
2018年に発売された初代『サブノーティカ』は、未知の海洋惑星でたったひとりのサバイバルを描き、多くのプレイヤーの記憶に「美しくも恐ろしい海」を刻みつけた作品だ。
その正統続編となる『サブノーティカ2』が、2026年5月14日にアーリーアクセスとしてPC(Steam/Epic Games Store/Microsoft Store)およびXbox Series X|Sで配信を開始した。

開発はUnknown Worlds Entertainment。エンジンをUnityからUnreal Engine 5(以下、UE5)へと刷新し、最大4人のオンラインCo-opに対応するなど、前作から大きく舵を切った部分も多い。
このたびGameWithでは、本作を試遊する機会をいただいた。本稿では「サバイバル要素」に焦点を絞り、レビューをお届けしていく。
海に放り出されるところから始まるサバイバル
ゲーム開始直後にプレイヤーはライフポッドにたどり着く。ここでまず感じたのは、「何もわからない不安」だ。
手元にあるのはわずかな資源と、広大な海だけ。最低限のチュートリアルだけを受けて、そこへ放り出される。

▲この小さなライフポッドから探検は始まる。
まずはサバイバルクラフトゲームの王道である資源集めから始めることに。ライフポッドには「ファブリケーター」という各種のクラフトができる設備が用意されていて、ここで冒険に役立つ装備やツールを作ることが最初の目標だ。
泳ぐスピードが上がる「フィン」や、各種素材の採取に使う「サバイバル・マルチツール」、情報を獲得するための「スキャナー」などが序盤に揃えたい装備になる。
サバイバル・マルチツールはそこら中に落ちている「チタン」を少量集めることですぐに制作できるが、スキャナーを作るためには「バッテリー」が、バッテリーを作るためには「銅」と「アシッド・ライオンの袋」が必要だ。

▲ライフポッドにある「ファブリケーター」で制作。

▲まずは「サバイバル・マルチツール」や「スキャナー」を作りたい。
制作したい道具があり、その素材を集めて持って帰り、クラフトをし、また冒険の旅へ出る。そのループがサバイバルクラフトゲームの王道のプレイサイクルであり、『サブノーティカ2』でも基本の流れとなっている。

▲海に潜り、制作の素材を探す。
しかし本作は、ただ素材集めと制作のループを行うだけのゲームではない。大まかなストーリーの導線が用意されていて、その流れを追っていくのもゲームの目的のひとつだ。
便利な道具の制作により探索範囲が広がったり、壊れた設備を修理するために特定のアイテムを制作して特定のポイントに持っていったりするなど、目的を持った探索がただの素材集めに終わらない冒険の手応えを与えてくれる。

▲ただサバイバルをするだけではないのが本作の大きな特徴。
装備だけでは生き残れない。この惑星に「適応」する必要がある
今作のサバイバルで新しいのは、「適応状態」システムだ。資源を集めて道具を作るだけでなく、プレイヤー自身の肉体を惑星の生態系に適応させるという、まったく新しいレイヤーのメカニズムが加わっている。
チュートリアルで獲得する「耐圧性」を有効化すると高圧空気を呼吸できるようになり、この惑星の本格的な探索が可能になる。フィンを作り、酸素タンクの容量を増やし、深海に挑む……従来あったクラフトの要素は健在だが、それだけでは足りないのが今作の手強さだ。
とくに最序盤に獲得する「消化」の存在感が際立つ。ライフポッドから出た直後、空腹のゲージは容赦なく減っていく。魚や海藻から食料は作れるが、食べると体調を崩してしまう。
この「目の前に食料があるのに食べられない」というジレンマが、まずは消化の適応を獲得しようという強烈な動機付けになっている。

「消化」を獲得すると、この世界の魚や植物を食べられるようになる。ジリジリと減っていく食料ゲージに怯えることがなくなり、探索に集中できる。探索の末に獲得する道具や能力が、少しずつ「この星での暮らし方」を教えてくれるのが本作の醍醐味だ。
自由な探索を続けたいところだが、海には攻撃的な生物も存在する。前作から引き継がれた「非殺傷デザイン」は今作でも健在で、むしろより徹底されている。プレイヤーが持てるのはフレアといった威嚇・逃走手段のみ。捕食者を倒す手段は基本的に存在しない。
この逃走がなかなか難しい。泳いで逃げ切るのはかなり厳しく、フレアを投げて注意を逸らす必要がある。フレアは比較的低コストで作れるが、何度も追いかけられるとフレアの消費量も馬鹿にならない。

