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【この記事でわかること】
・SRPG好きも満足できる?難易度やゲームバランス
・どんな特徴がある?実際にプレイして気づいた魅力
・アーリーアクセスでどのくらい遊べる?

ゲーム以外ではギターが趣味だが、夜な夜な取り憑かれたようにゲームのBGMを演奏しだす厄介な習性がある。
みなさん、シミュレーションRPG(以下SRPG)は好きだろうか。筆者も有名どころは一通りクリアしている程度には嗜んでいる。
筆者としてはお気に入りのキャラクターを重点的に育てて無双する遊び方が好きなのだが、難易度が高いタイトルではそうも言っていられない。
涙目になりながらリトライを繰り返してなんとかボスを追い詰めたと思った矢先、味方側が命中98の攻撃を外し、敵側が2%のクリティカルを引いて敗北するというのは、高難易度SRPGの“あるある”だと思う。
そんな“理不尽”とも言える展開がたまらなく好きという高難易度SRPGジャンキーにおすすめのタイトルが、今回紹介する『薄暮遠征軍(原題:Prelude Dark Pain)』である。
『薄暮遠征軍』とは?

物語の舞台となるのは呪われた「黒傷」に蝕まれた世界・スタテラ。
主人公・ソレンはかつて戦士として戦い、今は“蒼壁”と呼ばれる派閥で鍛冶屋を営みながら妻子と暮らしている。ある日「灰燼聖協団」の襲撃を受け、家を焼かれ妻をさらわれたことをきっかけに、再び戦いの道へと踏み出していく。
崩壊した世界、さらわれた妻の安否、狂信的な敵組織と傷だらけの仲間たち……。影の濃いマンガ調のアートスタイルと併せて、ダークファンタジーな世界観が好きな人にはたまらない作風だ。

▲ストーリーの要所ではマンガ風の演出が挿入され、臨場感バツグン。
ゲームシステムとしてはマス目状の戦闘マップにキャラクターを配置し、移動や攻撃などの指示を出して戦うオーソドックスなターン制シミュレーションRPGとなっている。「ボスを倒す」「すべての敵を撃破する」など、提示される勝利条件を満たせば戦闘が終了し、ストーリーが進行していく。
マップの高低差やキャラクター(ユニット)の向きによってダメージに補正がかかるほか、戦闘不能になってもキャラロストせず、大きなペナルティもなく戦闘終了後に復活する。同ジャンルの作品を触ったことがある人ならすぐに手に馴染むだろう。

記事執筆時点(※)では早期アクセスでの販売となっており、第1幕のストーリーすべてと、その範囲内でアクセスできる育成要素やサブクエストが楽しめる。
※2026年9月4日(金)時点。
プレイ時間は15時間前後、自由に探索できるワールドマップも用意されており、ガッツリ遊びたい人も大満足のボリュームと言えるだろう。
歯ごたえ抜群の高難易度SRPG。BPを活かした逆転劇が熱い
本作はSRPGの中でも比較的高難易度な部類だ。
各ステージには通常の勝利条件に加え、「特定のキャラクターでボスにとどめを刺す」「○ターン以内にクリアする」といったクリアするだけであれば関係ない目標(戦闘ボーナス)も設定されている。すべての条件を満たしてのクリアは、SRPGに慣れている筆者でも必死にリトライを繰り返して何とか達成できた……というくらいの難易度だった。

何せチュートリアルを終えた次のステージでさっそく何度かリトライしたほどである。少なくとも、「お気に入りのキャラクターを突っ込ませて殴れる敵から殴っていく」ようなパワープレイは一切通用しないと思っていい。
しかし、SRPG好きには「このくらい難しいのが丁度いい」と感じられるのではないだろうか。実際、筆者も「絶対にすべての目標を達成してからレビュー書くぞ……!」とアツくなってしまった。
本作を高難易度たらしめている要素はいくつかあるので、1つずつ紹介しよう。

まずは「味方ユニットすり抜け不可」な点について。移動時は、敵味方問わずあらゆるユニットをすり抜けられない仕様になっている。
これにより、味方が邪魔で移動できない状況が頻繁に発生するのだ。
「前線で消耗したユニットを後退させ、代わりに別のユニットを前に出そうとしたが、引っ込んできた味方に通路を塞がれて前に出られない」「回復のために近づけた味方が邪魔で動けない」なんてことは日常茶飯事。味方ユニットに追い詰められて負けた時の悔しさは筆舌に尽くしがたい。

