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この記事でわかること
・超人動作の廃止がもたらす地に足の着いた現代戦の魅力
・TTKやアシスト調整によるベータでの対戦環境の変化
・新アタッチメントや変形マップなど豊富な新要素の全貌

2026年10月23日、『Call of Duty』シリーズの最新作『Call of Duty: Modern Warfare 4』(以下、『MW4』)が発売される。開発を主導するのは、2003年の第1作からシリーズを立ち上げたInfinity Wardだ。

本作の舞台は朝鮮半島。長く続いた休戦状態が破られ、韓国への全面侵攻をきっかけに、世界が戦争の瀬戸際まで転がり落ちていく。2035年の近未来を描いた前作『Black Ops 7』から一転、本作は「現代戦」という原点へと戻ってきた。
発売に先駆けて開催されたのが、GameWithも参加の機会をいただいたシリーズ史上最大規模のベータテストである。8月22日3時(日本時間)からの早期アクセスに続き、8月29日2時からは予約もコードも不要のオープンベータを実施。Nintendo Switch 2が対応機種に加わり、さらにシリーズで初めて『Call of Duty: Warzone』がベータで遊べるという、異例づくしの内容となった。

筆者は初代『Call of Duty』からシリーズを追い続けて20年以上になる。その目線で2週にわたって参加して感じたのは、本作が明確に「何かを捨てて、何かを取った」作品だということ。そして興味深いことに、この2週間でゲームそのものがかなり変わった。本稿では『MW4』の特徴を順に紹介しながら、手放しでは褒められない部分についても率直に書いていきたい。
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目次【開く】
- まず語るべきは「オムニムーブメントの廃止」
- ベータの2週間で、ゲームは作り替えられた
- TTK延長の副作用と、最終日までの追い込み
- 進化を遂げた新システムをまとめて紹介
- 撃ち合いの土台を作り直した「弾道オーソリティ」
- 地形を使い倒す新たなキャラクターコントロール
- 手間を減らす「Gunny」とアタッチメント共有
- 武器の性格ごと変える「エイペックス アタッチメント」
- 【マルチプレイヤーモード】狭い戦場と短いTTKが生む高速の展開
- 世界各地を舞台にした6つのマップ
- 新モード「インフレーション」と「ハイジャック」
- 500通り以上に変形する戦場「キルブロック」
- 24v24の大規模戦「グラウンドウォー: コンバット アウトポスト」
- 新キルストリークを実践
- 【キャンペーンモード】シリーズ初の先行プレイで描かれる“一兵卒”の戦場
- 引き算で研ぎ澄まされた現代戦と、動き続けた2週間
Call of Duty: Modern Warfare 4
2026年10月23日 発売予定
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まず語るべきは「オムニムーブメントの廃止」

本作を語るうえで、避けて通れない変更点がある。『Black Ops 6』『Black Ops 7』の看板機能だった「オムニムーブメント」、そして前作の目玉「ウォールジャンプ(壁ジャンプ)」は、『MW4』には搭載されていない。
オムニ方向のスプリントは『Black Ops』の中核をなす仕組みであり、Modern Warfareというテーマには馴染まない——開発陣はそう判断したと説明している。削られたのではなく、線を引いたわけだ。

▲スライディング射撃は健在。
実際に動かすと、この線引きの意味はすぐに分かる。壁を蹴って空中を舞うことも、横方向にダッシュしながら撃つこともできない。ダイブ(飛び込み)自体は残っているものの、横向きに飛び込んで撃つといった芸当は不可能だ。遮蔽から顔を出すピーク動作ひとつ取っても、前作の感覚のままでは通用しない。

20年シリーズを見てきた立場から言えば、この判断そのものは支持したい。
『Advanced Warfare』のエグゾスーツ、『Infinite Warfare』のブースト、そして『BO6』以降のオムニと、シリーズは「機動力の足し算」を繰り返してきた。足し算を続ければいつか破綻する。『MW』が現代戦という看板を掲げる以上、ひとりの兵士としての制約を持つ設計は筋が通っている。

