
2026年9月3日にNintendo Switch 2タイトルとして発売予定の『オービタルズ』。80〜90年代の日本アニメーションに強くインスパイアされていて、プレイヤーふたりの本当の連携が求められる、協力プレイ専用のパズルアドベンチャーだ。
東京とニュージーランドに拠点を置く開発スタジオShapefarmが手がけ、パブリッシングは『Sifu』や『Clair Obscur: Expedition 33』などで知られるKepler Interactiveが担当している。
GameWithは本作のメディア向けの試遊会に参加し、冒頭約40分のプレイに加え、プレゼンテーションを通じて魅力に触れることができた。本稿ではそのレビューをお届けする。
「1本のアニメ映画を観るような体験」を目指して
本作を開発したShapefarmは2010年に設立され、現在は60人以上のスタッフを擁している。これまで『NARUTO TO BORUTO シノビストライカー』や『サムライジャック』にアートハウスとしてコラボレーションする形でゲーム開発に携わり、『オービタルズ』は初めて自社オリジナルIPとして世に送り出すタイトルとなる。

アニメスタイルのキャラクターを作り上げることを得意とするスタジオだけに、本作のビジュアルの完成度は目を見張るものがあった。
プレゼンテーションで示された本作の柱は大きくふたつ。「レトロアニメーション」と「ふたり協力プレイ」だ。

80〜90年代の日本アニメーションへの強いリスペクトは、画面のあらゆるところから伝わってくる。アートディレクターは当時のアニメーションの印象的なシーンを1枚1枚精査し、ライティングの当て方やファッションに至るまで徹底的に研究したとのことだ。
そのこだわりは「正確な再現」ではなく「アニメーションとしてどう美しく見えるか」という探求に向けられていて、実際のゲーム画面を見ると、操作できるプレイアブルパートなのにカットシーンと見紛うほど。

さらに、日本のアニメスタジオ「スタジオマスケット」(Studio Massket)とコラボレーションし、劇中のアニメーションを制作。日本語・英語を含む8言語のフルボイスにも対応していて、1本の映画を最初から最後まで楽しむような体験を目指しているとのことだ。

本作の舞台は宇宙船の居住区。宇宙嵐によって外界から15年間孤立していた人々が暮らす中、小さい頃からこの宇宙船で育ってきた主人公の少女マキと少年オムラのふたりが、嵐にできた亀裂を通じて初めて外宇宙へ飛び出すところから冒険が始まる。

居住区のシールドを完全起動するためにはリアクターカセットが3個必要で、まだマッピングすら済んでいない未知の宙域へふたりを送り出すという、緊迫感のある導入だ。
キャラクター同士の軽妙なやりとりも魅力的で、マキの行動力とオムラの慎重さが掛け合いの中で自然に描かれていた。
声を掛け合わないと進めない!コミュニケーションが生まれるデザイン
本作のゲームディレクターを務めるJakob Lundgren氏は『It Takes Two』や『スプリット・フィクション』のレベルデザインを担当した人物。その経験を活かし、本作では「必ずふたりのプレイヤーが必要」な設計を徹底している。
ポイントは、単に「片方がボタンを押して、もう片方が扉をくぐる」といった交互の作業ではなく、ふたりが並行して動き、声を掛け合いながらリアルタイムで連携するパズルが中心になっていること。

実際にプレイしてみて、本当に息の合った連携が求められることが印象的だった。片方のプレイヤーがフックで金属製のフタを開け、もう片方のプレイヤーがその中で燃えている火を消す。
こういったアクションを成功させるには、単純に交代するのではなく、本当にタイミングをあわせた共同作業が必要だった。

この先もバラエティに富んだパズルが用意されていて、もれなく声を出してタイミングを合わせるようなアクションが必須だ。少し難しいと感じるかもしれないが、その分お互いの息がバッチリ合って先に進めたときの感動はひとしお。
ちなみに道具はキャラクター固定ではないため、苦手なアクションが出た時は、相方のプレイヤーにその部分を任せるという遊び方も可能だ。
宇宙船パートや探索パートなど変化に富んだシチュエーション
宇宙船を操作するパートもあった。このパートでは、ひとりが宇宙船の操縦を、もう一人が砲手を担当する。敵の弾を避けるのが操縦士で、タレットを破壊するのが砲手の役割だ。筆者は砲手を担当していたが、操縦士側は左右への移動やダッシュで、弾避け自体は難しくなさそう(もしかしたら、相手も同じことを思っていたかもしれないが)。

砲手は宇宙船が動くことにより照準がズレるため、大きく動けば動くほど狙うのが難しくなる。弾をうまく当てるために操縦士が宇宙船の動きを抑えめにすると、ダメージを受けてしまう。このジレンマが難しくもあり、楽しいポイントだった。
幽霊船の探索パートでは、壊れたロボット「CH1B1」を充電しながら案内してもらうという展開。このロボットがじつに味わい深く、「私、故障がございまして、充電しないと爆発してしまいますのでお願いします」という台詞には思わず笑ってしまった。

ここでは、CH1B1の充電タイミングを管理して、片方が扉を開き、もう片方がその間に充電するというギミックを処理していく。タイミングがかなりシビアで、どの扉を開くか、番号を言うなどして連携を取ったが、本当にハラハラドキドキだった。
細部に宿る80〜90年代アニメへの愛
プレイ中に驚かされたのが、80~90年代のアニメを思わせるビジュアルの再現度だ。カットシーンは本当に当時のテレビやビデオのようなざらついた質感があり、「さすがこだわっているな」と感じていたら、そのままの画質でシームレスにプレイがスタートして驚かされた。
ゲーム中の画面はどこを切り取っても、当時のアニメそのものとも言えるほどの表現だ。

ディテールの細かさも印象的。キャラクターごとに転び方のアニメーションが異なり、マキとオムラの部屋は性格を反映してまったく違う雰囲気に仕上がっている。
マキの部屋は散らかっていて、オムラの部屋はきれいに整頓されている。それぞれの部屋にある楽器も異なり、奏でられる音色も当時のビートを思わせるものだ。
BGMやSEも80年代アニメ特有のざらついた質感が再現されていて、プレイ中に「第1話の始まりみたい」という高揚感を覚える瞬間もあった。
まとめ:おすそわけプレイ&オンラインにも対応
本作はNintendo Switch 2の独占タイトルで、ローカルのおすそわけプレイとオンラインプレイの両方に対応。ソフト1本でふたりが遊べる仕様となっているため、協力プレイへのハードルは低く抑えられている。
80〜90年代アニメへの深い愛情と、コミュニケーションを核に据えた協力パズルの設計が見事に噛み合った本作。「必ずふたりで遊ぶ」という制約が、プレイ体験の濃密さにつながっている印象を受けた。
発売日など基本情報
| 発売日 |
2026年9月3日 |
|---|---|
| 販売元 |
Kepler Interactive |
| ジャンル | アドベンチャー |
| 対応ハード | Switch2 |
| タグ | |
| 価格 |
Switch2 : 5,436円(税抜)
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| 最大プレイ人数 |
2人
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| 公式HP | |
| 公式X |




