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Clair Obscur: Expedition 33
フランス発の革新的RPG『Clair Obscur: Expedition33』を先行プレイレビュー!
『Clair Obscur: Expedition 33(クレールオブスキュール:エクスペディション サーティースリー)』は、フランスのスタジオSandfall Interactiveが開発を、SEGAおよびイギリスのKepler Interactiveがパブリッシャーを務める新作RPGだ。
JRPGを進化させたという本作を、古今東西さまざまなJRPGを食べて育った筆者が先行プレイする機会をいただいた。
先に言ってしまうとプレイの後、「メチャメチャ面白くて即Steamで予約購入した」のだが、そんな本作の魅力をお届けしたいと思う。

Clair Obscur: Expedition 33
光と影の対比が美しいグラフィック、唯一無二の没入体験
ゲームを始めてまず目を引くのが美しいグラフィックと世界観だ。
本作の舞台となるのはフランスのベル・エポックからインスピレーションを受けたという幻想的な世界「ルミエール」。


繁栄と荒廃が共存したような世界観が美しいが、その実この世界は死の呪いに脅かされている。
「ペイントレス」と呼ばれる謎の存在がモノリスに数字を描き、その年齢の人々を煙のように消し去ってしまうのだ。

▲描かれる数字は人類滅亡のカウントダウンのようにどんどん小さくなっていく
「ペイントレス」の討伐を目的とした「第33遠征隊」に所属する「ギュスターヴ」が本作の主人公……なのだが、遠征早々に絶望的な状況に追い込まれ、満身創痍の状態でゲームプレイが始まる。

▲絶望的な状況でも立ち上がるギュスターヴ。キャラクターそれぞれの戦う理由も見どころだ

▲周囲には敵の姿も。
遠征隊は壊滅しているし、主人公自身もボロボロだし、異形の敵は徘徊しているし、どう考えてもヤバい状態なのだが、周囲の景色はなんとも幻想的で美しい。壮大な自然はまばゆい光に照らされ輝いている。

▲HP1のギュスターヴには悪いが、草花が綺麗で見とれてしまう



▲景色が見たくて思わず歩き回ってしまった
本作のタイトル『Clair Obscur(クレールオブスキュール)』とは、フランス語で「明暗法」を意味する。筆者は芸術についてズブの素人なので詳しいことは判らないが、それでも光と影を用いた表現による立体感、明暗のコントラストが強烈に感じ取れる。

▲光の当たり方や影の付き方により景色のパワーがすごい

▲ステータス画面は明暗法っぽさが顕著に感じられる

▲洞窟の出口も印象的だ
繁栄と荒廃、自然と異形、光と影などの対比、そしてUnreal Engine 5によるリアルなグラフィック表現が唯一無二の没入感を生み出している。



息をのむ景色が序盤からたっぷり見られ、壮大なファンタジー世界にどっぷりと浸れること間違いなしだ。

▲ワールドマップも存在。壮大なファンタジーにはやっぱりこれ

Clair Obscur: Expedition 33
伝統的なターン制コマンドバトルに独自の要素が融合!
さて、次はバトルについて触れていこう。本作のシステムはシンボルエンカウント式のターン制コマンドバトルRPGだ。フィールドを探索し、敵シンボルに接触すると戦闘が始まる。
戦闘前にフィールド上で敵シンボルに攻撃すると先制攻撃でき、バトルが始まれば通常攻撃やスキル攻撃など見慣れたコマンドが居並ぶ。ここまではよくあるシステムで、JRPGを遊んだ経験がある人なら説明を見なくても理解できるだろう。

▲フィールドでの攻撃は迫力満点

▲戦闘UIはオシャレで、どことなく最近のスタイリッシュなJRPGの影響が感じられる
が、公式に「リアクティブターン制バトル」と銘打っているだけあり、本作のバトルは独自の要素により一味も二味も違うものになっている。そちらの紹介をしよう。
QTE要素はダイナミックな演出で爽快感バツグン!
味方のスキル攻撃時、タイミングよくボタン入力を行うことでダメージが上昇したり、追加効果が発生する。
逆に敵からの攻撃を受ける際、タイミングよくボタン入力を行うことで回避したり、パリィによるカウンター攻撃を決めることが出来る。
JRPGの中にはアクション要素を追加した物も散見されるが、このAAA級のグラフィックで行うので迫力と緊張感が違う。


▲カメラワークがダイナミックでカッコイイ
成功するとかなり派手な演出が入り、爽快感バツグン。テンポも良いので気持ちよくプレイできる。
QTE要素に対して難しそうという印象を抱く人も多いかと思う。たしかに攻撃を無効化した上カウンター攻撃も行う「パリィ」は入力タイミングがかなりシビアだ。
しかし本作にはただ攻撃を無効化するだけの「回避」も用意されており、こちらはかなり緩めの入力タイミングに設定されている。

▲回避はかなり緩いので初見の攻撃でもそこそこ避けられる
慣れるまでは「回避」で練習し、敵の攻撃モーションを見極めて「パリィ」に挑戦するというように段階的に戦闘難度を調整できるため、初心者でも安心して遊べるし、上達を感じられるのだ。

▲難易度設定も可能。また、これとは別に攻撃時のQTEを自動入力してくれる設定もあった

ちなみに、寄り道要素として場違いに強い敵も見られた。HPの倍以上のダメージを受けて敗北したが、QTEをマスターすればこんな強敵も完封できる。
ファストトラベルでいつでも戻ってこられるので自信が無ければ無理に戦う必要も無く、幅広い遊び方に対応している。
「フリーエイム」による連続攻撃がスタイリッシュで気持ち良い!
味方キャラのターン中、いつでもエイムモードに切り替えられる。この状態ではTPSのようにターゲットサイトを自由に動かし、敵の部位を狙って遠距離攻撃ができる。