▲超人的な動きができないからこその面白さがある。
とはいえ、これは好みが真っ二つに割れる変更でもある。オムニの自由度に慣れた層にとっては物足りなく映るだろうし、逆に「オムニは自分に合わなかった」という人にとっては歓迎すべき変更になる。どちらが正しいという話ではなく、本作が誰に向けた作品かがはっきりしているということだ。
補足しておくと、「機動力を削った=モッサリになった」わけではない。スライディングは十分な速度で出るし、壁を登るモーションは過去作でも屈指の速さに詰められている。
ゲームスピード自体は『MW2019』や『MW3』(2023)の系譜にあり、むしろ速い部類に入る。
Call of Duty: Modern Warfare 4
2026年10月23日 発売予定
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ベータの2週間で、ゲームは作り替えられた

そして本稿で最も伝えたいのが、ここである。
Infinity Wardはベータ期間中、ほぼ毎日アップデートを配信し続けた。足音の音量、TTK、視認性、リスポーン、武器バランス、アタッチメントのペナルティ——早期アクセスの初日から3日連続で調整が入り、オープンベータ開幕にあわせて、さらに大規模な変更が投入された。
ウィークエンド2で入った主な変更は以下のとおり。
| 項目 | 変更内容 |
|---|---|
| エイムアシスト | アシストの効きと強度を引き下げ。製品版に向けてさらに調整予定 |
| 移動 | タクティカルダッシュがパーク「Blood Rush」に移動。スライディング、ダッシュ速度、スタミナも調整 |
| リスポーン | 全マップでロジックを改善。特にハードポイントで重点的に |
| TTK・武器バランス | 全武器のダメージを引き下げ、TTKを延長。アサルトライフルは倒し切るのに最低1発多く必要に |
| キルストリーク | 全キルストリークの必要キル数を1増加。UAVとアーティレリービーコンも弱体化 |
シリーズを追ってきた身として言えば、ベータ期間中にこれだけ調整が入るのは珍しい。寄せられた声がどこまで反映されたのかは製品版を待つ必要があるが、変更の幅が小さくなかったことは確かだ。

その筆頭がエイムアシストである。早期アクセス期間中、この効きの強さについてはさまざまな意見が出ていた。Infinity Wardはオープンベータで引き下げを実施しており、製品版に向けてさらに調整するとしている。
そして注目したいのが、エイムアシストの引き下げとTTKの延長が同時に入ったという点だ。アシストが効けば、外れるはずの弾も当たる。当たれば当然、倒し切るまでの時間は短くなる。「TTKが速い」と「エイムアシストが強い」は、同じ現象を別の角度から見ていただけなのかもしれない。両方に同時に手が入ったことで、撃ち合いの手触りはウィークエンド1から明確に変わった。
一方で、現時点では触れられていない論点もある。
マッチメイキング、いわゆるSBMM(スキルベースマッチメイキング)だ。エイムアシストには早い段階で調整が入ったが、マッチメイキングに関する言及は現時点で確認できていない。シリーズを通じて毎年話題にのぼる部分でもあり、製品版でどう扱われるかは気になるところだ。
TTK延長の副作用と、最終日までの追い込み

