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正式リリース前からプレイテスト等でたびたび盛り上がっていた『アセンドトゥゼロ』。
2026年7月13日(月)に発売されるとすぐに話題となり、記事執筆時点(※)でSteam評価にて「非常に好評」を獲得しているほか、海外レビュー集積サイト「metacritic」でもPC版が82点(※)と好発進を見せている。(※どちらも2026年7月16日時点。)
公式曰くジャンルは「時を支配するアクションローグライク」。時を支配するとは?ローグライクの触り心地は?本稿では、実際に製品版をプレイした筆者がその魅力について紹介していく。
時間は止まっているのに超ハイスピード!新感覚ローグライクアクション
本作のベースとなっているのはサバイバー系のローグライクアクションだ。多彩な攻撃をもって敵を倒し、おなじみの“3択”で能力を獲得しながらステージの奥へと進んでいく。
基本攻撃は装備している武器に応じて自動で行われるため、難しい操作は必要ない。ステージをクリアするか、時間が無くなるかしたら拠点に戻りレベルや獲得した能力はリセット。レベル1から何度でもプレイできる形だ。

▲様々な攻撃エフェクトが画面中を飛び交って敵を蹴散らしていく様はサバイバー系ならではの爽快感。
ここまではオーソドックスなサバイバー系スタイルを踏襲しているが、本作には大きく違う部分がある。
それは、多くのサバイバー系ゲームが規定時間まで“生き残る”ことを目指すのに対し、本作は制限時間内に“どこまで行けるか”を競うということ。HPが尽きてもゲームオーバーにはならず、制限時間にペナルティが発生するだけですぐに復活する。

ベース部分は馴染み深いものながら、プレイヤーの目標設定が大きく異なるためプレイ感もまったく違うものになっているというわけだ。
さて、その制限時間だが、初期状態ではなんとたったの30秒。あまりにも短すぎて「いや短すぎるだろ」とツッコミを入れる暇もない。HPが無くなっても復活するとは言ったものの、残り時間が数十秒削られるためこれでは実質ゲームオーバーみたいなものである。

ここで重要になるのが、お待ちかねの「時間停止」というわけだ。
本作ではプレイヤーの任意のタイミング、3択の強化を獲得した際、HPが0になって復活した際に時間停止が発動する。停止中は制限時間のタイマーが一切進行せず、敵は動かなくなり、敵弾の当たり判定もなくなるため安全に行動可能だ。しかも「時間停止の制限時間」が無く、任意で解除するまで続く。
さらに、通常であればスタミナを消費するダッシュが、時間停止中は使い放題。タイマーを進めることなく、とんでもないスピードでステージを駆け抜けられる。これがかなり気持ちよくて、ついつい突っ走ってしまう。

ではずっと停止していれば30秒でも楽勝かと言えば当然そんなことはない。時間停止中はこちらの武器も動かなくなってしまうため、敵を倒すことができないのだ。
停止中にできることとしては、移動・回避・経験値やコインの回収・それと特殊なスキル「ガジェットスキル」の使用くらいである。

▲時間停止やガジェットスキルにはクールタイムが設定されており連続使用はできない。時間停止中はクールタイムのタイマーも進まない徹底ぶり。
時間を停止したまま走り抜ければ、道中の敵を全て無視して時間内にボスのもとへ辿り着くことは容易だ。しかしそれではレベルが上がらず、能力の獲得もできないためボスを倒せない。このため、どこかで必ず時間を消費して敵を倒さなければならなくなる。
「どこで時間を止め、どこで戦うか」。この判断がプレイに緊張感をもたらす。
すぐに倒せるだろうと高を括っていた敵に苦戦して時間を浪費したり、次のプレイでは逆に道中で念入りに稼ぎすぎてクリア前に時間がなくなったり、闇雲に時間を止めたせいで使用回数がなくなってボスの広範囲攻撃を避けられずやられたり。道中に配置された中ボスポジションの敵は倒すと僅かながら時間を回復できるため、しっかり回収していきたいといった事情もある。

