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【プレイレビュー】炎上寸前の配信者が失踪。残された動画とネットの情報から謎を解く『たろうくんはいってきました』
PC
2026年8月28日 発売予定
レビュー
総合点
カジュアル
ゲーマー

【プレイレビュー】炎上寸前の配信者が失踪。残された動画とネットの情報から謎を解く『たろうくんはいってきました』

最終更新 :

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この記事でわかること

・動画と検索を行き来して謎を解く独自のシステム

・現実とゲームの境目を揺るがすメタホラーの仕掛け

・危なっかしくも応援したくなる配信者タローの魅力

ふかつアイコンこの記事を書いた人
深津庵(ふかつ)

気づけばライター歴25年目。現在こちらGameWithのほかガジェット通信で主に位置情報ゲーム関連。これまでにKADOKAWA系列でも『Ingress』『ポケGO』『ピクミンブルーム』『モンハンNow』、『FFXI』専門誌ヴァナ通全般、月刊誌で初代からモンハンシリーズ担当。書籍を含め数え切れないほど好き放題遊んでいます。

『たろうくんはいってきました』コンセプトムービー

株式会社闇が展開するゲームレーベル・YAMI GAMESより、PC(Steam)向けメタホラーゲーム『たろうくんはいってきました』が2026年8月28日に発売された。開発はBeforeHomeWorks

舞台となるのは、いわくつきの映像ばかりが投稿されるアングラな動画サイト。プレイヤーは、数日前から行方不明になっている動画投稿者「タロー」が残したライブ配信のアーカイブへとたどり着く。

「動画を最後まで再生することは決してできない」

「最後まで再生した者にはアレが訪れる」

そんな噂が広がる映像を調べ、ネット上に散らばった情報をつなぎ合わせながら、タローの失踪に何が関係しているのかを追っていくのが本作の目的だ。

特徴的なのは、動画を眺めるだけでは終わらないこと。映像の中にいるタローを直接操作して廃村を探索し、視聴者のチャットやゲーム内Webサイトを使って情報を集め、止まってしまった動画を再び進めていく。

このたびGameWithでは、本作をプレイする機会をいただいた。本稿では、動画とWeb検索を行き来する独特のゲームサイクルを中心に、その内容を紹介していこう。

※本稿にはストーリーやその背景に関する言及がありますのでご留意ください。

各ストアで詳細をチェック!

目次

たろうくんはいってきました

たろうくんはいってきました

PC

2026年8月28日 発売予定

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残された動画を視聴しながら廃村の異変を探していく

数日前に失踪した動画投稿者・タロー。その発端となったのが、チャンネル登録者50人突破を記念して行われた廃村からのライブ配信だ。

タローは、いわゆる弱小の廃墟探索系配信者。楽観的な性格ながら繊細な一面を持つ。今回の動画では「昔、若い娘を生贄に捧げていた」という噂が残る村を訪れ、カメラ片手に現地を歩き回っていく。

探索パートは一人称視点。プレイヤーはタローの目線で建物や神社、洞窟などにカメラを向け、手記や事件の痕跡を探していく。

進むべき方向についてはタロー自身が会話の中で触れるほか、調べられるものへ近づくとマーカーが表示される。暗い場所でも調査対象を見つけやすく、周囲を見渡して気になる場所へ向かうというシンプルな探索が中心だ。

探索を進めていくと、動画そのものにも異変が発生する。 突然映像が止まり、先へ進めなくなる。無理に再生しようとしても同じ場所へ巻き戻される。画面右には視聴者のコメントが表示されていて「動画がおかしい」「この先を知っているやつはいないのか」と騒がしくなる。

ライブ映像だけでなく、過去に撮影された記録映像へ切り替わる場面がある。昭和42年9月25日と記された古い映像などを通して、現在の廃村で起きている出来事と過去の事件が少しずつ結びついていく。

単純に怪異から逃げ回るのではなく「この村で過去に何があったのか」を映像そのものから読み解く構成になっている。

「ここまで来たからには撮れ高が欲しい」とばかりに強気な態度を崩さないタローだが、口ぶりとは裏腹に怖がっている様子も隠しきれていない。そのギャップが、暗い廃村を歩き続ける張り詰めた空気の中に独特の軽妙さを加えている。

たろうくんはいってきました

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チャットに流れる検索ワードからネットの奥へ潜っていく

本作を象徴する要素が、ライブ配信画面の右側を流れるチャットだ。 視聴者たちはタローに好き勝手なコメントを投げるだけではない。「たろーちゃんねる」「巻き戻し」「牢屋」といった言葉が検索ワードとして追加される場合があり、それらを使ってゲーム内のWebサイトを検索できる。