▲「フリーエイム」中に敵が攻撃してくることはないためじっくり狙える
このモードのユニークな点は、行動回数にある。
本作のバトルではAP(アクションポイント。いわゆるMPのようなもの)と呼ばれるポイントを消費してスキル攻撃をするわけだが、「フリーエイム」ではAPが続く限りターン中何度でも攻撃が可能。
エイム攻撃で消費するAPは1。バトル開始時はAPが4あるので4回攻撃できる。しかもAPを使い果たしてもそのまま続けて通常攻撃できるし、APを余らせたならスキル攻撃もできる。

▲「フリーエイム」で敵の機雷を爆発させると全体にダメージ
ヘッドショットを決めたり、武器を破壊したりと敵毎に弱点部位やギミックが設定されており、大ダメージを与えられる。こちらもQTE同様に派手なエフェクトが入るため非常に気持ち良い。
そして純粋に銃による攻撃がカッコイイ。オシャレな戦闘UIと併せて非常にスタイリッシュで、「フリーエイム」での攻撃が楽しくて仕方がない。

▲エイムでとどめを刺すとカッコイイポーズで戦闘終了。テンションが上がる
QTEのアクション性、TPS風の「フリーエイム」、そしてカメラワークやエフェクトなどのダイナミックな演出により、コマンドバトルとは思えない程の爽快感と躍動感があり、遊び応え満点。
特に「フリーエイム」は、連続攻撃だけでバトルが終わることもあり、コマンドバトルにありがちなテンポの悪さもまったく感じさせない仕組みになっている。

その上で、APの存在によって「フリーエイム」で倒し切れないとスキルが使えず、一転してピンチに陥るといった戦術的な要素としても機能している。TPSの要素を上手くコマンドバトルに落とし込み、独自の相乗効果を生み出しているのはお見事。
ちなみにスキル攻撃や「フリーエイム」で使用するAPは戦闘ごとに初期値がリセットされる仕様のため、出し惜しみせず毎回全力で戦うことが出来る。バトルの楽しさをしっかりと堪能させてくれる太っ腹な仕様だ。

▲演出が良いので多少適当に戦ってもかっこよく見せてくれる

Clair Obscur: Expedition 33
多彩なビルドでバトルをより戦略的に楽しめる!
本作はキャラクターのビルド要素も豊富に用意されている。中でも特徴的なのは「ピクトス」と「ルミナ」だろう。
キャラに「ピクトス」という装備品を持たせるとステータスがアップし、パッシブスキルを獲得できる。ここまではどこにでもあるシステムだが、もうひとつの「ルミナ」の存在によってちょっと特殊なシステムになっている。

「ルミナ」は「ピクトス」本体を装備していないキャラにも「ピクトス」が持つパッシブスキルを発動できるというシステムだ。これにより同じ「ピクトス」のパッシブスキルを複数キャラに持たせることができる。
パッシブスキルには「回避成功時にAP+1」や「フリーエイムでの攻撃に状態異常付与」など、戦術に大きな影響を与えるものが用意されており、同じものを複数人に持たせることでパーティ全体を1つの戦術に特化させたりできるわけだ。
ステータス上昇効果は「ピクトス」本体を装備したキャラにしか反映されず、「ルミナ」はコスト制になっていて無制限に発動できるわけではないため、誰に「ピクトス」を持たせて、誰に「ルミナ」でパッシブスキルだけを発動させるかというカスタマイズを考えるのも本作の大きな楽しみだろう。
なお、筆者はこの仕組みを理解するのにかなり時間がかかり、理解したころには先行プレイの時間が終わってしまった。このレビューを読んでくれた人は事前に理解できたと思うので、しっかりと堪能してほしい。
最後に、「ピクトス」と「ルミナ」以外のビルド要素にも画像で軽く触れておこう。

▲武器にもレベルと能力が設定されており、カスタマイズの幅はかなり広そうだ

▲レベルアップで獲得したポイントをステータスに割り振る。脳筋プレイがバレる

▲スキルツリーも。スキル同士のシナジーもあるのでどう取っていくか悩む

Clair Obscur: Expedition 33
まとめ
「ペイントレス」を倒すという王道なストーリー、それぞれのキャラクターの「遠征隊」にかける思い、広大なワールドマップ、ターン制コマンドバトル、多彩なビルド要素……。
ゲームのベースになっている要素は完全にJRPGであり、少し触っただけで非常によく手に馴染む。
それでいて、フランスのベル・エポックをモチーフにした世界観、光と影を始めとした対比が印象的な映像表現、QTEによるアクション要素やTPS風の「フリーエイム」といった独自要素を丁寧に落とし込み、没入感や爽快感といった相乗効果を生み出している。
ストーリーの続きが気になるのは言うまでもないが、製品版で敵や「ピクトス」が増えればバトルがより深いものになるのは間違いない。
発売は4月24日。楽しみすぎるので筆者もモノリスに数字を描いてカウントダウンしながら待とうと思う。

▲忘れずに予約して、発売までのカウントダウンを刻め!

Clair Obscur: Expedition 33
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発売日など基本情報
発売日 |
2025年4月24日 |
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会社 |
Kepler Interactive |
ジャンル | RPG |
対応ハード | PS5 / PC / Xbox |
価格 |
PS5 : 6,800円(税抜)
PC : 6,800円(税抜)
Xbox : 6,800円(税抜)
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