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Cygamesの新ゲームブランド「CygamesEdge」が手掛ける第1弾タイトル、『崩落の国』が2026年11月5日(木)に発売される。
本作は、兵士が「忌み子」と呼ばれる少女を背負い、地表を目指してひたすら下へ下へと進んでいく、ドラマチック崩落アクションアドベンチャーゲームだ。
▲『崩落の国』1stトレーラー
GameWithは2026年10月3日(土)、4日(日)開催の「OSAKA INDIE GAMES SUMMIT 2026(OIGS 2026)」にて、体験版の試遊とプロデューサーインタビューの機会を得た。

対応してくださったのは、濱田修一郎さん。本稿では実際にプレイした感想と、開発陣のこだわりをお届けする。
濱田修一郎さん

ゲーム開発会社でPMやディレクター、映像制作会社で映像ディレクターを経験後、2018年にCygamesへ入社。コンシューマー事業の立ち上げや、「グランブルーファンタジー」シリーズなどのコンシューマー作品で製作アシスタントを担当。
『ウマ娘 プリティーダービー 熱血ハチャメチャ大感謝祭!』でプロデューサーを務め、現在は「CygamesEdge」ブランドプロデューサー兼『崩落の国』プロデューサー。
目次
試遊レポート:奈落の緊張感と、降下の方法を考える独特のゲーム体験
本イベントでは1人10分間の制限時間で、本作の体験版をプレイすることができた。

まずはチュートリアルに沿って降下を進めていく。細い不安定な足場を降りていくのだが、立っている場所から下を覗き込むと、あまりに深くて地表が見えないほどだ。足場の端に立つと風が吹き抜ける臨場感があり、「ここから落ちたら終わる…」という怖さがある。

プレイヤーができることは、「ダッシュ」「ジャンプ」「崖につかまる」など。そして忌み子の力を借りて、滑空したり、突風を起こしたりしながら進むことができる。
突風は、風の力で上方向へ少し浮き上がらせるアクション。そのため少し高さが足りなくてジャンプだけでは届かない、といった場面で役立つ。

本作では、高すぎるところから落ちると、落下ダメージでゲームオーバーとなってしまう。多少のダメージなら時間経過で自然と回復するため、ゲームオーバーにならずに降りられる高さで、降りるルートを探していく。
本作ならではのアクションが「フラワーダイブ」だ。落下地点に花のつぼみを投げると花が咲き、そこへ飛び込めば、本来なら致命的な高さからでもノーダメージで着地できる。
どこに花を咲かせるかは、周りの状況を見ながら自分で決める。安全な着地点を自分で作っていくことも、降りていくうえで重要になる。
▲咲かせた花に飛び込んで着地する「フラワーダイブ」
「次はどこへ行けばいいのか」「あの足場まで移動できそうか」と、下を覗き込みながらルートを考えるのが面白い。安全そうな足場を選ぶのか、少しの落下ダメージを覚悟してでも一気に進むのか。自分で周囲を見渡して、道筋を決めていくことに醍醐味がある。
場所によっては強風が吹き、風に流されて行きたい方向に行けないという場面もある。滑空だけでは流されてしまうため、まずどの方向に飛び、どのタイミングで突風を起こすかなど、さまざまな試行錯誤が先へ進むために重要となった。

世界樹に沿って降りていくことになるのだが、ときには制限時間が過ぎたら枯れてしまう植物をつたって降りていくなど、状況に応じて違った緊張感も味わえる。
ただ地表へ向かって進むのではなく、「落ちたら終わりだ」という高所にいる緊張感と、「どうやって降りていくか」を考えるゲームプレイが、本作の大きな魅力だと感じた。

