
サイバーパンク2077
2020年12月10日 発売中
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【ネタバレなし】『エッジランナーズ2』全話視聴レビュー
『サイバーパンク2077』で知られるCD PROJEKT REDと、アニメ制作会社TRIGGERが再びタッグを組んだ『サイバーパンク:エッジランナーズ2』が、2026年10月20日からNetflixで独占配信される。ひと足先に全10話を視聴する機会をいただいたので、レビューをお届けする。
ひと言でいえば、本作は復讐、贖罪、そして“家族”をめぐる物語だ。
なお本記事は第1話〜第3話の内容を中心に紹介し、第4話以降の展開や結末の核心には触れない。安心して読み進めてほしい。

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前作から変わったものは。“仲間”の物語から、“家族”の物語へ
前作『サイバーパンク: エッジランナーズ』を観たことがある人なら、キャラクターロスに陥った人もきっと少なくないと思う。筆者もその一人だ。
ちなみに筆者が前作を観たのは、家族からの「観ないと人生の大半を損する」という熱烈な布教がきっかけだ。
そしてつい最近も、ファンの間で幻の11話とも言われている『エッジランナーズ』×『鳴潮』コラボで、懐かしい面々ともう一度ナイトシティを駆け抜けたことは記憶に新しい。前作でも鳴潮コラボでも、とにかく泣いて泣いて、泣き尽くした。
そんな前作どっぷりの筆者が、全話を観終えて感じたことを率直に書いていく。ただし筆者は、原作ゲーム『サイバーパンク2077』は未プレイだ。その観点からも後半で触れていく。

前作は、ある悲劇をきっかけにすべてを失ったひとりの少年が、ナイトシティの裏社会に飛び込み、“エッジランナー”として生きていく物語だった。
絶望、悲しみ、怒り、そして愛情。さまざまな感情が渦巻き、登場人物たちの人間味が胸に刺さる作品だったと思う。
対して『エッジランナーズ2』は、立場も目的もバラバラな4人の主人公が織りなす群像劇だ。
登場人物たちは表情豊かなのに、物語全体にはナイトシティらしい殺伐とした空気が常に漂っている。その乾いた肌触りが、妙にこの街にハマっているように感じた。

もうひとつの大きな違いは、描かれる関係性だ。前作では、主人公が裏社会で出会った仲間たちとの絆や恋模様が濃く描かれていた。
対して本作の根底にあるのは、公式のあらすじにも掲げられている“家族”というテーマだ。
たとえばDは、家族同然のクランを奪われたことで復讐の道を歩み始める。失ったもの、取り戻したいもの。登場人物たちはそれぞれ、抜けない棘のようなものを抱えたまま動いているのである。
それでも、観終えたあとには「やっぱりこれは“エッジランナーズ”だ」と思わせてくれる。
前作の出来事が本作の物語にもつながっていて、前作を観た人ほど胸がざわつく瞬間があるのではないだろうか。
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復讐、存在意義、真実、機械の身体。求めるものがバラバラな4人の主人公

▲センターの大男がウィーク、下段の左からD、ロマン、タリア
本作の主人公は4人。復讐、存在意義、真実、そして機械の身体。求めているものが見事にバラバラで、だからこそ彼らが交わる瞬間にハッとさせられる。
| キャラクター (日本語版声優) | ひと言でいうと | 求めているもの |
|---|---|---|
| ウィーク (利根健太朗) | かつて“キング”と呼ばれた伝説のエッジランナー。サイバーウェアを止められ、衰えた身体で生きている | 時代に取り残された自分の、存在意義 |
| D (内山昂輝) | スネーク族出身のノーマッド。並外れたネットランニングの才能を持つ | クランを壊滅させた犯人への復讐 |
| ロマン (寺澤百花) | 映画好きの少年。カメラを片手に、他人の人生を撮り続けている | 嘘偽りのない“真実”の映像 |
| タリア (鬼頭明里) | コーポ生まれ、ストリート育ち。メイルストロームのギャング文化に傾倒する少女 | 生身を捨てて、機械の身体になること |

筆者の推しは、タリアだ。第1話、スラックラインのような細い線の上で軽やかに舞う姿に、ロマンと一緒に目を奪われた。
腕も脚も、身体のほとんどをクロームに置き換えた彼女の動きは、人間離れしていて、それでいてどこか危うい。

そして、もうひとり(?)外せないのがカプリだ。実体を持たないデジタルの存在である彼女は、無邪気さと冷酷さが同居している。
Dの前にたびたび姿を現し、言葉巧みに彼を惹きつけていく。とても人懐っこい口調なのに、ふとした瞬間の冷たさにゾクッとさせられる。
「この子を信じていいのか?」という緊張感は、物語にずっと漂い続けていた。ビジュアルはアニメでぜひ確認してほしい。

このバラバラな面々をつなぐのが、ロマンのカメラだ。公式のあらすじにも「己の“レンズ”が周囲の人々をどのように映し出すのか」という一文がある。
第1話でロマンはDとも出会い、彼のレンズを通して、生きる世界も価値観も違う人たちがひとつの物語に引き寄せられていく。

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影絵のような回想に4:3の映像。90年代レトロが光る映像演出
映像面で印象に残ったのは、第2話で描かれるDが所属していた、スネーク族のクランを振り返る回想シーンだ。
単色をハッキリと使い分けた、パキッとしたグラフィック。昔読んだ絵本で見たような、カラフルで影絵のような表現だった。
ポップな印象なのに、どこかおぞましさも感じる。線1本で描かれた画からは、妙な生々しさと、冷たく無機質な感触が伝わってくる。
色は暖色なのに、なぜか背筋が冷える。何とも不思議な感覚に陥るシーンだった。