▲味方に囲まれて移動範囲がほとんどない状態。よく見ると仲間が設置した罠も邪魔である。
次に、「範囲攻撃が味方も巻き込む」点について。個性豊かなキャラクターが多数仲間になる本作だが、戦場に出撃できる人数は最大5人。同ジャンルとしてはやや少なめな一方、敵は増援含めて10体以上出現することもある。
数的不利を打破するために範囲攻撃を使いたくなるのだが、これが味方を巻き込んでしまうというわけだ。上記した「味方ユニットすり抜け不可」によって敵味方が団子状態になりやすく、敵だけを狙って複数体に同時攻撃するのはかなり難しい。なお、同様に範囲回復も敵を巻き込む。

これらの仕様により、非常にシビアな立ち回りが要求される。敵の火力も凄まじく、多くのキャラクターが側面・背面からの攻撃を2~3発食らったらお陀仏だ。1マスのズレで戦況が大きく変わることもザラにあり、高難易度ゆえに攻撃が回避された時の精神的ダメージもえげつない。常に手に汗握る攻防の連続だが、このドキドキがたまらないのだ。
こういった緊張感と、リトライを繰り返して試行錯誤する時間こそが、高難易度SRPGの醍醐味の1つと言っても過言ではないだろう。

▲攻撃を外すと思わず手が出そうになるが、このスリルが高難易度SRPGの美味しいところ。
とはいえ、ただ難しいだけではない。不利な状況をひっくり返す要素はしっかりと用意されている。それが「バトルポイント(以下、BP)」だ。
画面左下、キャラ名とHPの下に表示されたダイヤがBP。キャラクターごとに各ターン2ポイントずつ配られるこのポイントは、各種スキルの発動と防御に使用する。重要なのは、ポイントが残っている限り行動し続けることができるという点だ。
例として、下の画像のシーンであれば「兜砕き」と「憎悪の裂傷」は1回しか使用できないが、「破滅の始まり」「地獄への道案内」は2回使用できる。

スキルと通常攻撃は続けて使用できるため、例えば通常攻撃→消費BP1スキル→消費BP1スキルという流れであれば1ターンに3回攻撃できる。余ったBPは次のターンに引き継がれ、上限の4ポイントまで溜めてから行動すれば消費BP2の強力なスキルを連発することも可能だ。
これにより、「出血状態を付与するスキル」と「出血状態の敵に大ダメージを与えるスキル」を続けて使って即席のコンボを狙ったり、消費BP1で暗闇と防御ダウンを付与する遠距離攻撃を連発して弱体化をばら撒いたりといった具合に、「派手に動いていいターン」を作り出すことができる。この攻守の切り替わりが戦略的で面白い。

▲消費BP1で爆弾をセットできるキャラクターも。一気に起爆すると超気持ち良い。
一方でBPは防御時にも消費する。防御してターンを終えると攻撃を受ける際に自動で方向転換が行われ、側面・背面攻撃の補正が無効化される。敢えて攻撃せず、防御にBPを回す選択が必要になるシーンは多い。

▲敵に囲まれている場面では、防御はほぼ必須。
敵の動きを読み切って猛攻を耐え、適切なタイミングで戦況をひっくり返す達成感。スキル連打で敵軍の戦力を大きく削ぐ爽快感。難易度が高いからこそ、うまくいった時にはパズルのピースがはまっていくようなカタルシスが感じられるのだ。

▲頭をフル回転させながら戦うのが、疲れるけど楽しい。

▲走る車両の上から敵を突き落とすシーン。ステージの特性を活かした戦い方も重要になってくる。
5人しか出撃できないからこそ、編成と育成が悩ましい

高難易度の戦闘をより奥深いものにしているのが、幅広いキャラクタービルドだ。
早期アクセス版で仲間にできるキャラクターは9人。それぞれが戦闘面で全く異なる役割を持ち、5枠しかない出撃枠を奪い合うことになる。
どのキャラクターも使ってみたくなる魅力に溢れているが、ここでは3人をピックアップして紹介しよう。

