
2025年8月28日(木)にNintendo Switch用ソフト『テレネット シューティング コレクション II』が発売された。本作は日本テレネットからPCエンジン向けに発売されたシューティングゲームで『キアイダン00』『ファイナルゾーンII』『ブロウニング』『レギオン』を1つにまとめたタイトルだ。
どの作品もオリジナル版の良さは残しつつ、新たに「ビジュアルモード」「サウンドモード」「巻き戻し機能」「セーブ」などの便利な機能を実装している。
本稿ではSTG初心者である筆者が4作品のプレイレビューをお届けする。
目次
5つの武器の状況に応じて使い分けるのが楽しい!『キアイダン00』

『キアイダン00』は1992年に発売された横スクロールシューティングゲーム。
単純に撃ち続けるのではなく、敵編隊の出現パターンやボスの攻撃方法に合わせて5種類の武器を使い分ける必要があり、戦闘の幅が広いのが特徴だ。
さらに、このゲームには溜め技も存在する。一定時間攻撃しないとゲージが溜まっていき、一気に放つことで武器に応じた溜め技を使うことができる。
非常に強力な技となっているので、通常攻撃の連射と溜め技でどう戦っていくか、プレイヤーの腕前が試されるつくりとなっている。
ストーリー面も作り込みがしっかりしており、狂気の科学者「ドクター・ギガガ」という分かりやすい悪役に対し、人類の希望として立ち上がるスーパーロボットという王道の構図が展開される。
アニメの熱血ロボットものを思わせる演出が盛り込まれていて、単なるシューティングにとどまらない物語を背負った戦いを体験できる。

敵の行動予測が鍵を握るアクションSTG『ファイナルゾーンII』

『ファイナルゾーンII』は、バルカンとバズーカを状況に応じて使い分けながら戦うトップビューのアクションシューティングだ。
バルカンは小回りが利き、雑魚敵や動きの速い相手に有効。一方でバズーカは威力が高く、耐久力のある敵やまとまった敵を一掃する際に役立つ。この2種類の武器を切り替えながら進める戦略性がゲームの大きな特徴だ。
本作はシューティングでありながらアクション要素が非常に強く、ただ撃ち続けるだけでは突破できない。敵の行動パターンを観察し、自分がどう動くかを常に考えなければならない。
正面からの撃ち合いだけで勝てない場面も多く、回り込んだり位置取りを工夫したりと、自身の立ち位置を意識することが攻略の鍵になる。

道中でアイテムを拾うことでHPを回復したり、バズーカの弾を補充したりできた。
戦闘が続くと残弾が減ってきたり、どうしてもダメージを受けたりする場面があるため、こうしたアイテムの存在は非常にありがたかった。

また、ステージごとにストーリーが展開されていく点も本作ならではの魅力だ。任務を進めるたびに新しい展開が用意され、単なる連続戦闘にとどまらず、戦争の一幕を体験しているかのような感覚が味わえる。カットシーンによる演出が緊張感を高め、次の作戦へと自然に没入させてくれる。

ロボットならではのアクションが特徴的なSTG『ブロウニング』

『ブロウニング』は1992年に発売された横スクロール型シューティングゲームで、制限時間内にステージクリアを目指すという「アーケードライク」な仕組みが大きな特徴となっている。
ただ、制限時間があると言ってもそこまでシビアな時間設定になっていないので、安心してプレイできる。

操作はショット・ジャンプ・ダッシュの3つだけと非常にシンプルで、誰でも直感的に遊べる。しかしそのシンプルさが逆に難しさを際立たせており、敵の行動を見極めて正確に操作しなければすぐに被弾してしまう。
特に敵配置や攻撃パターンは厳しく設計されており、単純なアクションの繰り返しでは突破できない。ほかのシューティング作品に比べても歯応えが強く、初めて挑戦したときには難しいゲームという印象が強かった。

一方で、本作にはシールド制が導入されており、被弾しても即ゲームオーバーになることが少なく、初心者の筆者にとって心強いシステムだった。さらに時間経過で耐久力が回復する仕組みもあるため、一撃必殺の過酷さは抑えられている。
また、ロボットアクションらしさを前面に出したシステムも本作の醍醐味だ。ブーストダッシュで一気に間合いを詰めたり、空中で射撃を仕掛けたりと、人間キャラクターでは味わえない独自の操作感が楽しい。
さらに被弾したときに動作が重くなるといった仕様も盛り込まれており、良くも悪くも意味でもロボットを操っている感覚が徹底されている。
敵の攻撃を避けるので精一杯の激ムズSTG『レギオン』

『レギオン』は1990年に発売された横スクロール型シューティングゲームで、その難易度はこれまで紹介した作品の中でも群を抜いて高い。一面をクリアするだけでもかなりの時間を要するほどだ。
操作はショット・爆発・移動と非常にシンプルだが、最大の壁となるのがゲームスピード。敵の弾がとにかく速く、一発でも被弾すれば即撃墜される仕様に加え、初見殺し的な攻撃が多いため、慎重さと反射神経の両方が求められる。
さらに、道中では自機を強化できるアイテムが手に入るものの、その強化状態も撃墜と同時にリセットされてしまう。
せっかく装備を充実させても一度のミスですべてを失うため、常に張り詰めた緊張感の中でプレイすることになる。どれだけ集中していても、たった一瞬の油断で振り出しに戻される厳しさが、本作を鬼畜ゲーたらしめている。

その一方で、この高い壁を乗り越えたときの達成感は格別だった。被弾=即撃墜という過酷なルールの中では、敵を倒すこと以上に攻撃を避けることが重要になるため、敵の行動パターンや攻撃タイミングを覚えてすべて避けられたときは、他の作品では味わえない気持ち良さがあった。
そして現代において本作を遊ぶ上で大きな助けとなるのが「巻き戻し機能」だ。任意のシーンに戻せるこの機能を駆使すれば、敵の配置や攻撃を確認しながら少しずつ攻略を進められる。
何度やられても、即座に試行錯誤を繰り返せるため、現代プレイヤーでも手応えを楽しみやすくなった。
まとめ

本作は、それぞれに異なる魅力を持つ4つの名作STG『キアイダン00』『ファイナルゾーンII』『ブロウニング』『レギオン』をまとめたタイトル。これが1つのパッケージを買うだけで遊べるのはゲーマーとして嬉しいポイントだ。
どの作品も昔懐かしい硬派なシューティングゲームでありながら、それぞれが特徴的なシステムをもっていて、どれも遊び応え抜群だった。
現在のゲームと比較すると不便さや理不尽さを感じる部分もあるが、それこそが当時の作品の面白さを表現しており、シューティングゲームの幅広さを実感できるラインナップといえるだろう。
発売日など基本情報
発売日 |
2025年8月28日 |
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会社 |
エディア |
ジャンル | シューティング |
対応ハード | Switch |
価格 |
Switch : 6,800円(税抜)
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公式HP | |
公式Twitter |
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