ウィークエンド2のTTK延長は、全武器のダメージを一律に引き下げる形で行われた。結果として起きたのが、マークスマンライフルの相対的な地位の上昇である。
理屈は単純だ。アサルトライフルやSMGが倒し切るまでに必要な弾数は増えたが、もともと少ない弾数で仕留めるマークスマンライフルは、その影響を受けにくい。全体のTTKが伸びれば伸びるほど、一発の重い武器が相対的に強くなる。この点については界隈でも議論になっていた。
もっとも、Infinity Ward側が放置していたわけではない。ウィークエンド2の時点で、マークスマンライフル、スナイパーライフルは被弾時のひるみが増加しており、撃ち合いの最中に狙いを保ちにくくなる方向の調整が入っている。「Oris 8.6」は遠距離の減衰段階が1つ削られ、45.9m以遠は最低ダメージに落ちるように。「MAR-9」も最大ダメージ距離が20.8mから19mへ、中距離帯のダメージが48から42へと引き下げられた。
そしてベータ最終フル稼働日となる8月31日、さらに追加の調整が入る。「Oris 8.6」は最大ダメージを保てる距離がさらに切り詰められ、次段の距離帯も30mまで短縮。LMGの「Type 73」は最大ダメージが28から22へと大きく引き下げられた。一方でSMGの「ISO Nightshade」「PPSh-41」、ARの「Han 86」には火力や射程が戻されている。
方向性ははっきりしている。長射程で戦えるクラスの届く範囲を切り詰め、逆に近距離クラスには火力を戻す。各クラスがそれぞれの役割の中で機能するように、というのが今回の意図だとされている。
開発側は、平均的なTTKについてはウィークエンド1以降で狙いに近い水準まで来たとしたうえで、個々の武器にはまだ詰める余地があるという認識を示した。
つまりマークスマンライフルの脅威が増したという指摘は妥当であり、それに対する調整もベータ最終日まで続いた——というのが、この2週間の実際のところである。製品版までにどこまで詰められるかは、引き続き見ておきたいポイントだ。
Call of Duty: Modern Warfare 4
2026年10月23日 発売予定
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進化を遂げた新システムをまとめて紹介
ここからは、本作で実装された新システムについて紹介していく。
撃ち合いの土台を作り直した「弾道オーソリティ」
本作でInfinity Wardが掲げているのが「弾道オーソリティ」という新たな技術基盤である。
平たく言えば、武器を最優先に据えてゲームの根幹を組み直したということ。弾道、武器モーション、オペレーターの姿勢、カメラ、オーディオ、FOV、敵の視認性が、個別のパラメータではなくひとつの戦闘忠実度システムとして連動する設計になっている。

▲この距離くらいなら腰だめ撃ちが非常に有効。
体感しやすいのが腰だめ撃ち(ヒップファイア)だ。従来は照準を覗かない射撃にランダムなブレが乗っていたが、本作ではそれが排除され、銃口が向いている方向に素直に弾が飛ぶ。至近距離での遭遇戦では、ADSの動作を挟まずそのまま撃ち始める選択肢が現実的になった。
反動が控えめで扱いやすく、被弾時のひるみ耐性が最初から確保されている点も、撃ち合いの安定感につながっている。
地形を使い倒す新たなキャラクターコントロール
オムニを手放した代わりに強化されたのが、マップの構造そのものを使う移動である。
障害物を乗り越えるマントル、パイプや梯子で高所へ上がるクライミング、レッジハング(ぶら下がり)、ジャンプといった動作がシームレスに繋がる。スライディング中にそのまま正面のパイプへ流れ込んだり、障害物を飛び越えた姿勢のままスライディングへ繋ぐ「乗り越えからのスライディング」も使える。

そして大きいのが、これらの動作中も銃を構えて射撃できるという点だ。パイプや梯子を登りながら撃てるため、移動と攻撃の間に断絶が生まれない。斜面を滑る、障害物を乗り越える、床に伏せる——こうした動作ひとつひとつのアニメーションが非常に細かく作り込まれている点も、実際に触ると効いてくる。
▲通常の「スライド」と「仰向けスライディング」を比較。
新技として、スライドを2度入力すると仰向けのまま滑り込んで停止する「仰向けスライディング」も追加された。ADS時間が伸びるデメリット付きという、リスクとリターンが明確な設計だ。
超人的な機動力で翻弄する方向とは違うが、遮蔽物・高低差・構造物を読み切って動けるプレイヤーは、この仕様でも十分に自由に暴れられるだろう。
ただし裏を返せば、機動力でごまかせなくなった分、立ち回りの巧拙がキルデス比に直結する。初心者が走り回ってキルを取るのは、やや難しい印象だ。マップを見て味方との距離感を測れるかどうかで、成績は露骨に変わってくる。

