
Mixtape
2026年5月7日 発売中
各ストアで詳細をチェック!
音楽と記憶が交差。“あの頃”を追体験する青春ロードムービー
Beethoven & Dinosaurが開発し、Annapurna Interactiveがリリースした『Mixtape』は、ハイスクール卒業前夜の高校生3人が、音楽と共に自分たちの青春を追体験するナラティブ寄りのアドベンチャーだ。プレイヤーは主人公たちを直接操作することで、まるでティーンエイジャー向け映画の世界へ入り込んだような、甘酸っぱく切ない郷愁を味わえる仕上がりとなっている。
目次

インディゲーム100選!
1990年代の“最後の夜”から始まる物語

舞台となるのは1990年代のアメリカ郊外。物語は、親友3人組が“高校最後のパーティ”へ向かう車中から始まる。車内で流しているミックステープ(手作りコンピ)をきっかけに、彼らはこれまでの高校生活を、まるで記憶を辿るように追体験していくのだ。
主人公のステイシー・ロックフォードは筋金入りの音楽オタクであり、「映像作品に最適な楽曲を選曲する音楽監修のプロ」を夢見ている少女だ。彼女は翌日には故郷を離れ、ニューヨークへ旅立つ予定となっている。

そんな彼女と、親友のヴァン・スレイター、カサンドラ・モリノの3人は、“子ども”でいられる最後の夜を噛みしめるように、パーティへと向かうのである。
シーンごとに表情を変える、多彩なミニゲーム体験

本作のゲームプレイは、思い出の場面ごとに大胆に変化する。基本の移動操作に加え、それぞれの記憶のテーマへ合わせたミニゲーム的体験が、テンポよく次々と展開されていくのだ。
たとえば坂道をスケートボードで駆け下りる場面では、迫り来る車や障害物をジャンプやトリックでかわしながら疾走することになる。また、泥酔した友人をショッピングカートに乗せて爆走するシーンでは、パトカーから逃げ回るドタバタアクションへと変貌する。

さらに、左右のアナログスティックを操作して不器用なファーストキスを再現したり、グランジロックに合わせて激しくヘッドバンギングしたりと、プレイヤーの予想を軽々と飛び越えてくる演出が続く。
空想と現実が入り交じり、ときには町や学校を飛び越えて空を舞うような場面すら存在する。そのどれもが、“若さゆえの万能感”を映像として体現しているのだ。
失敗を恐れず、青春の空気へ没入できる設計
本作には、複雑なパズルやシビアな戦闘といった、プレイヤーへ強いストレスを与える要素がほとんど存在しない。
スケボー中に車へ衝突しても、カセットテープが巻き戻るような演出と共に即座にリトライできるため、ゲームオーバーを恐れて慎重に進める必要がないのである。
本作が重視しているのは、スコアやテクニックではなく、“その瞬間の感情”だ。プレイヤーはただ彼らの無軌道で、取り返しのつかない、それでいてかけがえのない時間へ身を委ねればいい。
その空気感そのものを味わわせようとする姿勢は、一貫して徹底されている。
映画とMVが融合したような映像演出

温かみのあるグラフィックも、本作の大きな魅力である。独特のコマ撮り風3Dモーションは、どこか手作り感のある懐かしさを漂わせている。
さらに、突然挿入される古い実写映像、瞬時に切り替わるアスペクト比、被写界深度を活かしたライティングなど、映像演出は徹底して映画的だ。どのシーンを切り取っても、まるで一本のミュージックビデオを見ているかのような完成度がある。

加えて、ステイシーが画面越しにこちらへ語りかけ、楽曲の背景を“ラジオDJ”のように解説してくれる演出も印象的だ。そこには単なるBGM利用ではない、“音楽文化そのもの”への深い愛情が感じられる。

個人的には、「ザ・タッチ」が流れると共に、アニメ映画『トランスフォーマー/ザ・ムービー』の挿入歌だと説明され、その勢いのままホームラン演出がどんどん派手になっていく場面が強く印象に残った。
美化された青春と、危うさのリアリティ

本作に登場する3人の心理描写は非常に丁寧だ。思春期特有の不安、反抗心、友情、将来への恐れといった感情が、驚くほど生々しく描かれている。
大人から見れば些細に思える出来事も、彼らにとっては“人生が終わるほど重大”なのだ。強がっていても、ふとした瞬間に不安や孤独が漏れ出す。その未熟さが非常に人間臭い。

もっとも、本作は単なる“誰もが共感できる青春”だけでは終わらない。校長宅へトイレットペーパーを投げつけたり、スケボーで暴走しながら車を破壊したりと、「それはさすがに過激すぎでは……」と感じる場面も少なくない。

だが、それすらも彼ら自身の“現実とは異なる、美化された記憶”として描かれているようにも見える。若者だった頃、自分たちの無茶を少し格好良く思い出してしまう感覚。その危うさごと、本作は包み隠さず映し出しているのだろう。
たとえ1990年代アメリカで青春時代を過ごしていなくとも、本作を遊べば、誰もが心の奥底へしまい込んでいた“あの頃の感情”を呼び起こされるはずだ。
「おしゃれなムービー風ミニゲーム集」と表現することもできる。しかし、その言葉だけでは片付けられない独特のプレイフィールと感情体験が、本作には確かに存在している。
Mixtape
2026年5月7日 発売中
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発売日など基本情報
| 発売日 |
2026年5月7日 |
|---|---|
| 会社 |
Annapurna Interactive |
| ジャンル | アドベンチャー |
| 対応ハード | PS5 / PC / Xbox / Switch2 |
| タグ | |
| 価格 |
PS5 : 2,100円(税抜)
PC : 1,881円(税抜)
Xbox : 2,090円(税抜)
Switch2 : 2,090円(税抜)
|
| 最大プレイ人数 |
1人
|
| 公式HP | |
| 公式X |
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