プロデューサーインタビュー:「高所から降りる緊張感」へのこだわり
試遊後は本作について、濱田修一郎さんに詳しいお話を伺った。

──本作は登るということがなく、ひたすら下方向にだけ歩みを進めるというのが斬新でしたが、社内で本作の企画が通る決め手となったのは、どんな場面でしたか。
濱田修一郎さん(以下、濱田)
もともと社内では、業務時間外に制作したゲームを持ち寄る「ゲームコンテスト」を開催しています。何人かでチームを組んで制作する場合もあれば、個人で制作する場合もあります。その中から、最優秀賞や優秀賞などを決めるような社内イベントです。
本作『崩落の国』は、2年ほど前にコンテストに出品された作品です。『崩落の国』という作品名も、当時から変わっていません。
斬新なアイデアに目を引かれたのはもちろん、商品としてユーザーに届ける際のイメージも描きやすく、ゲームとして発展させられる可能性を感じました。
──社内イベントが起点となったんですね。原案者はどのような方なのでしょうか。
濱田
原案は、レベルデザイナーとして企画職に携わっている社員です。原案の段階ではUnreal Engineを使い、灰色の背景の中でマネキンを動かす作品が制作されていました。
しかし、バディキャラクターを背負って滑空できるなど、現在の本作につながる要素もすでに盛り込まれていて、それが本作のプロトタイプとなりました。
ちなみに原案者はこのアイデアを10年ほど温めていたということで、企画の構想も数冊にわたるほど練り込まれていたんです。プロトタイプの段階からしっかりとアクションアドベンチャーとして構想されていました。

▲主人公の兵士
──原案から大きく変わった部分などはありますか。
濱田
ベースのアクションや世界観は、もとの企画の構想をそのまま活かしています。
ただプロトタイプは、もっとシンプルで少し地味なものでした。それを商品の方向性として、「降りる」というところにフォーカスしました。

──「降りる」という行為をゲームの面白さとして取り入れる一方で、落下や高所に怖さを感じる人もいると思います。その楽しさと怖さのバランスについて、どのように考えて調整されたのでしょうか。
濱田
高所が苦手な方がいらっしゃることは承知しておりましたが、ゲームとしての特徴を尖らせるためにも、あえて「降りる」ことによる浮遊感や緊張感は、しっかりと感じてもらいたいと考えていました。浮遊感については開発の中で何度も試行錯誤しています。
30分ほど遊べる形になった段階で社内でテストプレイをしたのですが、「怖さが薄い」と感じました。当初はブレーキやジャンプなどのアクションを、入力した通りにパキッと反応するような、いわゆるアクションゲームらしい操作感でした。思った通りにキャラクターを動かせることによって、「高所から降りている」という感覚が薄れてしまっていたんです。
そこで、例えばブレーキをかけたときに少し滑るような挙動を加えるなど、あえて完璧に思い通りには動かない部分を作り、よりリアリティのある操作感を追求しました。

その結果、緊張感が高まり、ゲームとしてすごく良くなったとチーム内で実感がありました。この調整については賛否両論ありましたが、本作では「降りることの緊張感」を大切にしたかったので、最終的にはこの方向性を採用しています。
ただし、プレイヤーが理不尽さを感じないような調整も行っています。例えば、崖に向かってジャンプしたときにつかまれる範囲を調整するなど、納得感のあるプレイ感になるよう意識しています。
──「高所にいる」という緊張感を大切にされたのですね。それを演出するために、具体的にはどのような工夫をされたのでしょうか。
濱田
本作では絵画のようなフィルターを取り入れ、アーティスティックなグラフィックに仕上げています。
ただ、これをやりすぎると奈落がぼやけてしまい、「高さ」が分かりづらくなってしまいます。今回は、あえて被写界深度によるぼかしをかけすぎず、高さを意識できるようにしました。

──忌み子は、守るべき存在であると同時に、降りるのを助けてくれる存在でもあります。主人公と忌み子という関係には、どのような意図やバックボーンがあるのでしょうか。
濱田
本作の主人公は、娘を失った兵士です。この世界では本来、忌み子は倒すべき悪い存在として認識されています。
しかし、いざ忌み子と対峙すると、主人公はそこに亡き娘の姿を重ねてしまいます。そして一緒に逃げることになる物語が本作で描かれます。
原案者の意図としては、親子愛に近いものとして描きたいという思いがありました。
ゲーム内では独自言語でふたりは言葉が通じない関係なのですが、言葉を超えたコミュニケーションを取ることで、プレイヤーにもふたりの間にある愛着や絆を感じてもらいたいと考えています。