なお、新アクションを覚えるのが大変……と思っている方、安心してほしい。本作には「モビリティコース」という新たに拡張された移動手段(モビリティ)を学ぶコンテンツが用意されている。ガイド&目標付きで繰り返し挑戦できるほか、コースのタイムアタック要素も兼ね備えている。
実際に遊んでみると、少しでもタイムを縮めたくなるので、何度もプレイしてしまう。そのうちに自然とキャラコントロールが身につくというものだ。こちらはぜひ試してみてほしい。
手間を減らす「Gunny」とアタッチメント共有

育成周りで明確に改善されている部分もある。本作ではアタッチメントのアンロックが同じ武器クラス内で共有されるようになった。
ARを1挺育てれば、別のARにも同種のアタッチメントを持ち込める。しかも共通アタッチメントの解除レベルに到達した時点で即スキップされるため、2挺目以降の実質的な負担はかなり軽い。武器を持ち替えるたびに同じ作業をやり直す、あの徒労感は大幅に軽減された。

▲Gunnyで提示されたカスタムを使用するのもあり。
加えて新システム「Gunny」も搭載。一等軍曹の視点で、近距離・バランス・遠距離という3つの方向性に合わせて、解放済みアタッチメントから自動でビルドを組んでくれる。組まれた構成はそのまま使ってもいいし、好みのパーツに差し替えてもいい。FPSは好きだが構成に悩む、というプレイヤーには大きな助けになるだろう。
武器の性格ごと変える「エイペックス アタッチメント」
「エイペックス アタッチメント」にも注目したい。基礎能力値を上げるのではなく、武器の挙動そのものを作り変える特殊アタッチメントで、通常のアタッチメント枠を消費しないのが特徴の新要素だ。
例を挙げると、アサルトライフル「Han 86」の「Han X20 スカイブレイカー」はレシーバー上部に装着し、指定距離で炸裂する20mmエアバースト弾を撃ち出せる。SMG「X-58 Nyx」の「シュラウド」は、敵のデスマーカーを隠し、被弾方向インジケーターを撹乱する完全なステルス仕様。「Kastov 762」の「ARC」に至っては、歩兵・電子機器・車両に作用するRF妨害システムを追加する。
武器を持ち替えるのではなく、同じ武器のまま役割を切り替えられるという発想は、シリーズの武器システムとして久々に面白いアイデアだと感じた。
なかでもベータ期間中に話題を集めたのが、SMG「ISO Nightshade」のエイペックスだ。特殊弾薬と光学ディスプレイを組み合わせ、着弾した敵の位置をマークして遮蔽物の背後での動きまで追跡できる。弾速と貫通力を犠牲にする代わりに、事実上、当てた敵を壁越しに追えるという代物である。数値をいじるアタッチメントとは次元の違う効果だ。
解放条件は武器レベルに紐づいており、基本的には対応武器を育て切った先の最終報酬という位置づけになる。ただしエイペックスを複数持つ武器もあり、その場合は1つ目がより早い段階で解放される。

条件を満たすと画面中央下段にエイペックス アタッチメントが出現する。
ベータ最終日にはダブルXPとダブル武器XPが実施されたこともあり、筆者も「Type 73」のエイペックスを解放して実戦投入できた。