ロマンのカメラも、演出の大きな軸になっている。第1話で彼がタリアに夢中でカメラを向ける場面は、まさに“一目惚れ”の瞬間をこちらも一緒に体験しているような感覚になる。
ところがその直後、ナイトシティはそんな少年に容赦なく牙をむく。この落差こそが、この街らしいところではある。
もうひとつ印象的だったのが、作品全体に漂う90年代を思わせるレトロな空気感だ。
▲公式のティザーからもレトロな空気感は味わえる
ロマンが撮った映像は、昔のビデオカメラのような4:3の画面で差し込まれる。アイキャッチでは、DVDプレーヤーのスクリーンセーバーでおなじみの“跳ね回るロゴ”のように、サイバーパンクのロゴが画面の端から端へバウンドする。
OP曲も含め、近未来のナイトシティなのにどこか懐かしい。映画好きの少年・ロマンの“レンズ”を通して世界を見ているような感覚に浸ることが出来た。
音楽と映像のシンクロも心地いい。特に終盤のある場面の音ハメは、最高にクールで、何度もリピートしたくなる気持ちよさだった。
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『サイバーパンク2077』未プレイでも楽しめる?

結論から言うと、未プレイでももちろん楽しめる。実際、未プレイの筆者が最後まで夢中になって一気見した。
ただし、本作に登場する企業名やギャング名、用語の多くは『サイバーパンク2077』と共通している。
下のような基礎知識を頭に入れておくと、より物語に入り込みやすいかもしれない。
| 用語 | ざっくり説明 |
|---|---|
| ナイトシティ | 物語の舞台となる巨大都市。暴力と欲望が渦巻く“夢の街” |
| アラサカ/カン・タオ | 世界を動かす巨大企業(メガコーポ)。アラサカは老舗の王者、カン・タオは「スマート銃」で知られる新興勢力で、両社は競合関係にある |
| メイルストローム | サイバーウェアで身体を改造しまくった凶悪なギャング集団 |
| ノーマッド | 都市の外で「クラン」と呼ばれる家族のような集団を作り、移動しながら暮らす人々。Dはスネーク族の出身 |
| サイバーサイコシス | サイバーウェアを入れすぎた人間が陥る精神の崩壊。暴走した者は専門部隊「マックスタック」に処理される |
| ブレインダンス(BD) | 他人の体験を追体験できる娯楽。この街では映画に代わる主役になっている |

また、本作には『2077』や前作を知っている人ほど「おっ!」となる小ネタも散りばめられている。
筆者が特に胸熱だったのは、中盤で『2077』のプレイヤーなら見覚えがあるだろう“ある場所”が登場したことだ。
まさかアニメで拝めるとは思っていなかった。
アニメを観てナイトシティに興味が湧いた人は、『サイバーパンク2077』でその街を自分の足で歩いてみるのもいいだろう。
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総評:前作ロスから抜け出せない人にこそ観てほしい

前作ファンの中には、筆者のように「あの面々」のロスに陥り、『エッジランナーズ』のことを思い出すたびに抜け殻になっていた人も少なくないと思う。
そんな人にこそ、本作を観てほしい。
本作は前作の焼き直しではない。主人公も、描かれる関係性も、画面の空気感も違う。それでも、出会った人によって誰かが変わっていくという物語の芯は、確かに前作から受け継がれている。
全話を観終えたあとに残ったのは、前作とはまた違う種類の余韻だった。

筆者は何度も目頭を熱くした。ひとりのために、こんなにもたくさんの人間が本気でぶつかっていく。
ボロボロになりながら必死に走る姿は、情けなくて、それでいて世界一かっこよかった。

前作を観ていない人にも、本作は入り口として十分に楽しめる。新しい主人公たちの物語として、第1話から丁寧に始まるからだ。
ただ、前作を知っていると刺さる場面が確実に増える。時間があるなら、前作全話→本作の順で観るのが筆者のイチオシだ。
2026年10月20日の配信開始まで、もうすぐ。ぜひナイトシティの混沌に飲み込まれてみてはいかがだろうか。
サイバーパンク:エッジランナーズ2 公式サイトはこちらサイバーパンク2077
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作品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | サイバーパンク:エッジランナーズ2 |
| 配信開始日 | 2026年10月20日 |
| 配信 | Netflix独占配信 |
| 話数 | 全10話 |
| アニメーション制作 | TRIGGER |
| ストーリー原案 | CD PROJEKT RED |
| 監督 | 五十嵐海 |
| リードキャラクター デザイン | 菅野一期 |
| 脚本 | 大塚雅彦、バルトシュ・シュティボル |
| 日本語版キャスト | ウィーク:利根健太朗 D:内山昂輝 ロマン:寺澤百花 タリア:鬼頭明里 アヴィダ:岡村明美 キリル:松本保典 ほか |

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GameWith編集者情報

| 生まれて初めてやったゲームはスーパーマリオブラザーズ2!好きなゲームはFPS、サバイバルクラフト系やシュールなゲームなど。頭を使うゲームは苦手なフィジカルタイプ。バイクと車と猫が好きな元バイク雑誌編集者。 |