主人公のソレンは扱いやすい近接アタッカーだ。継続ダメージを与える「出血」状態を駆使し、単体相手に火力を出しやすい。
戦闘の序盤は厄介な敵をピンポイントで倒して回る遊撃手として立ち回り、終盤はボスキラーとして活躍してくれる。
主人公らしい使いやすさでついつい前に出してしまいがちだが、近接アタッカーの中では耐久力が低いため、突っ込みすぎると一瞬で返り討ちに遭う。繊細な運用が求められる、使っていて楽しいキャラクターだ。

▲筆者のリトライ回数の3割はソレンの事故死によるもの。
戦線を維持するタンク役を一手に引き受けるのがタンマイス。ほとんどの仲間が側面・背面攻撃2~3発で沈む中、彼だけは圧倒的タフさで何発も耐え抜いてくれる。

攻撃を引き寄せる挑発スキルも持ち、とにかく彼に敵の攻撃を集中させると安定して戦いやすい。
非常に頼りになるキャラクターなのだが、与ダメージと回復量、敵の撃破数で獲得経験値が決定する仕様上、一番活躍しているハズなのにレベルが上がりにくいという悲しい一面も持つ。

▲俺だけは君の活躍を見ているよ。
セイドは、巨大な十字架で戦うテクニカルなキャラクター。
通常攻撃が十字の中距離範囲攻撃であり、着弾地点に十字架が残る。この十字架を起点に追撃の攻撃スキルを放つことができるのだが、前述のとおり範囲攻撃が味方を巻き込むため、考えて立ち回らないとフレンドリーファイアの嵐となり、扱いが難しい。

強力な範囲回復スキルも使えるが、こちらも敵を巻き込む。スキル構成上与ダメージ・回復量の合計が高くなりやすく、利敵行為をした挙句タンマイスからMVPをかっさらっていく憎いヤツである。

▲範囲回復スキルは低確率で出血を付与する。味方にばかりつく気がするのはたぶん気のせいではない。
各キャラクターは、レベルアップによって属性ポイントや才能ポイントを獲得していく。これらをステータスとスキルに割り振って育成していく形式だ。
キャラクターごとに得意ステータスに星印がついているので参考にしつつ、長所を伸ばしてもいいし、全員耐久に全振りしてカチカチ軍団にするのも面白い。

▲いろいろ試す時間が楽しいのだ。
仲間たちはそれぞれ2つのクラスを持ち、スキルの習得状況に応じて切り替わる仕様となっている。
例えば弓による遠距離攻撃と多彩なサポートスキルを持つマヤであれば「遠隔DPS」と「妨害」の2つのクラスを持ち、スキルツリー左側の攻撃スキルを多く習得すると遠隔DPSに、右側のサポートスキルを多く習得すると妨害に変化するといった具合だ。

クラスによってステータスにボーナス補正が入るため、スキルの内容と併せてパーティ内での役割を考えてビルドを構築していくわけだが、5枠という出撃枠が絶妙で、どのキャラクターも、どのスキルも必要な場面が出てくる。
パーティ編成とビルド構築に頭を悩ませる時間も、SRPG好きには至福のひとときだろう。

▲キャラクター間のシナジーも考えつつ、自分だけのパーティを組もう。
なお、ポイントの割り振りは戦闘中以外であればいつでもペナルティなしでリセットできる。色々なビルド・戦術を気軽に試せるので、“1ステージ限りの専用構築”を組むのもアリ。同じステージでも人によって違った攻略法が生まれそうだ。


幅広いビルドに合わせて装備も多様に用意されている。単純に鎧だから防御力が上がるというものではなく、命中とクリティカル率が上がるもの、火力と状態異常付与率が上がるものなどさまざまだ。思い描く戦術に合ったものをチョイスしたい。
自由に探索できるワールドマップ。選択次第で展開も変化