▲弾薬とマガジンの枠がブロックされ、上部装着マガジンに換装される。
装弾数が30まで引き下げられる代わりに高火力化するという構成で、実際に使ってみると、別の武器かと思うほど挙動が変わる。同じ銃なのに立ち回りごと組み替えを迫られる感覚は新鮮で、他の武器がどう化けるのかも気になってくる。
ただし、1挺を育て切るまでにはそれなりの試合数が必要なのも事実だ。後半になるほど必要経験値も増えていくため、複数の武器でエイペックスを試したいなら相応の時間を見ておきたい。
育成の入口は確実に優しくなったが、最終目標までの距離は決して短くない。このあたりのバランスが製品版でどう調整されるかは、注目しておきたいところだ。
Call of Duty: Modern Warfare 4
2026年10月23日 発売予定
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【マルチプレイヤーモード】狭い戦場と短いTTKが生む高速の展開

製品版では完全新規の12種類のコア6v6マップと33種の武器がローンチ初日から遊べる。ベータではこのうち6マップと22種の武器に加え、大規模戦と「キルブロック」を体験できた。
世界各地を舞台にした6つのマップ

▲ローンチ時はこれらの12種のマップをプレイ可能。
早期アクセスで遊べたのは5マップ。
舞台は世界各地に散っている。韓国の漁村「ロータス」、密集した商業地区「シルクウォーム」、ニューヨークの雪に覆われたホテル屋上「ルーフトップ」、インドの荒れたバス車庫「トランジット213」、そしてフランスの鉄道ターミナル脇にある隠れ家「キャシェット」という顔ぶれだ。
そしてオープンベータからは、メキシコ農村部のリチウム処理施設を舞台にした「リチウム」が追加された。工業建築が並び、中距離の射線が強く通る構造で、6枚のなかでは比較的開けた部類に入る。
全体として小~中規模のマップが中心で、接敵頻度が非常に高い。どのマップにも近距離武器が活きる閉所と、長射線のロングが最低限は配置されている。特定の武器種が死んでいるということは、現状なさそうだ。

そして本作を語るうえで外せないのがTTK(Time to Kill:撃ち始めてから倒し切るまでの時間)の短さである。
移動速度、接敵の速さ、そして短いTTK。この3つが噛み合って、試合展開は極めてスピーディーに転がっていく。正面から向かい合うケースが頻発し、先に撃った側が圧倒的に有利という構図になる。
前述のとおりウィークエンド2では全武器のダメージが引き下げられ、TTKが延長された。アサルトライフルは倒し切るのに最低1発多く必要になっている。
リスポーン位置に関しては、マップが狭いゆえに、やや理不尽さを感じる場面もあった。ウィークエンド2で全マップのロジックが改善されており、ハードポイントには専用の調整が入っている。製品版に向けてさらに詰めてくるはずだ。
新モード「インフレーション」と「ハイジャック」

定番の「チームデスマッチ」「ドミネーション」「ハードポイント」「キルコンファームド」「サーチ&デストロイ」に加え、2つの新モードが用意されている。

▲他プレイヤーがドロップした現金を獲得していくスタイル。

「インフレーション」は現金を軸にした変則ルール。敵を倒して現金を稼ぐと、最も稼いだプレイヤーがHVT(重要目標)としてマークされ、全員に狙われる。HVTを倒せば所持金を丸ごと奪えるが、次はそのプレイヤーが標的になる。稼ぐほど立場が危うくなるという、名前どおりの構造だ。実質的にはキルオーダー系のルールで、一方的な蹂躙になりにくい設計と言える。

「ハイジャック」はオープンベータからの実装。マップ内の「データスパイク」を確保し、運び、味方にパスし、指定地点に設置する。運搬役をどう守り、敵の運搬役をどこで迎え撃つか——攻守が絶えず入れ替わる構造で、味方との連携が勝敗に直結する。

▲データスパイク所持者はマップに表示される仕組み。
前方の味方に投げてパスを繋ぐことができるようだが、実際にプレイしてみると攻守が頻繁に切り替わるため、なかなか実戦では試せなかった。このあたりを上手く扱えれば、より深く楽しめるだろう。
なお、「ハイジャック」はランクマッチでの採用が有力視される構造だ。
500通り以上に変形する戦場「キルブロック」