▲さらに、時間停止の解除時には「アバタースキル」と呼ばれる必殺技が発動。非常に強力で、時間停止を攻撃手段としても使うことができる。
こういった試行錯誤からの「前回より少し進めた」という喜びが強い中毒性を生み出し、何度でも遊びたくなってしまうのだ。
そして「制限時間内にどこまで行けるか」という目標設定と合わせて、自然と効率的なプレイやスピーディーな進行を追い求めるようになる。時間停止中についついダッシュで突っ走ってしまうと言ったが、ゲーム的に意味が与えられているわけだ。見事なゲームデザインである。
「時間が止まっているハズなのにゲームはめちゃめちゃテンポよく進んでいく」という独特なプレイ感となっており、思った以上にリアルの時間が溶ける。1プレイ30秒のハズだったのに気付けばリアルで30分、繰り返し遊んでいるうちに軽く8時間経っていて衝撃を受けた。
なお、実を言うとこれらの要素は本作が持つ中毒性の一部に過ぎない。どういうことかは次の項で紹介していこう。
「あと1回」が終わらない!装備集めの沼
本作が持つもう1つの中毒性を生み出しているのが「装備収集」要素だ。
装備は武器6枠、防具1枠、デバイス10枠(他のゲームで言うアクセサリー)、ペット1枠の計18枠。これらは主に敵が落としたものを拾って装着するのだが、レベルや能力は周ごとにリセットされるのに対して装備はリセットされず持ち帰ることができる。持ち帰った装備は次周以降に持ち込むことが可能だ。

そして、装備には「品質」と「サブステータス」という個体差が存在する。同じ名前の装備であっても品質が「一般」のものより「優秀」のものの方がメインステータスが高く、サブステータスは種類も数値もランダム。よって、より高品質で、自分の理想とするビルドに合致したサブステータスが付与されているものが欲しくなるわけだ。
ここに「セット効果」も絡んでくる。同一のセット効果を持つ装備を複数装着することで強力な効果が発動するというものだ。
インベントリと睨めっこをして装備を更新し、ローグライクの3択能力獲得と組み合わせて強力なシナジーを生み、効率よく敵を倒して「前回より少し進み」、そして「今より少し良い装備が手に入る」。

……完全に“沼”です。ありがとうございました。
ただでさえ「あと一回!」「次で最後!」と何度も遊んでしまうローグライクに装備収集まで加わったらもう抜け出せない。本稿を執筆している今も、筆者は装備を掘りたくてウズウズしている。というか我慢できずに「ちょっとだけ……」とプレイしてしまって気付けば数時間溶けて執筆が進まない。誰か助けて。
装備・ビルドに関連して、ここで「アバター」についても紹介したい。本作の主人公は、最初は「時間の子」という姿しか持たないが、ゲームの進行に応じてアバターが解禁され「桜の武士」「ゴールデンガンナー」といった姿に変更できるようになる。

▲アバターの変更は拠点のドック的な場所で行う。メカメカしい装置がズラリと並んでいてテンションが上がる。
アバターごとに得意な武器種やアバタースキルが異なるのはもちろん、ローグライクの3択で出てくる能力まで変化。戦い方がガラリと変わるため求められるビルドも全く違うものになり、装備収集をより奥深いものにしてくれている。

