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8周年でなお進化。『アルビオン・オンライン』運営に聞く、新アプデ「アビスの深淵」の設計思想とは?
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2017年7月17日 発売中
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カジュアル
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8周年でなお進化。『アルビオン・オンライン』運営に聞く、新アプデ「アビスの深淵」の設計思想とは?

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サンドボックス型MMORPG『アルビオン・オンライン』が、2025年6月末の大型アップデート「アビスの深淵」と7月のサービス8周年を迎え、さらなる進化を遂げている。

▲アルビオン・オンライン | アビスの深淵

本記事では、運営元であるSandbox Interactive社のオペレーション統括責任者・Christoph Hombergs氏にメールインタビューを実施。

Sandbox Interactive社 オペレーション統括責任者 Christoph Hombergs氏

▲Sandbox Interactive社 オペレーション統括責任者 Christoph Hombergs氏

アップデートの意図や開発思想、復帰・新規プレイヤーへの導線、そして日本コミュニティへの見解など、幅広いトピックについて聞いた。

目次

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「アビスの深淵」はなぜ生まれた?開発者が語る新PvPの狙い

──新たなPvP体験として導入された、「深淵」ダンジョンをはじめとした孤立エリアコンテンツは、どのような目的やプレイヤーニーズを踏まえて設計されたのでしょうか?

「アビスの深淵」の設計において、主なデザイン目標は以下の2点でした。

a) プレイヤーをフルルートPvP(倒されると装備品も失うPvP)に自然に導く良い方法を見つけること。

b) リスクと報酬のバランスを適切に保つこと。

最初の目標は、『アルビオン・オンライン』のローンチ以来初めて新しいPvPルールを導入することで達成しました。

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装備中のギアは失わないものの、倒された際にインベントリの中身はドロップする仕組みにしたことで、安全なコンテンツとフルルートPvPコンテンツの「中間ステップ」を作ることができました。

これにより、プレイヤーがフルルートPvPに踏み出す際の心理的なハードルがかなり低くなります。また、プレイヤーは各レベルをクリアした後にダンジョンを続けるかの選択を与えることでリスクと報酬の関係を非常にわかりやすく学ぶことができます。

──新PvPダンジョン「深淵」は、“限られた時間内で戦利品を持ち帰るかリスクを取って進むか”という選択を迫られる構造が印象的です。
この設計により、プレイヤーにどういった心理的変化や戦略性を体験してもらいたいと考えていますか?

このデザインは最終的に『アルビオン・オンライン』の核となる「リスクと報酬」というテーマを体現したものです。

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私たちはプレイヤーに、「安全策を取るのか、それともより大きな報酬を得るためにリスクを取るのか?」という意味のある選択をしてもらいたいと考えています。すでにフルルートPvPに慣れたプレイヤーたちは、こうしたリスク判断を自然に行える思考パターンを身につけています。

しかし、「アビスの深淵」の主な設計目標は新規プレイヤーをフルルートPvPへ導くことだったため、新規プレイヤー向けに、この思考を練習できるやや安全な遊び場を用意しました。ここでプレイヤーはリスクとリターンの判断を繰り返し体験し、自然にその考え方を学んでいくことができます。

──「古物商の巣窟」は、空間としての雰囲気や体験設計も印象的です。このハブに込めた開発コンセプトや、設計時に意識したことがあれば教えてください。

「古物商の巣窟」は、アーサー王やマーリンの時代から存在する古都ケアリオンの地下にあります。この街はすでに荒廃しており、建物も朽ちています。

建築的には、円形の間取りが採用されており、これはゲームプレイ上重要なハブとして、非常にコンパクトで効率的な空間を実現しています。

そして、街の地下にあるという設定からもわかるように、天井から滴る水や、侵食する木の根など、至るところに老朽化の跡が見られます。

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また、この巣窟は湖の近くに位置しているため、常に水の存在を感じられる環境になっています。もともとは銭湯だった場所を改装して作られたもので、この設定は非常に理にかなっています。

なぜなら、浴場は人々が集うコミュニティの場であり、「古物商の巣窟」も同様にコミュニティとして機能しているからです。さらに、浴場はリラックスする場所でもあり、そこから冒険者たちが旅立つ苛烈なダンジョンや危険な世界との良い対比にもなっています。

──新しいクリスタル武器のうちの1つ、「トゥルーボルト・ハンマー」は、シールド&スタンによる防御的な役割が特徴的です。この武器が想定しているポジションや活かし方について、開発意図を教えてください。

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「トゥルーボルト・ハンマー」は、特に大規模な集団戦で高い効果を発揮することを期待しています。この武器を使うことで、プレイヤーは範囲シールドやスタン効果といった性能を最大限に活かすことができるでしょう。

──もう1つの新武器「スティルゲイズの杖」は、変身&石化というかなり特殊な性能を持っています。この武器を導入することで、どのような戦略の幅やメタの変化を期待していますか?