▲忌み子
──体験版をプレイして、失敗して落下してしまっても、「次はこう動いてみよう」と試行錯誤することで完全に行き詰まることなく進められると感じました。アクションが苦手なプレイヤーに向けて、どのようなサポートや工夫をされていますか。
濱田
体験版は、降りていくアクションにフォーカスを当てており、滑空などのアクションがすべて解放されている状態です。
しかし本編はあくまで「アクションアドベンチャー」であり、世界観やストーリーに重きを置いています。そのため、概ねつまずくことがないような難易度設定にはしています。
降下する際のルート選択の遊びはあるものの、迷ったら自動でカメラを進むべき方向へ向けるなど、ユーザー配慮のシステムも搭載しています。
──本作はメインストーリーが約3時間で完結するとのことですが、3時間のボリュームに収めるにあたって、どのような考えがあったのでしょうか。
濱田
原案や企画をそのままゲーム化しようとすると、クリアまで十数時間もかかるようなものでした。ただ、スケジュールや予算にも限りがあるため、開発するうえでは「何を残すのか」「どうすれば限られた規模の中で実現できるのか」を考える必要があります。
ゲームは長ければ長いほど良いというわけではありません。最後までしっかりと遊び、エンディングを迎えることで得られる充足感が大切だと考えています。
そこで、原案のコンセプトはそのまま活かしつつ、3時間ほどでクリアできるボリュームを目指しました。
週末だけでも最後まで遊びきれるくらいの長さであれば、プレイヤーにも満足感を持ってもらいやすいですし、その分ひとつひとつの体験を凝縮して、密度の濃いゲームにできると考えました。
──最後に、発売を楽しみにしているファンの皆様にメッセージをお願いします。
濱田
本作は、地表を目指してひたすら降りていくというシンプルなゲーム性の中に、独自のアクションや緊張感を詰め込んだ作品です。
「CygamesEdge」の第1弾タイトルとして、皆さんの期待に応えられる作品にできるよう、丁寧に作り込んできました。
ぜひ実際にプレイして、本作ならではの「降りる」体験を楽しんでいただければと思います。2026年11月5日の発売を楽しみにお待ちください!

▲「CygamesEdgeのポーズ」を取る濱田さん
10月16日(金)17時より、体験版が配信開始
2026年10月16日(金)17時(日本時間)より、Steamにて『崩落の国』の体験版が配信される。

体験版は各種アクションを解放した状態で挑む、“降りていく”ゲーム体験に特化した高難易度の内容となっている。なお、ストーリー要素は含まれない。
一方で、インタビューで濱田さんが語っていた通り、製品版は世界観とストーリーを重視した内容で、より幅広い人が楽しめる難易度に設計されている。アクションも、物語の進行にあわせて段階的に増えていくという。
想定プレイ時間は15分~30分ほどとのことなので、気になる人はプレイしてみよう。
「CygamesEdge」からのメッセージ
「CygamesEdge」は、パートナー連携について次のようにコメントしている。
「CygamesEdge」は、完成した企画や作品を受け取り、パブリッシングだけを担うブランドではありません。作品やパートナーに応じて、完全に内製する形、開発会社と協業する形、外部のパートナーを中心に開発を進めていただく形など、さまざまな体制を想定しています。
作品やチームによって最適な開発方法は異なります。それぞれの開発会社やクリエイターが持つビジョンと専門性を大切にしながら、最適な進め方を共に模索したいと考えています。
そして、作品を完成させて終わりではなく、世界中のプレイヤーへ届けるところまで共に取り組む。それが、「CygamesEdge」の目指すパートナー連携の形です。
まとめ
高所から下へと降下していく緊張感と没入感は、筆者にはたまらない体験だった。上へと登ることはなく、ただひたすら下を目指すという本作ならではの独特なゲーム性に加え、周囲を見渡しながら次のルートを見定めていくのも本作の魅力だと感じた。

今回のインタビューを通して、「降下」というゲーム体験をより良いものにするため、操作感や演出など細部までこだわって制作されていることが分かった。
発売日の11月5日(木)が近づいてきているので、本作について気になった方は、ぜひ公式サイトや各プラットフォームのストアページをチェックしてみてほしい。
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発売日など基本情報
今後発売の注目作をピックアップ!
2026/12/10発売
/PS5/PC
レイトン教授と蒸気の新世界
7,200円(税抜) 2
2026/10/22 発売
/PC/PS5/XBOX
ファイナルファンタジー レゾナンス
6,980円(税抜) 3
2027/01/15 発売
STRANGER THAN HEAVEN
8,172円(税抜)