個人的に、ベータで最も可能性を感じたのが「キルブロック」だ。
ラウンドごとにマップそのものが組み替わるダイナミックな戦場で、射線・ルート・遮蔽物が再構成される。ローンチ時点で500通りを超える構成パターンが用意されるという。

▲ウエストブリッジ訓練施設を軸に、さまざまな組み合わせで戦場が変化する。
筆者はベータで3v3を体験。シングルライフ(1ラウンド1回きりの命)で、ロードアウトはランダム。前のラウンドで覚えた地形が次では通用しないため、記憶に頼れない緊張感がある。
3v3の場合は各人にプレッシャーがかなりかかるが、その分勝利したときの喜びはかなりのものだ。こちらも競技シーンとして期待できそうだ。
24v24の大規模戦「グラウンドウォー: コンバット アウトポスト」

オープンベータ期間中に解禁されたのが、24v24の大規模戦である。
「コンバット アウトポスト」は、車両と歩兵が入り乱れる目標制圧型のモード。特徴的なのが、確保した拠点がそのまま自軍の追加リスポーン地点になるという設計だ。前線を押し上げるほど復帰位置が前へ出ていくため、攻めた分だけ戦線の維持が楽になる。逆に拠点を奪い返されると、一気に押し戻される。

▲車両が絡むと、6v6とはまるで別のゲームになる。
用意されたマップは2種類。キャンペーンの舞台でもあるハジンを舞台にした「イムジン農場」と「ウルフスタジアム」で、いずれも6v6とは比べものにならない広さを持つ。

スナイパーライフルやLMGが活きるのもこのモードだ。狭いマップでの高速な撃ち合いに息が詰まったら、こちらへ避難するという遊び方もできる。同じゲームとは思えないほど手触りが違うので、ぜひ両方触ってみてほしい。
新キルストリークを実践

ベータでは10種類のキルストリークが用意されていた。そして今作には、シリーズの長年の課題にひとつ答えを出した仕組みが搭載されている。
それが「スマートストリーク」だ。
従来、キルストリークを溜めるにはとにかくキルを取るしかなかった。結果として、ドミネーションで旗を取らずキル稼ぎに走るプレイヤーが後を絶たない。これはシリーズを通じて繰り返されてきた光景である。本作ではドミネーションの旗確保、ハードポイントの確保、データスパイクの設置といった目標行動も、キルストリークメーターに加算される。
これは地味だが、かなり効く変更だ。目標を守っている味方が報われる。
続いて、実際に試した新規キルストリークより2種類をピックアップして紹介していこう。
「ボムグライダー」は、爆発物を積んだ小型機を自分で操縦する低コストのキルストリークだ。展開すると上空からマップを偵察でき、狙いを定めたら急降下して敵や障害物に激突させる。ただし飛行速度がかなり速く、狙った相手に当てるまでの操縦は思ったより難しい。マウス&キーボード向けに新しい操作方式が用意されているとのことなので、環境によって扱いやすさは変わってくるかもしれない。
一方、「クロスファイア」は双方向から敵を挟み込む2連続の空爆を要請するキルストリーク。これが必要キル数の割にかなり強力で、建物の低いマップでは凄まじい火力を発揮する。遮蔽の乏しい戦場に投げ込めば、それだけで戦況がひっくり返る。
もっともキルストリークまわりもベータ期間中に調整が入っている。ウィークエンド1でアタックヘリコプターの耐久が45%引き下げられ、ウィークエンド2では全キルストリークの必要キル数が1ずつ増加。UAVは耐久が60%減、高度も引き下げられて撃ち落としやすくなり、アーティレリービーコンもミサイル数と被害半径が縮小された。
こちらも製品版でどういう形で着地するか非常に楽しみだ。
Call of Duty: Modern Warfare 4
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【キャンペーンモード】シリーズ初の先行プレイで描かれる“一兵卒”の戦場