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「スティルゲイズの杖」は、敵の動きを拘束することができるサポート武器で、味方が後続でダメージを与えやすくする役割を持っています。

この武器は攻撃的にも防御的にも活用できると考えており、特にそのユニークな「滑りやすさ」は、クラウドコントロール系のタンクに対する有効な選択肢にもなるはずです。

主に中レベルグループで活躍することを想定していますが、プレイヤーたちがどのような編成を考え出すのか、私たちも非常に楽しみにしています。

──UIやQOLの改善では、市場カテゴリの整理やHUD統合など多くの変更が加えられましたが、これらはどのようなプレイヤーフィードバックを受けて実施されたのでしょうか?また、今後さらに改善していきたいポイントがあれば教えてください。

私たちは、利用可能なあらゆるコミュニケーションチャネルからフィードバックを集めています。フォーラム、ソーシャルメディア、ギルドとの繋がり、どのルートでも積極的に意見を収集しています。こうしたフィードバックは、今後の開発方針を決定する上で非常に重要です。

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ただし、以下のように私たちがぜひ取り組みたいと考えている項目も、新しい機能開発とのバランスを取りながら慎重に進める必要があります:

・より良い非言語コミュニケーションの仕組み、たとえばマップの見せ方や活用方法の改善

・アイテム管理システムの拡張、たとえば並び替えオプションや表示のカスタマイズ機能の追加。

・マーケットでの取引時に、より状況に応じたHUDの必要性の検討。

「アビスの深淵」で得た初期フィードバックをもとに、新規プレイヤー体験のさらなる改善、たとえば、より分かりやすいチュートリアルやガイドヒントの充実、プレイヤーが選択できる様々な進行ルートを紹介する導入用の動画作成も検討したいと思っています。

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8年間で変わったこと、変わらないもの

──『アルビオン・オンライン』が8周年を迎える今、プレイヤーとの関係性やコミュニティの変化で特に印象深かったことがあれば教えてください。

現在、毎日膨大な数のプレイヤーが『アルビオン・オンライン』をプレイしていることに驚きを隠せません。

個人的な話をすると、私自身このゲームに関わって約10年になりますが、当初はごく少数の熱狂的なプレイヤーによるニッチなゲームだったものが、今や毎日何十万人もの人々を楽しませる存在に成長したことは、本当に信じられないことであり、毎日そのことに謙虚な気持ちを抱いています。

また、個人的な観点から言うと、『アルビオン・オンライン』が日本のプレイヤーにこれほどまでに受け入れられていることは驚きでもありました。こうしたグローバルなゲームの開発に携われることを、私自身も含め、スタッフ一同誇りに思っています。

──今後さらにアップデートを重ねていく中で、「アルビオンが進化していく方向性」を一言で表すとすれば、どんなビジョンになるでしょうか?

一言で言うのは難しいですが、「より良い」というような一般的なものでなければ。「コアの柱はそのままに、より多くのプレーヤーがより多くのコンテンツと交流できるようにする。」ということです。

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日本のプレイヤーとの関わり方

──今後、日本のプレイヤーとの関わり方(コミュニティ支援・ローカル施策など)で検討している点があれば教えてください。

私たちはすでにコミュニティのいる場所に積極的にアクセスするためにいくつかの取り組みを行っています。例えば、日本語でのカスタマーサポートを提供しており、日本語専用の公式Xアカウントも運営しています。

さらに、直近のアップデートサイクルでは、日本のコンテンツクリエイターであるhosshii_japanさんをアンバサダーに任命し、彼女および日本のコミュニティの可視性を高めるためのサポートを強化しました。

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プレイヤーへのメッセージ

──最後に、復帰を検討中の方、そしてこれから初めてアルビオンの世界を訪れる方へ、メッセージをお願いします!

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新規プレイヤーの皆さんへ:

『アルビオン・オンライン』は、自由度の高い広大なサンドボックス世界です。今回の「アビスの深淵」アップデートによって、ゲームが提供する多くの可能性がさらに分かりやすく、より楽しめるものになりました。

そして、復帰プレイヤーの皆さんへ:

お待ちしていました。しばらく離れていた方も、ぜひ新たに実装されたさまざまな要素を試してみてください。アビスの深淵、S.A.F.E.ポータル、ジャーナルなど、新しい遊びがたくさん用意されていますよ。

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