
GOTY2021受賞『It Takes Two』開発の最新作をレビュー!
ゲーム業界のアカデミー賞ともいわれる「The Game Awards」。中でも最も栄えある賞「Games of the Year」を2021年に受賞した『It Takes Two』という作品がある。
2人プレイ専用のアクションアドベンチャーで、プレイヤー同士の息を合わせて進めていくギミックの面白さ、場面ごとにガラッと変わるゲーム体験により、最高の協力型ゲームとも評された名作だ。
そんな『It Takes Two』を開発したHazelight Studios、Electronic Arts発売の最新作『スプリット・フィクション』が3月7日に発売される。
2人プレイ専用というゲームの核はそのままに、2人の作家がそれぞれの描く物語の世界を冒険していくというストーリーが展開され、前作に増してバラエティ豊かな体験を楽しめる作品だ。
今回、そんな『スプリット・フィクション』の先行プレイの機会をいただけたので、その内容をお届けしていく。
まるでテーマパーク!?様々な世界を行き来する大冒険
本作は、主人公であるSF作家のミオとファンタジー作家のゾーイの2人が、これまで想像してきた物語の世界に入り込んで体験していくこととなる。


▲左がミオで、右がゾーイ。SFとファンタジー、180°異なる世界を1つのゲームで一度に楽しめるのが本作の魅力だ。
ネオン煌めく近未来都市でサイバーニンジャとして暗躍したり、ドラゴンと絆を結んで世界を救う大冒険をしたりと、非常にバラエティ豊かな世界を章ごとに行き来できるのである。
また、ただ舞台が変わるのではなく、その場にふさわしい特殊能力を授けられる。


ジェットパックで空を飛んだり、魚みたいな動物になって泳いだり、と世界ごとに全く異なる体験を楽しめるだろう。
飽きる暇無し!目まぐるしく変わるゲーム体験に大興奮!
同じ世界の中でも、場面場面で楽しめる体験も非常にバラエティ豊か。
具体的に挙げていくと……、


サイバーな刀で敵を切り倒していったと思ったら、次はバイクに乗って大爆走を繰り広げることに!


妖精や動物に変身する能力を活かしてアスレチックを踏破していくと、今度は猿の王とのダンスバトルが始まる……!?、といった具合だ。


▲3Dから横スクロール、さらにトップダウンと視点もどんどん変わっていく。
終始このような具合でゲームが進行していくので、まさに飽きる暇が無いという言葉がぴったりなのである。
アトラクションのように世界をサクッと楽しめる「サイドストーリー」

飽きる暇が無いと述べたが、更に楽しい要素がある。「サイドストーリー」だ。
章ごとに進むメインストーリーとは別に、ミオとゾーイの描く短編、もしくは書きかけの世界を冒険することとなる。
メインに差し込まれる形で展開され、短い時間で箸休め的に楽しめるのが魅力。まさに遊園地のアトラクションといった趣だ。



テーマもいくつか例を挙げると、ハイテクなグライダーで滑空&シューティング、魔女の夜会で猫探し、魔法を使う豚になって大冒険(!?)、と非常に多彩。
……全てここで明かしてしまってはせっかくのワクワク感を損なってしまうので、ぜひプレイして万華鏡のように変わる世界をを楽しんでみてほしい。
助け合って、息を合わせて、一緒に考えて。2人だからこそ楽しいプレイ体験

▲ローカルマルチ、オンラインマルチ問わず画面分割となる。『It Takes Two』譲りの方式だ。
前作『It Takes Two』で非常に高く評価された、2人プレイ専用だからこその面白さは本作でも健在だ。
ゲーム中、多くの場面で縦の画面分割で表示される。
つまり、相手のプレイする画面を実際に見ながら協力プレイを行っていく。ここが本作のキモだと言えるだろう。

▲相手の行動を見つつ、自分もギミックを操作する。この方式ならではの瞬間だ。
相手と自分の画面を見比べながら、「ここはこうなんじゃない?」と相談したり、あるいはお互いの画面を見つつ「せーの!」とタイミングを合わせたりと、そんな感じだ。
また、前述の各世界で得られる特殊能力が、ミオとゾーイにそれぞれ全く異なるものを与えられるのもポイントだ。
▲重力を反転させたミオ(画面左)がクレーンにフックをつなぎ、重いものでも動かせるウィップでゾーイ(画面右)が動かす。こんな風な協力ギミックを何度もこなしていくこととなる。
お互いに、相手のために自分しかできないことを行って協力することになるので、うまくいったときはより達成感を得られること間違いなしだ。
▲前述のバイクシーンでは、ミオがバイクを操作し、ゾーイが敵を撃退する。二人羽織のような協力も醍醐味だ。
▲世界によって協力方法もさまざま。得意な技が異なる2匹のドラゴンの連携プレイが光る。
まさに「インタラクティブなファミリー映画」

SF作家のミオとファンタジー作家のゾーイ。2人はとある事故で自分たちの描いた世界に入り込んでしまう。
性格も趣味も異なる二人が、友情を育みながら世界からの脱出を目指していく……というのが本作のざっくりとしたあらすじ。
『スプリット・フィクション』は、心温まるストーリーに加えて、エキサイティングな演出、SFとファンタジーの世界を描写する質感の良いグラフィックにより、3DCGで描かれるファミリー映画を実際に体験できるインタラクティブな作品のように感じられるだろう。

▲世界を描く美しいグラフィックも本作の魅力だ。
それだけでなく、協力を通じて2人のプレイヤー同士が作中のミオとゾーイのように仲を深めることができ、きっと本作が思い出として残ること間違いなし。
そういう意味でもインタラクティブ(=双方向に影響を及ぼす)な作品だと言えるだろう。
『スプリット・フィクション』は3月7日(金)発売。1人が購入すれば、「フレンドパス」を利用してフレンドを招待することで無料のオンライプレイが可能。ぜひ友人や家族を誘ってプレイしてみてはいかがだろうか。
GameWith編集者情報

PCゲームを楽しむ。大昔からSteamでゲームしてました。digが趣味でジャンル問わずどんなゲームでもプレイ。ゲームに限らず興味を持ったものはなんでも深掘りする性質。 ゲーム以外の趣味は音楽鑑賞・ギター演奏などを嗜む。 『League of Legends』に出会い、人生がいろいろな意味で大きく変わる。 |
今後発売の注目作をピックアップ!

Venus Vacation PRISM - DEAD OR ALIVE Xtreme -
6,800円(税込) 2

/PC/Xbox
ユミアのアトリエ ~追憶の錬金術士と幻創の地~
8,800円(税抜) 3

/PC
Winning Post 10 2025
9,800円(税抜)