームショウ2026では、来場者にどんな体験をしてほしいと考えていますか。
平澤
東京ゲームショウ2026の初日である9月17日は、『アナザーエデン ビギンズ』の発売日でもあります。なので、購入を迷っている方にこそ、ぜひ遊んでもらえたらと思っています。
もちろんゲームのお祭りの側面もあるので、会場に来られる方はぜひブースに寄っていただき、一緒に盛り上がってもらえたら嬉しいです。今回は、ハピネットさんのメインブース(Hall 6)での出展になります。

──発売直前の今、読者に向けて一番伝えたいメッセージは何ですか。
平澤
『アナザーエデン 時空を超える猫』は10年近く運営してきたタイトルです。そのため、「ただの移植なのかな?」「スマホで無料で遊べるなら別にいいや」と思う方もいるかもしれません。
ですが、声を大にして言いたいのは、非常に作り直している部分も多く、コストの面でも遊びごたえの面でも、もう胸を張って新作と言えるだけのものを作りました。

これを機に「アナザーエデン」を知ってくれる方が増えると嬉しいですし、遊んだことのある方にも、もう一度あの冒険を体験してもらえると思うので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。
──ありがとうございました。
まとめ
8年越しの悲願として、いよいよ世に送り出される『アナザーエデン ビギンズ』。
ライブサービス型のタイトルとして培われてきた物語と、コンソールタイトルとして新たに磨き上げられたバトルやサウンドが組み合わさった本作は、シリーズを愛してきたファンにも、初めて触れる人にも、確かな手応えを届けてくれそうだ。
『アナザーエデン ビギンズ』は、2026年9月17日(木)に発売される。この機会に、ぜひ時空を超える冒険に足を踏み入れてみてほしい。
GameWith編集者情報

| 小学生のときにゲームボーイを買ってもらったことがきっかけでゲーム好きになる。 『ヘブンバーンズレッド』にハマっており、メインストーリーは第五章後編までクリア済み。雷・闇属性パーティーがメイン。 |
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発売日など基本情報
| 発売日 |
2026年9月17日 |
|---|---|
| 販売元 |
ライトフライヤースタジオ |
| ジャンル | RPG |
| 対応ハード | Switch / Switch2 / PC |
| 価格 |
Switch : 4,527円(税抜)
Switch2 : 4,981円(税抜)
PC : 4,527円(税抜)
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