▲初期状態の「時間の子」はどんな武器でも扱えるバランスタイプ。

▲「桜の武士」は剣が得意。一直線に敵を斬るアバタースキルが使いやすい。

▲「ゴールデンガンナー」は銃を扱う。本作の銃は貫通したり誘導したりビームが出たりと愉快なものが多い。

▲筆者のお気に入りである「風神の槍術士」は名前の通り、槍の装着数に応じて移動速度がアップ。
最終的に6種類の姿になれるが、声優はいずれも鬼頭明里さんが担当。それぞれキャラクター性の異なるアバターたちを見事に演じ分けており、ボイスを聴くためにも一通り試してみたくなる。
もちろんプレイスタイルと性能が合致するアバターを使い倒しても良いし、見た目が好きなアバターと添い遂げても良いし、良い装備が集まったアバターに逐一乗り換えながら遊ぶのも良いだろう。
初心者も熟練者も夢中に!やめ時の無いゲームデザイン
本作は中毒性が高いだけでなく、全体を通して「やめ時が無い」ゲームデザインで一貫している。というのも、ゲーム中の至る所に「小目標」があり続けるのだ。
まず、目標を「制限時間内にどこまで行けるか」としたが、ステージに終わりが存在し、クリア時点でどれだけ時間が残っていても終了してしまうため、最終的には「制限時間内にどこまでレベルを上げられるか」を突き詰めていくことになる。「時間に余裕をもってレベル20,000でクリア」よりも「時間ギリギリでレベル50,000でクリア」する方が難しいわけだ。

▲3択能力獲得の中には制限時間を延ばすものも。なるべく時間を稼ぎ、1体でも多くの敵を倒せるよう最適化していく過程が楽しい。
残り時間やレベルという“数字”で自分の進度が表現されることにより、小目標をこまめに設定・達成できる。「前回より少し進めた」「あと少しで更新できた」が分かりやすいため、「もう1回」に繋がりやすい。
進度が数字として見えるというのは、装備の更新も同じことが言える。プレイのたびに何かしらの手応えがあるためキリが良いタイミングが存在せず、ついつい遊び続けてしまう。

▲拠点ではコインを消費して各種永続強化を解放できる。これも小目標として手応えを感じやすい要素。
他にも、ゲーム序盤は「仲間を助けること」が小目標として設定されている。仲間はステージ道中の特定区画に捕らえられており、助けることで拠点の機能がアンロックされていく。先に触れたアバターの解禁もこの形式だ。序盤ゆえにステージの最後までは行けない中で、「次はあそこまで行きたいな」という小目標を立てやすい形になっているのが嬉しい。


このように、序盤から手軽に達成感を得られる設計になっており、ローグライクアクションが初めての方でもスムーズにゲームの世界へ入り込めるだろう。
一方で、お馴染みのサバイバー系をベースとしながらも、制限時間と時間停止という新しい切り口によって唯一無二のプレイフィールを実現している。熟練のローグライクプレイヤーも夢中になれること間違いなしだ。


▲レベルをはじめ、各数値はとんでもない勢いでインフレしていく。画像左はド序盤、右は1日プレイした後のリザルトだ。独自のプレイ感の中に、数字が大きくなっていくローグライクらしい楽しさもしっかりある。
まとめ
30秒で戦うというファーストインプレッションから、嘘のように膨大な時間が溶ける極上のローグライク。丁寧に積み上げられた無数の小目標と、プレイヤー自ら先へ先へと進んでいける独自のゲームデザインが、非常に強い中毒性を生み出している。

▲図鑑もあり、繰り返し遊んでいく中で少しずつ埋まっていくのが気持ち良い。コンプ率でステータスボーナスも貰える。
筆者自身、完全に夢中になってしまっており、記事で使うスクリーンショットのためにゲームを起動すると数時間帰ってこられない状態だ。願わくば、リアルの時間も止めたいものである。
なお、Steamでは2026年7月27日(月)16:00までの期間限定で、体験版が配信中だ。本稿を読んで少しでも気になった方は、まずは体験版から試してみてほしい。ただし、筆者のように帰ってこられなくなっても責任は取れないのでご注意を。
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発売日など基本情報
| 発売日 |
2026年7月13日 |
|---|---|
| 販売元 |
KRAFTON |
| ジャンル | アクションRPG |
| 対応ハード | PC / XBOX |
| 価格 |
PC : 1,454円(税抜)
XBOX : 1,454円(税抜)
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| 公式HP | |
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GameWith編集者情報

| 幼少期に初めて遊んだ『SaGa2秘宝伝説』でゲームにハマり、『メモリーズオフ』でオタクになった甘党おじさん。 レトロゲームを買い漁るのが好きで、購入した中古ソフトをクリーニングする作業が至福の時間。 ゲーム以外ではギターが趣味だが、夜な夜な取り憑かれたようにゲームのBGMを演奏しだす厄介な習性がある。 |
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