
一番のこだわりは“どの表面を歩けるようにするか”。アートディレクターとして初めて手がける大型タイトルへの思いをインタビュー【PR】

2026年9月24日(木)にデジタル版が発売される『CONTROL Resonant』。今回、「東京ゲームショウ2026」にて、本作のハンズオン試遊と、アートディレクターを務めるエルメリ・ライタネン氏へのインタビューの機会を得た。
前作『CONTROL』の正統続編にあたる本作は、主人公がジェシー・フェイデンから弟のディラン・フェイデンへと交代し、戦闘も遠距離主体から近接主体へと大きく舵を切っている。

本記事では、実際に触れた感触と、その裏側にある設計思想をまとめてお届けする。
※本記事はRemedy Entertainmentの提供によりお届けしています。
目次
胸に刺さったアベーラントを引き抜き、ディランの物語が始まる
スタートメニューには、前作『CONTROL』のあらすじを振り返るコンテンツが独立して用意されている。今回はこれを選択してからプレイを開始した。
内容は前作の出来事をジェシー視点でまとめたダイジェストで、映画のワンシーンのようにテンポよく流れていく。これを見れば大枠の流れはつかめるため、未プレイでも本編に入りやすい。必要のない人はそのまま本編から始められるので、前作をやり込んだ人が待たされることもない。
▲CONTROL Resonant – Story Trailer | State of Play June 2026
本編が始まると、視点は今作の主人公ディラン・フェイデンへ移る。隔離室のような場所で目覚めた彼の胸には棒状のナニカが突き刺さっている。それこそが今回の彼の武器となる「アベーラント」だ。
アベーラントは複数のフォームを持ち、序盤では3種から1つを選択する。
広範囲攻撃で複数の敵をまとめて攻撃できる「グレイブ」、バランス型で背後から仕掛けると追加ダメージが発生する「切り裂き」、クリティカル率が高く手数で押す「ストライク」。今回は「グレイブ」を選ぶことにした。

最初のクエスト「オリエンテーション」の目的は、オールデスト・ハウス(今いる場所)からの脱出。館内に残された資料を拾い読みしながら進む構成で、警報の鳴り続ける廊下には施設の関係者たちが息絶えている。そこへ敵となる「ヒス」が出現し、戦闘が始まった。
遠距離攻撃が主役だった前作に対し、今作はがっつりと近接だ。攻撃とダッシュ回避を繰り返しながら敵をさばいていく。
今後より多くの能力が解放されていくとのことだが、序盤は詰まることなくサクサク進められた。アクションが得意でない人でも入りやすい手触りである。

建物の外に出て目に飛び込んでくるのは、空中に浮かんだまま絶命した人々の姿。なかなかに衝撃的で、これぞ『CONTROL』らしさという場面だろう。
その1人が握っていた無線機から声が届く。相手はマンハッタン第22セクターの特別監督エージェント、ソイ・デ・ヴィラ(ゾーイ)。エージェントチームが全滅するなか、ディランは彼女と連絡を取り合いながら、待ち合わせ場所である白いホテルを目指すことになる。

ここから舞台は街中へ。現実のマンハッタンの街並みが異形に歪んだデザインは、不気味でありながら妙に惹きつけられる。ジャンプ、よじ登り、ダッシュを駆使し、ヒスと交戦しながら進んでいく流れだ。
道中の中ボス戦ではヘビー級の敵が立ちはだかる。ここでサブ近接攻撃として、アベーラントの新たなフォームを選択できた。
今回も3種から1種。チャージしてターゲットを削り続ける素早い「ドリル」、複数の敵をまとめて叩ける長距離のムチ型「エクステンド」、敵を転倒させられるうえダメージも高いハンマー型「クラッシュ」だ。筆者は無類のハンマー好きなので「クラッシュ」即決。

以降は「グレイブ」と「クラッシュ」を使い分けて戦っていく。「クラッシュ」はチャージすれば超大ダメージを叩き出せる反面、隙も大きい。いわゆるロマン砲だが、当たったときの快感は格別だった。
また、サブ近接攻撃には敵にひるみ値を与える効果もある。一定値に達すると敵に丸いアイコンが表示され、ひるみ状態に移行。
そこでL3(PS5コントローラー使用時)を入力すると「処刑」が発動し、即死攻撃を叩き込める。これが決まったときの手応えもまた強烈だ。

その後ゾーイと合流し、協力関係を結ぶ。姉・ジェシーの行方を追って裏路地を抜け、とある建物へ。長い通路の先に広がっていたのは、2人の思い出のゲーム機とテレビだった。そして黄色い草が生い茂る道へ踏み出したところで試遊はタイムアップ。
ジェシーは無事なのか。続きが気になって仕方がない引きである。プレイを見ていたライタネン氏いわく、ここからさらに面白くなるとのこと。ずるい。やります。
アートディレクター エルメリ・ライタネン氏インタビュー