今回のベータで特筆すべきが、シリーズのベータ史上初となるキャンペーンミッションの先行プレイである。
『MW4』のキャンペーンは、韓国軍の若き一般兵士・パクの視点から始まる。初めて戦闘に投じられた彼と分隊が、絶望的な状況を潜り抜けていく「ゼロから英雄へ」の物語だ。加えてプライス大尉が再登場。かつての「タスクフォース 141」を離れ、システムの外側で動く反逆的な同盟を結成しているという。

▲主人公は特殊部隊のエースではなく、ひとりの新兵として任務を全うする。
ベータで遊べるミッション「塹壕」は、装甲車両と歩兵が入り乱れる大規模戦闘。特殊部隊のヒーローではなく、一兵卒として戦場に放り込まれるという本作の立ち位置が、ここで明確に提示される。壁を蹴って飛び回れない設計は、キャンペーンにおいてこそ効いてくる。
このいい意味での泥臭さこそがたまらない。ぜひ実際にプレイしてみてほしい。



製品版のキャンペーンは、韓国での塹壕戦からニューヨークでの近接戦闘、パリでの高速追跡劇、ムンバイにおけるSASの夜間襲撃、そして都市全域の奪還作戦まで、舞台を世界各地へ広げていく。なお10月16日より、デジタル版を予約・事前購入したプレイヤーはキャンペーンの早期アクセスをプレイできる。
Call of Duty: Modern Warfare 4
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引き算で研ぎ澄まされた現代戦と、動き続けた2週間

2週間のベータを通して見えてきたのは、『MW4』が非常にはっきりした輪郭を持つ作品だということである。
シリーズは『Advanced Warfare』のエグゾスーツ以降、機動力の足し算をずっと続けてきた。本作はそれを一度リセットしている。壁ジャンプもオムニムーブメントもない。代わりに残されたのは、遮蔽と高低差、そしてマップの構造そのものを読んで動く立ち回りであり、腰だめ撃ちまで含めて狙ったところへ素直に弾が飛ぶ弾道オーソリティのガンプレイである。

引いたぶん、残ったものが濃い。これが『MW4』という作品の性格だ。マントルもクライミングもレッジハングも健在で、しかもそのすべてが銃を構えたまま繋がる。機動力そのものを削ったのではなく、「地形を読む」という一点に機動力を集約させたと表現したほうが近い。
足し算を続ければ、いつか『MW』と『BO』の違いは名前だけになる。プレイヤーが超人ではないからこそ、一発の重みも、角を曲がる緊張感も戻ってくる。本作はその手触りを、ちゃんと取り戻している。

そして狭い6v6だけが本作ではない。24v24の大規模戦、変形し続けるキルブロック、目標プレイが報われるキルストリーク、武器を別物に変えるエイペックス——遊び方の幅は、近年のシリーズでも相当に広い。
また、ベータ期間中の対応の速さも印象に残った。寄せられた声にどう向き合ったのかは製品版を見るまで分からないが、ベータをアリバイ的な体験会で終わらせなかったことは確かだろう。
最後に、当然のことを書いておきたい。今回触れたのはフィードバックを前提としたベータビルドであり、10月23日に発売される製品版とは仕様もバランスも異なる。この2週間だけを見ても、ゲームは目に見えて変わり続けた。ここから発売までの2か月弱で、さらに手が入る余地は十分にある。
TTKの速さも、オムニのない移動も、大規模戦の手触りも、結局は自分の手で触ってみないと分からない部分が大きい。幸い、キャンペーンは10月16日から予約者向けに先行公開される。発売は10月23日。判断材料は、あと2か月足らずで全員の手元に届く。人の感想を読むより、自分の手で触ったほうが早い。
じゃあ、この記事の意味はなんなんだとも思うが、いちファンとしては、もっと多くの方がプレイして、賑わうこと以上に望むことはないのである。




