
『Hope of Elements ー 魔女とドラゴンの旅』は、Embers Studioが開発するローグライク要素のあるターン制ストラテジーRPG。
5つの元素が存在する幻想世界を舞台に、元素魔法を操る魔女イリスと小さなドラゴン・ピピのダンジョンに挑む旅路が描かれる。

遊ぶたびにダンジョン構造が変化するローグライク要素と、魔法による「元素反応」を軸にした戦闘を組み合わせた独自のゲーム性が大きな特徴。戦闘フィールドの環境を利用すれば大規模な連鎖を組み立てることができ、それが実現したときはとても気持ちがいい。
このたびGameWithでは、PC(Steam)向けの体験版を試遊する機会をいただいた。実際にプレイしてわかった本作ならではの魅力を紹介していく。
環境を利用して元素反応を「大連鎖」させる
本作の戦闘はターン制で進行する。マス目で区切られたフィールド上に配置された敵ユニットを殲滅すると勝利だ。
プレイヤーは主人公イリスを操り、マスを移動する際に必要な「移動力」や、魔法の発動で消費される「行動力」を管理しながら、状況に応じて行動を選択していく。両方のゲージを使い切るとターン終了となり、敵のターンへと移行する。

▲攻撃範囲が狭い魔法でも、オブジェクト反応を駆使すれば大勢の敵にまとめてダメージを与えられる。
イリスが扱う魔法には、ダメージだけでなく「元素」を与える効果があり、フィールドに配置された植物や岩などのオブジェクトや地面に当てると「元素反応」を引き起こせる。
とりわけ、オブジェクトを利用した元素反応は大ダメージを狙いやすく、主力の攻撃手段となっている。
▲オブジェクトや地面にも元素があり、与える元素との組み合わせによって反応が変化する。たとえば火と土の元素反応では土属性オブジェクトが生成可能だ。
地形を利用した元素反応は直接ダメージを与えるものではなく、つぎの元素反応の起点を作り出す役割を担っている。
「地面拡散」で周囲に元素を拡散させたり、「オブジェクト生成」で新たなオブジェクトを生み出したりと、連鎖の土台を整えるうえで欠かせない反応だ。
▲木と火の元素による「地面拡散」は広範囲に火元素を拡散できる。連鎖の起点として扱いやすい。
こうして仕込んだオブジェクトをさらに「地面拡散」で巻き込むことで、元素反応が次々と連鎖していく。思った通りの大連鎖が決まり、一度の行動で敵を一掃できたときの爽快感は格別だ。
フィールドの環境を利用して元素反応を仕込む戦略性と、それらを一気に解き放つカタルシスこそ、最大の魅力と言えるだろう。

▲ターン終了時にオブジェクトが生えてくることも。うまく巻き込めばさらにダメージを伸ばせる。

▲魔法は拠点で自由に付け替えられる。挑戦するエリアやプレイスタイルに合わせて、自分だけの組み合わせを考えるのも楽しみのひとつだ。
力尽きる前に帰還する撤退型ローグライク

ダンジョンの最奥部にはボスが待ち受けている。そこに向かう過程では、戦闘やイベントが発生するさまざまなエリアを経由しながら探索を進めていく。
各エリアの出口は色によってその後のルートの危険性などが判別でき、「緑」は最短で目的地に向かう正規ルートで、「赤」は豪華報酬を期待できる一方で、強敵と遭遇する確率が高いハイリスク・ハイリターンな寄り道になっている。
リスクを承知で報酬を狙うか、安全を優先するか、その都度判断を迫られるのがおもしろい。一度通ったルートは引き返せるので、まずは安全を重視して戦力を整え、その後に危険な未探索のエリアへ足を延ばす戦略も取れる。
戦闘やイベントの報酬として、主人公のイリスを強化する「宝物」を入手できる。

▲おすすめマークが付いている宝物もある。迷ったらこれを選べば間違いない。
特定の元素反応を強化したり、魔法で消費する行動力を減らしたりと、探索を有利に進められる効果を持つものばかりだ。手に入れた宝物によって戦い方を変える必要があるため、自分だけのビルドを組み立てる楽しさが味わえる。
公式によると宝物は200種類以上用意されているらしく、製品版ではさらに多彩なビルドを試すことができそうで期待が高まる。

▲宝物は最大10個まで装備できる。あふれた分は予備枠に収納されるのでムダにはならない。
本作を語るうえで重要なのが、生きて帰還できれば集めた宝物をすべて持ち帰れるという点だ。宝物を装備した状態でつぎの探索に挑戦できるため、序盤から有利な状態で始められる。
しかし、力尽きれば集めた宝物を失ってしまうので、強力な宝物をそろえたからといって過信は禁物だ。安全を優先して早めに帰還するか、報酬を求めて探索を続けるか、引き際の見極めが探索を奥深いものにしている。

▲撤退ポーションを使えば、探索を切り上げてダンジョンから離脱できる。
集めた素材からポーションを錬金して攻略を有利に

▲錬金できるポーションは豊富に用意されている。新しいレシピは対応する素材を入手すると解放されるようだ。
探索で入手した素材は、拠点の「錬金大釜」でさまざまな効果を持つポーションに変換できる。 用意されたレシピに従い、使用する素材・元素・かき混ぜる方向を選ぶと錬金が進んでいく。レシピ通りに作れば確実に完成するが、手順を誤ると素材を失ってしまうので注意したい。

▲一度作成したポーションは素材を自動投入できるようになる。毎回レシピを入力する手間がなく、地味ながらありがたい。
作成したポーションは最大3つまで探索に持ち込める。
挑戦するエリアや敵に合わせて「何を持っていくか」を考えることが重要だ。回復を重視して安定した探索を目指すのか、それとも補助効果を優先して強敵に挑むのか。探索で集めた素材をつぎの攻略に活かせるので、準備の段階から戦略を組み立てる楽しさがある。

探索を進めて「庭園」が解放されると、持ち帰った種を栽培できるようになる。育てた植物は錬金素材として利用できるため、不足しがちな素材の入手手段として重宝する。
「探索や庭園で入手した素材からポーションを錬金し、それを持って再びダンジョンに挑む」といったサイクルが自然と回るように設計されていて、探索と拠点での準備が密接に結び付いている。ローグライクらしい試行錯誤を楽しめる。
まとめ:製品版への期待が高まる一作

『Hope of Elements ー 魔女とドラゴンの旅』は、ローグライクとしての安定した面白さは言わずもがな、フィールドの環境を利用して元素反応を連鎖させる戦略性や、「力尽きる前に撤退して成果を持ち帰ることができる」というルールが組み合わさることで、本作ならではの遊びごたえを生み出している。
体験版ということもあり、ローカライズの精度は十分とは言えず、一部のセリフや表現には違和感を覚える場面も見受けられた。とはいえ、ゲームプレイに支障をきたすほどではなく、今後の改善に期待したいところだ。
体験版の時点でもゲームとしての根幹は十分に魅力的。製品版でどこまで遊びの幅が広がるのか期待したくなる一作だった。
発売日など基本情報
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8,172円(税抜) 3
2026/08/07 発売
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7,254円(税抜)