ここからは、本作でアートディレクターを務めるエルメリ・ライタネン氏へのインタビューをお届けする。
同氏は約17年にわたりRemedyに在籍し、『Alan Wake』にシネマティック・コンポジターとして参加したのち、『Quantum Break』ではVFXアーティストを担当。アートディレクターとして大型タイトルを手がけるのは本作が初となる。
見慣れた光景があるからこそ、歪みが効く
――本作はマンハッタンという実在の都市を舞台にしながら、歪んだ世界観が構築されています。現実の都市としてのリアリティと、『CONTROL』特有の不気味さ・異様さのバランスはどのように調整しているのでしょうか。
ライタネン氏:マンハッタンを舞台にしたゲームはほかにもたくさんありますが、我々としては「Remedyの、『CONTROL』の世界観としてのマンハッタン」を表現したかった。そこには力を入れています。
街に入ると、皆さんが見慣れているであろう光景がたくさん目に入ると思います。そのうえで、そこに超常現象が起きたときにはこうなる、というところを体験してほしいんです。

――非日常的な空間をデザインするうえで、特に意識していることは何でしょうか。
ライタネン氏:超常現象のような、非常にストレンジなものを体験してもらうには、自分が知っている・分かっている環境がベースにないといけません。そうでないと「何かおかしい」というのをリアリティをもって感じられないんですね。そのバランスは相当に考えました。
――作中には「ヒス」と「モルド」という2つの脅威が登場します。質感や色味、演出の面で、この2つをどのように描き分けているのでしょうか。
ライタネン氏:ヒスは混乱しているような印象を受けるキャラクターです。対してモルドは、こちらが攻撃しなければ向こうからは攻撃してこない。もう少し緩やかな性質のキャラクターだと考えてください。
モルドのカラーには実際に存在する色をメインに使っているのですが、匂いがすごく甘くて、思わず食べたくなってしまうような感情を与えるデザインにしています。モルドの上を歩くと、カリカリとした香ばしい音がするようにデザインされているんですよ。

アベーラントは「目が行く」ための大きさ
――形態変化する武器「アベーラント」について、アートチームとしてデザイン面でどのような苦労がありましたか。
ライタネン氏:オリジナルの『CONTROL』では遠距離の武器が主流だったこともあり、武器のユニークさがあまり感じられない、見えづらいという面がありました。
今回のアベーラントは非常に大きく、プレイヤーの目が武器そのものに行くように、というところをすごく気にして作っています。使い終わると壊れてしまい、また新しい大きな武器に入れ替わる。そこも新鮮に感じてもらえるはずです。

――近接戦闘中心への転換や、パリィがなく回避のみというアクション設計についても聞かせてください。
ライタネン氏:おっしゃるとおりパリィはなく、コンバットは回避と攻撃のみです。我々はこれを「プッシュフォワード・ミリー」と呼んでいます。
どんどんガンガン突き進んで攻撃していくことこそが、自分を守る術になる。前に出て敵を倒し、次々と武器を変えながら進んでいく。そこが本作のコンバットの特徴です。単純化という言い方は違うかもしれませんが、プレイヤーにはとにかくガンガン行ってほしいという思いがありました。
もう少し進むと、超常現象を起こして大きな物体を投げつけるといったプレイも待っています。アビリティのゲージが溜まっていくので、そこから強力なアビリティを使って戦うこともできるようになります。

――アベーラントのフォームでおすすめはありますか。私は広範囲のハンマー型を選びました。
ライタネン氏:実は私自身もハンマーがお気に入りなんです。チャージのタイミングによって非常にダイナミックな効果を出せるので。
――同士よ。
一番考えたのは「どの表面を歩けるようにするか」
――アートディレクターとして初めて手がける大型タイトルとのことですが、今回「これは譲れない」というビジュアル面のこだわりを挙げるとすれば何でしょうか。
ライタネン氏:本作はサーフェス、つまり表面がさまざまに変化していくゲームなのですが、どの表面を歩けるようにするか。その判断がチームのなかでも大変でした。
どの表面を歩けるかによって、プレイヤーが受けるインパクトはもちろん、レベルデザインやボス戦での戦い方も大きく変わってきます。歩ける表面のデザインは、一番考えたところです。

――最後に、日本のファンに向けて一言お願いします。
ライタネン氏:私自身、カルチャーや映画から本当に多くのインスピレーションを受けてきました。黒澤明監督の作品や、シネマティックな面では庵野秀明さんの作品などからも影響を受けています。
今回、我々は我々のオリジナルの世界観を作り上げました。これが日本のクリエイターの方々にとって何かしらの刺激になってくれるのであれば、我々としてもお返しができたということで、嬉しく思います。
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