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独自の世界観を体験できる、新感覚ADV
▲Keeper - Announce Trailer
『Psychonauts 2』などで知られるDouble Fine Productionsが手がける新作タイトル『Keeper』は、“言葉を使わずに語る”パズルアドベンチャー。
人類が立ち去った島を舞台に、数千年の長い眠りから目覚めた「灯台」と海鳥の「Twig」が織りなす奇妙で美しい旅路が描かれる。
この世界は邪悪な嵐「The Wither」に少しずつ浸食されており、島で暮らす奇妙な生命体たちの困りごとを解決しながら、物語は静かに進行していく。

灯台と海鳥ならではのアクションが用意されており、光を照らしたり、Twigを操作して仕掛けを解いたりと、ふたりの協力が世界を導いていく。
シンプルな操作性ながらも、作り込まれた世界観を存分に堪能できる作品だ。

2025年10月18日(土)にXboxおよびPC向けに発売される本作を、販売元のXbox Game Studiosより特別に先行プレイさせていただいた。
序盤から光と自然の変化、そして無言の絆が生み出す“感情の波”に心を掴まれる。
表情がないはずの存在に心を動かされる――そんな不思議な体験が味わえる本作の魅力をお届けしよう。
灯台が導く世界の変化

本作の主役は、無言の灯台。表情も声もないはずなのに、不思議と“感情”が伝わってくるような描写が印象的だ。
光を当てると、枯れた木々に命が宿り、花が咲き乱れ、大地が色を取り戻す。
わずかな操作で世界が変化していく瞬間は、息をのむほどに美しい。
一本道の構成ながら、ほんの少し進むだけで異なる景色が広がり、奇妙でありながらもどこか愛嬌のある生命体たちが息づく世界を感じられる。
そして音楽もまた、この世界観を最大限に楽しめる要素のひとつだ。


静かな場面では穏やかな旋律が流れ、邪悪な嵐「The Wither」に浸食されたエリアに近づくと緊張感を帯びた音へと変化する。
プレイヤーの足取りに合わせて、まるで世界そのものが呼吸しているような感覚を味わえるだろう。
シンプルながら奥深い、光の導き

本作は基本的に一本道で進行し、難解なパズルも少ないため、そのぶんテンポの良さが際立つ。
ロード時間もほとんどなく、ムービーとプレイ画面がシームレスに切り替わることで、没入感を途切れさせない工夫がなされている。

灯台は通常時には広範囲を照らす光を放っているが、光を一点に集中させることで、より強力な光を照射。
この2つを場面に応じて使い分けながら、パズルを解いていくことになる。
また、相棒の「Twig」を操作して仕掛けを解くこともあり、ふたりで協力して進めていく手応えを感じられるだろう。
仕掛けを解くシーンでは、解けた瞬間に世界が生き返るような達成感があり、手を動かす楽しさと演出の一体感が心地よい。
さらに物語を進めると、灯台そのものが姿を変え、操作感がまるで別のゲームのように変化する。
今回はネタバレを避けるが、この変化によってプレイ体験の幅が大きく広がり、常に新鮮さを感じられる仕掛けが用意されているのは特筆すべき点だと感じた。

また印象的だったのが、カメラワークの巧みさだ。
シーンによっては固定カメラとなり演出重視の視点に切り替わり、次の瞬間には三人称視点で操作が再開される。

この切り替えが非常に滑らかで、まるでアニメーション映画を観ているかのような没入感を演出している。
視点が変わるたびに、環境のスケール感や物語の抑揚がダイレクトに伝わってくる――それこそが本作ならではの魅力だ。
言葉がなくても伝わる“絆”

進むたびに変わる景色や演出がプレイヤーを惹きつける、幻想的なアートとサウンドが織りなす世界は、プレイするほどに“次はどんな景色が待っているのか”という期待を膨らませてくれる。
この物語には、セリフもテキストも一切存在しない。
ときに助け合い、ときに離れながら、灯台と海鳥の間に芽生える友情や感情が繊細な演出で巧みに表現されている。
視線の動きなど、わずかな表現の積み重ねがプレイヤーの想像力を刺激するだろう。
ゲームオーバーや失敗といった概念は存在しないが、演出の巧みさによって緊張感やドキドキ感が途切れない。
“静かに描かれるが退屈しない”という絶妙なバランスによって、最後まで画面から目が離せなくなるはずだ。
まとめ

『Keeper』は、光と音、そして言葉を交わさずとも演出だけで感情を動かす、珍しいタイプの作品だと感じた。
美しさとおどろおどろしさが同居する独特の世界観に、思わず見入ってしまう。
灯台と海鳥の行く末を見届けたくなる、温かな余韻が静かに心に残る作品だ。

物語の結末はプレイヤーの解釈に委ねられており、人によってプレイ体験が異なる点も魅力のひとつだろう。
奇妙で美しく、そしてどこか切ない――灯台の光が照らす先にどんな真実が待っているのか、ぜひ自分の手で体験してみてほしい。
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『Keeper』とは?
Xbox Game Studiosから発売のPC,Xbox Series X|S対応ゲームソフト『Keeper』は美しい世界を旅するパズルアドベンチャーゲーム。
舞台は最果ての海に浮かぶ孤島。プレイヤーは突如意識を持った歩く灯台を操作し、霊力を帯びた1羽の海鳥と共に冒険の旅に出る。海鳥との友情が輝く心温まる物語が、言葉を用いずに描かれる。
灯台の光には2つのモードがあり、「拡散モード」で周囲を照らすことで世界に微妙な揺らめきや反応が見られる。その対象を「集中モード」でより強く照らすことで、さらに大きな変化が発生。こうした変化を駆使してパズルを解いていく。

発売日など基本情報
GameWith編集者情報

幼少期に『ポケモン』と出会い、そこからゲーム人生がスタート。学生時代にはゲーム実況にドハマりし、様々な職種を経験したのち、憧れだったゲームライターに。FPSなどのシューティング系を中心に幅広いジャンルをプレイしている。特技は台パンと大皿料理。 |
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