ワールドマップはマス目やターンに縛られず自由に歩き回って探索が可能だ。指定地点に行けばメインストーリーが進行するほか、サイドクエストも豊富に用意されている。

▲マップ上の生存者に話しかけるとサイドクエストが発生。クリアすると報酬が貰える。
また、マップ上には敵シンボルが徘徊しており、接触するとフリーバトルに突入する。
こちらはストーリーやクエストの進行には関係のない戦闘となっており、何度も戦ってレベル上げに励むこともできるし、戦いたくなければ回避することも容易。ストーリーの戦闘と比較して優しめの難易度のため、新しいビルドの試運転にもぴったりだ。

▲戦闘終了時や、マップ上の特定地点で装備の作成・強化に使用する素材が手に入ることも。
こういったマップ探索要素があると“大作を遊んでいる感”がグッと高まる。早期アクセス版時点でも十分過ぎるほど広いマップに多くのイベントが配置されており、探索のしがいはかなりのものだった。正式リリース版のボリュームにも期待したいところ。
自由なワールドマップを活かした要素として、ストーリーの目的地が複数提示され、好きな方から進めることができる、いわゆる「フリーシナリオ」に近いシステムも採用されている。

試しに行ってみて難しいと感じたら別のルートを進め、レベルが上がったら戻ってくるといった進め方ができ、豊富なサイドクエストと併せて自由度が非常に高い。
時には重大な決断を迫られるシーンもあり、プレイヤーの行動や選択によって登場人物たちの運命が変化していく。早期アクセス版の範囲では「2人のうちどちらを連れていくか」「敵にとどめを刺すかどうか」といった展開が見られ、作品世界に没入して楽しむことができた。

▲とどめを刺さずに見逃した敵がどうなるのかは……自分の目で確かめよう。
まとめ
ダークファンタジーな世界観、一筋縄ではいかない戦闘と多彩なビルド、自由度の高いワールドマップとプレイヤーによって変化する展開。難易度もストーリーもとにかく重厚で、SRPGの醍醐味とも言える試行錯誤と達成感が堪能できる作品だ。ガッツリ遊べるSRPGをお求めの人にはピッタリのタイトルだろう。

早期アクセス版ながら高い完成度を誇る本作だが、難点を挙げるとすれば翻訳の問題でストーリーもゲームシステムもやや説明不足に感じるところだろうか。システムについてはSRPGに慣れていればすぐに理解できるだろうが、難易度も相まって初心者にはややハードルが高いかもしれない。
とはいえ現在は早期アクセスであり、開発もゲームの改善に前向きな姿勢を見せている。正式リリースまでに良化する可能性は高そうだ。
早期アクセス期間は約1年を予定しているそうで、Steamのニュースページでは正式リリースまでのロードマップも公開されている。ストーリーの続きも気になるので、正式リリースを楽しみに待ちたい。
▶Steamニュースページはこちらこんな人におすすめ
- ダークファンタジーな世界観やマンガ調のアートスタイルに惹かれた人
- 高難易度でガッツリ遊べるSRPGを探している人
- 多彩なビルド、キャラクター同士の連携を試したい人
- 一本道ではない、自分で選んで進んでいくゲームが好きな人
上記に当てはまる人は、ぜひプレイしてみてほしい。
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発売日など基本情報
| 発売日 |
2026年7月28日 |
|---|---|
| 販売元 |
Firesquid, Gamersky Games |
| ジャンル | シミュレーションRPG ストラテジー アドベンチャー |
| 対応ハード | PC |
| 価格 |
PC : 2,363円(税抜)
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| 公式HP | |
| 公式X |
GameWith編集者情報

| 幼少期に初めて遊んだ『SaGa2秘宝伝説』でゲームにハマり、『メモリーズオフ』でオタクになった甘党おじさん。 レトロゲームを買い漁るのが好きで、購入した中古ソフトをクリーニングする作業が至福の時間。 ゲーム以外ではギターが趣味だが、夜な夜な取り憑かれたようにゲームのBGMを演奏しだす厄介な習性がある。 |
今後発売の注目作をピックアップ!
2026/09/17発売
/PS5/PC
空の軌跡 the 2nd
8,000円(税抜) 2
2026/09/04 発売
/PS5/XBOX
鬼武者 Way of the Sword
8,172円(税抜) 3
2026/09/29 発売
/PS5/PC/XBOX
Minecraft Dungeons II
4,300円(税抜)