検索結果には、廃墟探索を続ける人物の個人ブログや、過去の事件を扱った記事などが表示される。

例えば、ある廃墟探索記録にはタローが訪れた場所についての写真や文章が残されている。一見すると単なる読み物だが、動画では気づきにくい場所や次に調べるべき対象を示すヒントが含まれていることもある。

動画を見る。止まる。チャットを確認する。気になるワードを検索する。得た情報を頭に入れてもう一度映像へ戻る。 この往復が、本作の基本的なゲームサイクルになっている。

さらに検索を続ければ、現在の廃村だけではなく、そこで過去に起きた出来事まで掘り下げられる。

「山小屋バラバラ事件」と題された記事では、1983年に発生した事件の記録を確認できる。別の記事には鉱山会社や集落についての情報もあり、ひとつの検索結果が次の疑問につながっていく。

事件を追って検索欄を渡り歩いていると、ネット上に残された断片から事件を洗い直す調査員になったような感覚になる。

何より面白いのは、プレイヤーが知った情報をタロー本人が必ずしも理解しているわけではないこと。「いや、それ絶対調べたほうがいいだろ」と画面越しに言いたくなる場面もあり、プレイヤーと配信者の情報量に差が生まれる仕掛けになっている。

メタホラーらしい仕掛けもゲーム開始直後から見られる。

作中の検索サービスを利用するために、名前、生年月日、住所、電話番号の入力を求められるのだ。画面にも明記されている通り、ここは架空の情報で問題ない。

ところが、ここで登録した内容が後の演出に使われる

画面の中だけで完結していたはずの出来事が、突然こちら側へ一歩踏み込んでくる。この「いまPCを操作している自分」とゲーム世界との境目を利用する見せ方こそ、本作が掲げるメタホラーというジャンルを実感しやすい部分だった。

たろうくんはいってきました

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見ているだけで心配になるタローを最後まで追いかけたくなる

さて、ここまで紹介してきた本作の主人公・タローだが、なかなかに危なっかしい青年である。 有名になることへの執着が強く、少々危険な場所でも「バズれば勝ち」とばかりに突っ込んでいく。強気な発言も多く、炎上の火種をそこかしこに抱えているタイプだ。迷惑系配信者になる可能性は十分だろう

ただし、その言動だけで彼を判断するには少し早い。 物語が進むにつれて過去や内面にも触れられ、序盤とは違った側面が見えてくる。怪異に巻き込まれ、散々な目に遭いながらも配信を続ける姿を見ているうちに「頼むから生きて帰ってくれ」と思わず応援したくなってしまった。

たろうくんはいってきました

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まとめ:株式会社闇がゲームで作る新しい恐怖の入り口

本作をパブリッシングする株式会社闇は、イベント、映像、Web、ゲームなど幅広い分野でホラー作品を手掛けるクリエイティブカンパニーだ。「行方不明展」「恐怖心展」といった展覧会にも携わり、2026年にはゲームレーベルYAMI GAMESを立ち上げた。

YAMIGAMES 公式 X

『たろうくんはいってきました』は、その第1弾タイトルとなる。

動画配信、コメント欄、検索サイト、古い個人ホームページ、ネット上に残された事件記録。日ごろ何気なく触れているインターネットの風景を使いながら、少しずつプレイヤーの日常側へ恐怖を近づけてくる

探索そのものはわかりやすく、謎解きの中心となる情報もチャットや検索結果を追うことで集められる。その一方で、細かな文章まで読み込めば、表面上の事件だけでは見えてこなかった背景も浮かび上がってくる。

タローは何を目撃し、なぜ姿を消したのか。そして「最後まで再生できない動画」は本当に最後まで再生できないのか。

廃墟探索系ホラーが好きな人はもちろん、ネット怪談やモキュメンタリー風の作品、断片的な情報をつなぎ合わせて真相を探るようなゲームが好きな人にも注目してほしい一作だ。

発売日など基本情報

発売日

2026年8月28日

販売元

株式会社闇

ジャンル アドベンチャー
対応ハード PC
タグ
価格
PC : 1,363円(税抜)
最大プレイ人数
1人
公式HP
公式X

おすすめPCスペック

プロセッサー
Core i7-12700F
グラフィック
GeForce RTX 3070 Ti

PCスペックの判定基準について

この判定基準は「メーカーが発表している必要・推奨スペック」と「CPUやGPUなどのベンチマークスコア」を基に独自の基準で算出されています。
また表示されている「プロセッサー」「グラフィック」は、メーカーの発表している必要または推奨スペックの表記を軸に近い性能のものが記載されています。

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