▲海には敵対的な生物もいる。反撃手段はなく、フレアで遠ざけることしかできない。
いっそ倒せればとも思うが、逃げるしかないゲームデザインだ。それは生物との共生という面もあるだろうし、対抗することができない強大な存在と同じ世界で生きるということを表現しているようにも感じる。
とくにフレアがないときに襲われるとかなり厳しく、つねに「逃げる準備」をしておくこと自体がサバイバルの一部になっている。
サバイバルクラフトゲームでありながらも、「戦えない」というゲームデザインは、敵を排除するのではなく、理解し、避け、共存するという、生態系の一部として生きることを求められる。この感覚は非常にユニークなものだ。
拠点建築とUE5が描く海の説得力
サバイバルの根幹を支えるもうひとつの柱が、拠点建設だ。最初の拠点はライフポッドで、ゲームを進めていくと「部屋」の設計図が獲得でき、それをベースに本格的な拠点が作れるようになる。
前作では部屋・廊下・ハッチなどの固定パーツを組み合わせる方式だったが、今作では固定されたメニューから部品を選ぶのではなく、自由に壁面を引き伸ばし、空間を造形することができる。このシステムにより、拠点建設の自由度は大きく引き上げられている。

▲固定パーツを組み合わせるだけでなく、壁を引き伸ばして空間を作れる。
UIも洗練されていて、一人称視点での建築にありがちな「いま何を建てているのかわかりにくい」問題が大幅に軽減されている。建築中のプレビューが視覚的にわかりやすく、初めてのプレイヤーでも直感的に操作できるはずだ。
拠点を作るとアイテムを保管できる量と、ファブリケーターで作れるものも増える。理想の拠点を作る楽しさがあるのはもちろん、この広大な海を探検するための前線基地としても必須の存在だ。

▲最小限の拠点を作ってみた。ここをベースにさらに遠く、深い探検に出る。
筆者は同様のゲームで拠点を作るのが苦手なタイプだが、今作ではかなりやり応えを感じた。直感的に部屋をくっつけたり、壁を伸ばしたりできるのが面白い。
ただし、じっくり建築に没頭していると敵対的な生物に襲われることもあったので、フレアの備蓄はつねに意識しておいた方がいいだろう。

こうしたサバイバル体験を支えているのがUE5の表現力だ。海に差し込む光の揺らぎ、不気味でどこか美しい生物たちの動き、時間帯によって刻々と変わる海中の色合い。
海をただ美しいもの、あるいは怖いものとして描くだけではなく、「ここには本当に生態系がある」と思わせるだけの空気感を、UE5のライティングと水の表現が生み出している。サバイバルの緊張感を支えているのは、ゲームシステムだけでなく、この海そのものの存在感だ。

▲UE5の表現力は圧倒的。
まとめ:「生き残る」から「適応する」へ
『サブノーティカ2』のサバイバルは、サバイバルクラフトゲームの「資源を集めて装備を作る」サイクルに、適応による肉体の進化と、自由度の高い拠点建設という新たなレイヤーを重ねたものだ。
単に「生き残る」のではなく、「この惑星に適応していく」というテーマがゲームプレイそのものに織り込まれている。
最大4人でのオンラインCo-opにも対応していて、クロスプラットフォームプレイが可能。今回はソロでのプレイだったが、仲間と一緒であればこの過酷な海を生き残ることもかなり楽になるはず。
逆に、前作ファンが愛した孤独な緊張感を味わいたいなら、まずはソロで挑むのがおすすめだ。

▲緊張感を味わうためにも、最初はソロのプレイがオススメ。
現在はアーリーアクセスの段階だが、ストーリー部分もある程度のボリュームが用意されている。サバイバルシステムの骨格はすでにしっかりと組み上がっていて、現時点のストーリーコンテンツをプレイするだけでも十分楽しめる。
クラフトで自分の拠点を作り込んでいけばどこまでもやり込めるし、Co-opでフレンドと一緒に深海を探索すれば、この海で暮らす新たな一面が見えてくるはず。
いまこの段階で飛び込むか、完成を待つかは迷うところだが、この美しく恐ろしい海が、潜るたびに新しい発見をプレイヤーに届けてくれるのは間違いないところだ。
GameWith編集者情報

| ゲーム全般を中心に、メタバースやAI分野まで幅広く執筆しているライター。 VTuberとしても活動しつつ、メタバース内ではラジオパーソナリティやDJとしても"声"を届けています。バーチャルとリアルを行き来しながら、「いま一番面白い遊びのかたち」を探し続けています。 |
発売日など基本情報
| 発売日 |
2026年5月15日 |
|---|---|
| 会社 |
Unknown Worlds Entertainment |
| ジャンル | アドベンチャー |
| 対応ハード | PC / Xbox |
| タグ | |
| 価格 |
PC : 3,063円(税抜)
Xbox : 3,063円(税抜)
|
| 最大プレイ人数 |
4人
|
| 公式HP | |
| 公式X |
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